音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

不定調性論の方法論的展開 その1-2

前回

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不定調性的和音進行の方法論例

例えば「夏の小川」を表現する和音進行を作ろうとしたとします。

最初の和音は、早速自分の楽器の音色で夏の小川をイメージする響きを置きたいですね。

CM7は?夏の小川のイメージありますか?

それともCm7?人によってはCdim7かな?

和音を選んだら、次はそれに続く和音を選びます。

CM7 |Dm7 |は小川っぽい?

CM7 |DM7 |それともこうかな??

CM7 EbM7 DM7 FM7 |Bdim7 F7 Bbdim7 E7 |それともこのくらい細かいかな。

それとも

C&%%$&')'' |D'&$#""%'() |E((''&&%& |F('&&%%|

みたいな表記できない和音かな。

このような表現方法を拙論では方法論化しています。

この時、活用したいと思う他の既存理論があるあら、どんどん使ってください。結局「感覚でそれを用いる」ときに扱うあなたの直感的イメージはあなた自身が決める、というのが拙論的思考です。

やがてこのやり方が自覚できるようになったら、メロディ、歌詞、リズム、アレンジなどにも同じような自由度で取り組みます。

 

 

下記は様々な和音連鎖方法例です。

①オクターブレンジに基づく連鎖法~同音程連鎖

オクターブレンジの考え方で一つの音から全ての「音程」を生み出すことができるので、「音程」を統一して平行移動させる(既存の並行進行の)考え方を具体化できます。

拙論では基音の倍音発生音程から

完全八度=完全五度=完全四度=長三度=短三度=増四度=長二度=短二度

という関係性ができます。それぞれの音程が発生するとき、基音の振動数を自然数倍しているだけですから他の音の秩序は入り込んでいません。これにより「基音一つでいくつもの音程が作れる」と考えます。

 

1cと基音を固定すれば、自然倍音の関係は

1c-2c-3c-4c-5c-6c-7c-8c-9c-10c...です。

1c→2c

2c→3c(2g)、3c(2g)→4c

4c→5c(4e)、5c(4e)→6c(4g)、5c(4e)→7c(4b♭)、7c(4b♭)→8c(5c)、

11c(5f#)→12c(5g)

など、基音のステップで他の音程が現れることを根拠に一つの音は多くの音程を作る、という考え方が作れます。この基音が12音あれば、あらゆる音程がいずれかの基音を中心に生成可能な存在、とできます。

そこから様々な音程変化は全て基音の変化、と考えそれを和音連鎖、旋律連鎖、に活用できます。あくまで思想的な展開ですのでこれに納得できいる人は使って見てください、というニュアンスが教材には含まれています。

つまり音程=倍音列上の基音の振動数差

ですから、どれか一つの音程をピックアップする、ということは、倍音列上のいずれか音程の関係性を用いた連鎖、と言えます。

短二度同一音程連鎖

C→C#→D→D#

これは和音が短二度で連鎖されています。短二度は、第11-12倍音間で生まれる関係性です。

第11倍音+基音の振動数=第12倍音です。この二つの音は基音の振動数を母体にできている関係だから、倍音列上の関係である、という捉え方です。あとはこれを12音に拡張します。

 

c→c#は基音f#の関係

c#→cは基音gの関係...という具合です。

このように基音や調がランダムに変化している場合を「不定調性」と呼ぶわけですから、この進行は「不定調性」と言えます。

もちろん他の音程でもできます。

C  D E  F#(全音での連鎖)

Cm  Ebm  F#m  Am(短三度の連鎖)

C7  E7  G#7 C7(長三度の連鎖)

CM7  FM7  BbM7  EbM7  (完全四度での連鎖)

...etc

サウンドイメージができるようになれば組み合わせて使い、不定調性進行を作ることができます。

C  DM7  Fm  AbM7  C7  E7 Am7  DM7 

この進行のサウンドはこちらで聞けます。

rechord.cc

結果的に音楽はなんでもあり、となるわけですから、あとはその根拠を理論的な意味においてどこに置くか、だけです。

これで全部の和声進行が生まれてしまうので理論的根拠としてはパンチがないかもしれません。

このやり方の場合は、オクターブレンジにおける、基音と発生音の関係性をもとに作っています。もちろんみなさんがこれを根拠にするか、下記に閉めず別のやり方も逐一混ぜて根拠にするかは、皆さんの音楽性に委ねられます。

 

音楽理論で全部説明するのめんどい、という人は、この「オクターブレンジに基づく音程連鎖」を活用すれば即ち全てOKになるので理論苦手な人向けに自動的に定まる方法論的説明を最初に作りました。

 

②コンポジットモーダルハーモニー

独自音階の構成音から和音を作り連鎖させる方法です。

f:id:terraxart:20190620115811p:plain

この音階は上方倍音を16倍音まで用いたものです。

ここから下記のような和音が作れます。

C△ Caug Em E△ Edim Eaug G△ Gm Gsus4 A♭aug B♭aug Bm 

これを作ってコード進行を作ることで音集合的な統一感が生まれます。

 C   |Em   |Gm   |A♭aug  |

 

 

   

 

 

③旋律音含有和音

c音を持つ和音には以下のような和音があります。

C

Cm

Csus4

Caug

Cdim

CM7

Cm7

CmM7

C7

Cm7(b5)

B7(b9)

BbM7(9)

Bbm7(9)

A7(#9)

Am7

AbM7

Ab7

G7sus4

F#M7(#11)

FM7

Fm7

E7(b13)

EbM7(13)

Ebm6

D7

Dm7

C#M7

...etc 

c音を固定して上記の和音を並べると音楽性が生まれます。

ex

:C  |G7sus4 |F#M7(#11)  |Ab7  :|

 

 

 

④マテリアルモーション

上方と下方のマテリアルモーション1

サブドミナントマイナー終止です。

基音cなら

C⇔Fm、C7⇔Fm、C⇔Dm7(b5)、C7⇔Dm7(b5)

Dm7(b5)=Fm6でもOK。

基音cの上方領域和音と下方領域和音を行き来することはカデンツ的な確かな進行感があります。これを連鎖するとBe-Bopの進行感になります。

C7 |Fm  |D7 |Gm |E7 |Am |...

 

⑤単音概念的アプローチ

和音のトップノートをメロディにして、全体の流れをシンプルな和音で組み立てるやり方です。

ドレミファソラシドにコードを付ける~機能和声から不定調性へ

次の例は、ドレミドレミドレミとメロディが進んでいく時、メロディ音を持つ和音を自在に連鎖させたものです。

C  Cadd9  Dadd9     |D7  C7(9)  Bb7(b5)  |Am7  Abm7(b5) G7(13)  |...

これは和音の響きを単音(音色)と捉えて作曲していく方法です。

 

 

⑥調向階段モデル内アプローチ

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調性的な進行を用いながら、「どこか何かが違う」進行感が作れます。

拡大した長調的進行として、

C  |Bbm    |Am7(b5)  |C  |

などが創れます。

短調的進行には、

C  G7  F7  |C  |

というブルース的進行もみられます。

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また領域を交差させながら、"トニック"に向かう進行もできます。

A♭augM7(13) ⇒ C△

こういった進行は逆に直感では作りづらい時があります。

 

その2に続きます。

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