音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

読書感想文

ハーモロディクス理論とは?;オーネット・コールマン「ジャズを変えた男」5読書感想文

前回 www.terrax.site 今回の記事だけではまとまらなかったので、後実践編というのを作ります。 コールマンと付き合いの長いトランペット奏者、ドン・チェリーの言葉も書いておきます。チェリーがハーモロディクスについて述べた言葉です。 楽器を扱うテクニ…

ハーモロディクス理論とは?;オーネット・コールマン「ジャズを変えた男」4 読書感想文

前回 www.terrax.site 形式がないが、様式美のある方法論を完成していたコールマンのやり方について、かのジョン・コルトレーンもコールマンに教えを乞うていました。コールマンは述べています。 ジョンが電話をかけてきて、どうしたら私のように、不協和音…

ハーモロディクス理論とは?;オーネット・コールマン「ジャズを変えた男」3 読書感想文

前回 www.terrax.site 普通、先輩から 「適当に吹くな」 って一言言われたらしばらく萎縮してやめてしまうところですが、コールマンはそれを無視して探求できる変人さがあった、と感じました。先に書いた「自分が何者か知りたい」という思いがあったからでし…

ハーモロディクス理論とは?;オーネット・コールマン「ジャズを変えた男」2 読書感想文

前回 www.terrax.site 54年にオーネットはプラスチック製のサックスを購入します。お金がなかったからですが、今となれば彼のトレードマークです。音は金属よりも澄んでいて、出すことが難しい分、彼独自の音を出す口回りの強い筋肉を鍛えてくれる結果を生み…

ハーモロディクス理論とは?;オーネット・コールマン「ジャズを変えた男」1読書感想文

自分の音楽の人間くさい面と、競争の激しい音楽・エンターテインメント業界を生き抜いていく方策の間に、なかなかうまく折り合いがつけられなかった ジョン・リトワイヤ― 今回紹介する『オーネット・コールマン ジャズを変えた男』で著者がコールマンをこう…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」4;読書感想文

前回 www.terrax.site 4第6章 独自論の誕生 同章で紹介されるシェンカー理論の考え方は優れた独自論の在り方を示しています。 独自論とて公開されれば、世界に何人かはそれに影響される人、同調できる人が現れます。その理論が優れているかどうかではなく、…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」3;読書感想文

前回 www.terrax.site リーマンの和音進行分類 同著書P94からの表をポピュラーコードネームで書いてみました。 Fm-F△をなんで「五度転換」というかというと、 Fmの主要音はc F△の主要音はfで c→fが起こっているからです。 これらの名称はリーマンが独自で付…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」2;読書感想文

前回 www.terrax.site <第3章>科学から教育へ 「調性」の時代がやってきます。フランス和声を代表とする実践とデータによる和声の形式分類が学問として確立された背景などについて学習できます。 1810-11年に出版された『音楽家の歴史辞典』に「調性(tona…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」1;読書感想文

薄いけど、強力な参考書ですね。 ハーモニー探究の歴史 思想としての和声理論 ここでは内容の紹介を含めつつ、不定調性論との兼ね合いについて述べていきます。同書を読まれることで拙論の理解への補完、歴史とのリンクが計れると思います。 p12 本書では、…

空気の振動現象が引き起こした歴史~『138億年の音楽史』

2017-07-15→2019-7-28(更新) 138億年の音楽史 (講談社現代新書) 宇宙の誕生の音から商業音楽、DNAの音楽まで専門知識がなくても十分に読み物として面白い内容で展開していきます。 // はじめに音があった ビッグバン直後の宇宙は、「原子大気」のようなもの…

和音交換の原理をみいだす~『アフリカ音楽の正体』

2017-07-12→2019-7-28(更新) アフリカ音楽の正体 2016年の著書ですが、遅ればせながら読ませていただきました。 不定調性論の第六章の内容を補填できる素晴らしい内容でした。 // 勝手ながらブルースに通じる部分だけピックアップして書かせていただきます。…

「音楽を学ぶ」から「音楽で学ぶ」~ハーバード大学は「音楽」で人を育てる

2017-07-10→2019-7-27(更新) ハーバード大学は「音楽」で人を育てる──21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育 「音楽を学ぶ」から「音楽で学ぶ」 グレゴリオ聖歌が単旋律である目的は「聖書の言葉がはっきり聞き取れるように」として、四度、五度…

音楽のクオリアを自覚する~『なぜ、あの「音」を聞くと買いたくなるのか』;読書感想文

2017-07-02→2019-7-26(更新) なぜ、あの「音」を聞くと買いたくなるのか―サウンド・マーケティング戦略 凄腕のテレビプロデューサーとPRコンサルティングマンが書いた一冊(2016)。 子供のころに聞いたアイスクリーム移動販売車の音楽。懐かしい音色を久し…

マーク・レヴィン「ザ・ジャズ・セオリー」について

よく話題に出る同書です。ちょっと古い本になってしまうので、持っていない、と言う方もいるかもしれません。ジャズを独習されている人は、自分が同書を読んで学習できる段階にいるかどうかご判断される目安になれば幸いです。 譜例が豊富ですので、楽譜が読…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(その10/10):読書感想文

<前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! // 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(その9/10):読書感想文

<前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の8/10):読書感想文

<前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! // 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の7/10):読書感想文

<前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の6/10):読書感想文

前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう。 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書きま…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の5/10):読書感想文

前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書きま…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の4/10):読書感想文

前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書きま…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の3/10):読書感想文

<前回> www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の2/10):読書感想文

前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書きま…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の1/10):読書感想文

リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう。 極力同著の画期的なアイディアについて他の評論とは異なる見解を書き、同書の価値を損ねることなく、各位が直接同書に当たり独習することを勧めていこうという意図で書きました。 万一著作権等々…

「コード理論大全」和声弱者、不定調性論的思考を求める;読書感想文

今日のお題は、受講生の方が持ってきてくださった「コード理論大全」です。 コード理論大全 こちらに訂正箇所ケアがございます。 コード理論大全|AFTERCARE|リットーミュージック 合わせて下記もご参考ください。 ・P111の表の bVIIo7→VIIo7 bVII-7(b5)→VII-…

<論文を読む7>和音進行の複雑さが快感情に及ぼす影響

本日はこちらを読んでみましょう。 和音進行の複雑さが快感情に及ぼす影響(視聴覚技術,ヒューマンインターフェース) ページ右の赤枠「PDFをダウンロード」で見ることができます。 ===== あらまし 本研究では和音進行の複雑さが快感情,好悪,情動に与え…

「三つの君が代」内藤孝敏 中央公論社

「三つの君が代」内藤孝敏 中央公論社 「君が代」にも、当然音楽という側面で制作過程の歴史がありました。 そこに至る三つの君が代の旋律と歌詞の仮定と意味を探る本です。何より結論が美しく、示唆に富んでいます。 www.youtube.com 0:00 第一の君が代 0:5…

<論文を読む6>和音認知に関する心理物理モデル

本日はこちらを読んでみましょう。 和音認知に関する心理物理モデル

<論文を読む5>音楽演奏に関する実験心理学的研究-機械演奏と人間による演奏の比較実験-

本日はこちらを読んでみましょう。 音楽演奏に関する実験心理学的研究-機械演奏と人間による演奏の比較実験-

<論文を読む4>音楽心理学の動向について-音楽知覚,音楽と感情,音楽療法を中心に(2)

本日もこちらを読んでみましょう。 音楽心理学の動向について: 前回 www.terrax.site の続きです! 引用します。P6 3. 音楽と感情音楽や感情は,全ての人々が関心を抱く対象である。両者ともに我々の身近にありながら,両者の関係を探る研究は,決して順調に…