音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

ジャズ理論

モーダルハーモニーの考え方〜不定調性論とコンポジットモード編

前回の続きです。 www.terrax.site コンポジット・モード=合成旋法 現代は様々な呼び名があるかもしれませんが、要は「独自な音階」です。 バークリーはコードスケール発祥の地ですから、モードについても気合が入っています。"特殊なハーモニー付けをする…

モーダルハーモニーの考え方〜基本編

モーダルハーモニーについての記事です。 下記はバークリー系メソッド(?)に基づいていますので極めて理論的で徹頭徹尾な感じがあります。 モーダルハーモニー Cメジャーキーのダイアトニックコードにおいて CM7=アイオニアン Dm7=ドリアン Em7=フリジアン …

丸サ進行はなぜエモいのか〜エモいコード進行感を不定調性論的に考える

この記事では「なんで丸サ進行はエモいのか?」を丁寧に考えます。 不定調性論自体は独自論ですのでご留意ください。 丸サ進行 丸サ進行とは? エモさのツボ エモさとは?〜「音楽的なクオリア」でくくる エモ進行のエモさに思う 簡易版"丸サ進行"とEb7のエグ…

日本のジャズ理論の原点「ジャズ・スタディ」渡辺貞夫著

教えることはある種の束縛をすることであり、音楽することは楽器の上で自由になることを意味します。"Jazz Study"によってあなたになんらかの束縛をすることになる知れません。しかしそれを知った上で、あなたが幅を広げて自由になることを期待するのです。 …

セカンダリードミナントコードは5つの慣用句で覚える。

2018.1.12→2020.9.27更新 参考 www.terrax.site ここではよく使われる属七和音について扱っています。 // 次の進行を弾き比べてください。 進行1 CM7 |Am7 |Dm7 |G7 | 進行2 CM7 |A7 |Dm7 |G7 | 進行2のA7の進行のほうがスパイスが効いていて、ちょっと洗練…

ローインターバルリミットを越えて〜低音が濁ることの表現を感じること

2018.5.1⇨2020.9.21更新 参考 www.terrax.site Cメジャーコードをピアノで弾くとき、左寄り低音域で弾けば、どんなに協和音でも濁って聴こえます。 そりゃ濁るよ! なぜ低音の和音は濁るのでしょう。 音程が取りづらい、という 理由のほかに自然倍音の混ざり…

<基礎>スケール構成音早見表

<その他使用頻度の高いスケール構成音表> <基本スケールの名称> メジャースケール系モード名 ハーモニックマイナースケール系モード名 メロディックマイナースケール系モード名 ハーモニックメジャースケール系モード名 スケールは音集合の種類の名前で…

<基礎>II-V(トゥファイブ)一覧表早見表〜五度圏の覚え方

参考 www.terrax.site メジャーコード系II-V マイナーコード系II-V (b9)はいつもつけなくてもOKです。 理屈としてb9があることを理解するためにつけました。 これはダイアトニックコードから生まれています。 当然コンテンポラリーではこれらをごっちゃ…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(その10/10):読書感想文

2019.7.4→2020.2.16更新 <前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! // まとめです。方法論を作る、ということの性癖をどう捉えるか、について自分なりの意見を書きます。 ■リディアンが主流になる事はイントアウ…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(その9/10):読書感想文

2019.7.13→2020.2.16更新 <前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! オーネット・コールマンと調性 ("Jazz Review"1960より転載) ジョージ・ラッセル、マーティン・ウィリアムス まだフリージャズの解釈に対し…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の8/10):読書感想文

2019.7.7→2020.2.16更新 <前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! // 音楽を通して世界を考える 対談;ジョージ・ラッセル 武満徹 「へるめす」1988年No.15より転載(岩波書店 刊) P134 ラッセル氏の言葉 なぜ…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の7/10):読書感想文

2019.7.6→2020.2.16更新 <前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! // 第六章:トーナル・リソースについて リディアン・クロマチック・スケールのアウトゴーイングなトーナル・リソース ここで述べられているの…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の6/10):読書感想文

2019.6.30→2020.2.16更新 前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう。 // 第六回 第五章:調性引力のリディアン・クロマチック順列 レッスンVII 調性引力表の解説 P163に調性引力表「TONAL GRAVITY CHART」というのが…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の5/10):読書感想文

2019.6.29-2020.2.09更新 前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! <第五回> バーティカル(VTG=vertical tonal gravity)&ホリゾンタル調性引力(HTG=horizontal tonal gravity)を設置した意味 Am7 Cm7 F#m7 Gm7 |…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の3/10):読書感想文

2019.6.22-2020.2.09更新 <前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト <第3回> LCCの教材にある一覧表を観たい!!という人は・・無理して買って頂きたいですね。翻訳本で良いので。 第一章:バーティカル調性引力 (VTG=vertical to…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の2/10):読書感想文

2019.6.16→2020.2.9更新 前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう。 <第2回> 前回LCC周辺の話の感想を書きました。今日からさっそく読んでいくのですが、もう一回だけさらに突っ込んだ概略について考えます。 何か…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の1/10):読書感想文

2019.6.15⇨2020.2.9更新 参考 www.terrax.site 今回はまず一回目、としてネット上の情報~第一章手前までをまとめてみます。 いろいろ書きますが、全部LCC愛です。 LCCを教える記事ではありません。基本的にはただの読書感想文です。 本来LCCは、LCCの原理原…

<基礎>機能テンション表

2018.1.9⇨2020.2.7更新 参考 www.terrax.site 一般ジャズ理論によるダイアトニック周辺コードの機能別テンション一覧表です。私個人がエクセルで作りましたので、参考用にダウンロード、引用していただいて構いません。 // 細かい表記のニュアンス、V7での使…

モーダルインターチェンジって何?1~その意味と類別

2017.8.9→2019.8.4更新 モーダルインターチェンジって何? モーダルインターチェンジの類別 借用和音とモーダルインターチェンジ 同コード上でのモーダルインターチェンジ モーダルインターチェンジの思考の変遷を考える "So What"、"Impression" モーダルイ…

マーク・レヴィン「ザ・ジャズ・セオリー」について

参考 www.terrax.site よく話題に出る同書です。ちょっと古い本になってしまうので、持っていない、と言う方もいるかもしれません。 この記事で、ジャズを独習されている人で、自分が同書で学習できる段階にあるかどうかご判断される目安になれば幸いです。 …

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の4/10):読書感想文

2019.6.23-2020.2.09更新 前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 第4回 第一章:バーティカル調性引力 レッスン3 これらのスケール選択で重要になるのは、素早く目的のスケールが選べるようになる、ということで…

コピペ可能四和音モーダルダイアトニックコード&テンション表

参考 www.terrax.site 文字をコピペできるような表が欲しい、ということで作成いたしました。 ご自由にお使いください。なおテンションについては解釈が個々の方法論で違うので、十分にご留意ください。 なお、これらの四和音についての考え方や、一般的なジ…

コードスケールって何?②~勉強する意味とかの話

前回、コードスケールの考え方の基礎に触れました。それらをすべて表にしたのがこちらです。 www.terrax.site www.terrax.site では、質問です。 「この曲の頭のFm7の小節でe音は使えるか?」 どうでしょう。 先のページで最終的に決まったFエオリアンにはe…

コードスケールって何?①~コードとスケールの学習の話

参考 www.terrax.site コードスケールって何ですか??という質問に絡めて。 もうモードを覚える段階の人は上級者です。 // 「この曲の頭のFm7の小節で使えるコードスケールは何ですか?」 20秒経っても答えらえれない場合は基本的なことが分かっていない可…

ジャズ理論における、アッパーストラクチャートライアド一覧表

正式(?)なジャズ理論=自分が学校で教わったバークリー系ジャズ理論、におけるアッパーストラクチャートライアド一覧と用例を掲載いたします。 アッパーストラクチャートライアド(Upper Structure Triad=UST)とは?? 基本のコードサウンドの上に、コー…

12キー主要代理コード一覧

参考 www.terrax.site 12キーの主要代理コード関係コードを一覧にしました。 代理コードを覚えました!というぐらいの学習段階の方が対象の資料です。 その1 Dropbox - 代理コード一覧.pdf その2 Dropbox - 代理コード一覧2.pdf 上記の編集可能エクセル表 …

<基礎>II-V-I穴埋め問題集

参考 www.terrax.site メジャーキーは IIm7-V7-IM7-VI7 マイナーキーは IIm7(b5)-V7(b9)-Im7-IIIb7 右側が答えです。 右側部分を隠してトライしてみてください。 スマホなどで画面を拡大して右側が隠れるようにすると良いでしょう。 順番にやらず、ランダム…

<基礎>スケール/モード構成度数一覧表/avoid noteについて

<スケールの名称について>この記事で扱っている音階は、ポピュラー・ジャズ音楽で用いられるものです。 <avoid note=回避音/障音/特性音について>上記の表の黄色のセルの音は一般的に「アヴォイドノート」といわれる音です。 「楽理上のルールを機能させ…