音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

不定調性論の方法論的展開 その2

前回

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こちらのページでは自分なりの音楽文脈ツールを作るための様々なアイディアを列挙しております。

必要/十分にポピュラー音楽理論、ジャズ理論を学んだらぜひ、自分なりの自在さを追求できる独自のツールを開発いただければ幸いです。

 

統一的な和音の作成

Cu5、Cu4、Cl5、Cl4とした基本和声単位を組み合わせることで和音の種類が拡張します。

結合領域和音は互いの構成音が重複している和音です。

1音だけ重複する希結合領域和音もあります。
三音共通する領域を示す和音を完全結合領域和音といいます。

さらに領域自体も組み合わせていきます。

上下の領域音を分数コードのように用いる領域断層和音

上下の領域を基音中心に対称的にピックアップして作る対称領域和音

パワーコードに相当する原素和声単位など。

12音の関係性は十二音連関表にまとめられます。

(他水平領域和声単位副次的和声単位...etc)

 

 

和声の分子構造について

和音の構造の自由図示法です。

反応領域の形態模写が展開されます。

(和声の分子構造 、和声の分子構造における形態模写

 

1音からの拡張図

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不定調性的和音進行の方法論例 その2

⑦モードのダイアトニックコードと音楽的クオリアによるコード進行作成

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各モード和音をディグリーごとに表にまとめます。

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あとは組み合わせるだけです。

C     |Eb    |F  |Ab  |

とすればビートルズ的、ロック的なメジャーコードの連鎖です。

 

CM7  |Eb7   |GbM7  |Bbm7   |

といった一見脈絡がない進行も作ることができます。

 

慣れたら活用モードを増やします。

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⑧センターコードとアラウンドコードによる進行作成

センターコードとアラウンドコード

C7  Eb7

であれば、

c→d♭(半音上)

e→e♭(半音下)

g→g(同音)

b♭→b♭(同音)

ときれいな二音同音、二音反行が作れます。

ヴォイスリーディングだけで「進行感」が作れればコードネームは必要なくなります。

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⑨マザーメロディによる展開法

マザーメロディ

 

⑩和声単位作曲技法

和声単位作曲技法

たとえばXmM7という和音だけを使って、

CmM7  |FmM7  |GmM7  |BbmM7  |

と機能和声的な根音進行を含みながら奇抜なサウンドを作ることができます。

 

⑪不定調性進行

不定調性進行

 

⑫セカンダリードミナントの拡張

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数理から導き出せる和音を用いた進行です。

ドミナントモーション(上方セカンダリードミナントモーション)
V△→I△(リアクティブモーション)
V7→I△(リアクティブモーション)
V△→Im(マテリアルモーション)
V7→Im(マテリアルモーション)

サブドミナントモーション
IV△→I△

サブドミナントマイナーモーション
IVm→I△(マテリアルモーション)
IVm6→I△(マテリアルモーション)
IIm7(♭5)→I△(マテリアルモーション)

上方セカンダリーサブドミナントモーション
IV7→I△

下方セカンダリーサブドミナントモーション
VII♭m→I△
VII♭m6→I△
Vm7(♭5)→I△

セカンダリートニックモーション
I7→I△

トニックマイナーモーション
Im→I△
Im6→I△
VIm7(♭5)→I△

サブトニックモーション
(上方セカンダリーキャラクターコードモーション)
VIm→I△
VIm6→I△
IV#m7(♭5)→I△
上方キャラクターコードモーション
III△→I△
III7→I△
下方キャラクターコードモーション
VI♭△→I△
VI♭7→I△

下方セカンダリーキャラクターコードモーション
II♭m→I△
II♭m6→I△
VIIm7(♭5)→I△

その他の遠縁のコードを用いた上方サブセカンダリーモーション
VII♭△→I△
VII♭7→I△
III♭m→I△
III♭m6→I△
Im7(♭5)→I△

その他の遠縁のコードを用いた下方サブセカンダリーモーション
II△→I△
II7→I△
Vm→I△(ドミナントマイナーモーション)
Vm6→I△(ドミナントマイナーモーション)
III♭m7(♭5)→I△
さらにここにIVとVの基音を元にした和音が追加します。

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どうやって、何を根拠に音を連鎖するか
〜「音楽的なクオリア」という万能ツール

この時、音を連鎖する根拠になるのが「音楽的なクオリア」です。

例えば、和声単位作曲を行って表現したい、と決めたら、まず

CM7を鳴らしてみます。そこで例えばメロディにならなくてもいいので

「今日の天気は嫌いだ...」

と呟きが出てきた、とします。

そのあと適当にM7コードをつなげます。

DM7につなげると、なんだかポジティブで合わない、と感じたとします。

FM7はなんか普通だなぁ、っていうか晴れじゃん、この連鎖。

とか感じたら、また別のコードを置いてみます。

EbM7...なんか劇的だなぁ、違うんだよ、だるいんだよ。って思いつつ、

気分落ちてるんだよ...だから下がるんじゃないか..でBM7を置いて

「あ、なんとなくこれだ」

と思ったら連鎖完了です。ここまでコードをつなげる理論は何も使っていません。

ただ感じたまま試行錯誤した結果です。

どんどん作っていくうちに、気分が上がってきて、最初から作り直して、普通にいつものロック曲ができたとしても、これらは全て、最初の着想から始まった一連の行為です。それぞれの動機となった「直観」も全て「音楽的なクオリア」です。理論的に思考してもやはり「ここだけは理論的選択せにゃいかんだろ...」という音楽的なクオリアを感じたことになります。

人の意識は完全には自分でもコントロールできません。

音楽理論書が教える"着想"は、個人の雑感を排除しています。

野球の説明で99%ピッチャーの話ばかり、みたいな。

野球には家族を説得して、チーム結成から、ユニフォームデザイン、練習会場を押さえて、...など様々な人としての要素があります。そしてそれらがクリアされた時、その着想に初めて責任を持って、練習をサボらず取り組み、試合でセオリー/チームプレイに従う、という感覚になれます。

これらの感覚で音楽を作るのが不定調性論的作曲です。

あとはこの感覚を研ぎ澄ますだけです。

練習や勉強は上達のために行うのではなくこの直感的感覚の研ぎ澄ましを行うために積み重ねるわけです。

そして一歩引いて見渡せば、全てにおいてこの直感的感覚を用いなければ人生そのものが送れない、と言うことに気がつくと思います。

音楽理論は「音楽的なクオリア」が研ぎ澄まされた状態で用いるからこそ、より美しさにスピーディにアクセスできるのだ、と思います。

 

 

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