音楽教育活動奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と...旧音楽教室運営奮闘記。

読書感想文

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」4;読書感想文

前回 www.terrax.site 4第6章 独自論の誕生 同章で紹介されるシェンカー理論の考え方は優れた独自論の在り方を示しています。 独自論とて公開されれば、世界に何人かはそれに影響される人、同調できる人が現れます。その理論が優れているかどうかではなく、…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」3;読書感想文

前回 www.terrax.site リーマンの和音進行分類 同著書P94からの表をポピュラーコードネームで書いてみました。 Fm-F△をなんで「五度転換」というかというと、 Fmの主要音はc F△の主要音はfで c→fが起こっているからです。 これらの名称はリーマンが独自で付…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」2;読書感想文

前回 www.terrax.site <第3章>科学から教育へ 「調性」の時代がやってきます。フランス和声を代表とする実践とデータによる和声の形式分類が学問として確立された背景などについて学習できます。 1810-11年に出版された『音楽家の歴史辞典』に「調性(tona…

不定調性論と「ハーモニー探求の歴史」1;読書感想文

参考 www.terrax.site 薄いけど、強力な参考書ですね。 ハーモニー探究の歴史 思想としての和声理論 ここでは内容の紹介を含めつつ、不定調性論との兼ね合いについて述べていきます。同書を読まれることで拙論の理解への補完、歴史とのリンクが計れると思い…

空気の振動現象が引き起こした歴史~『138億年の音楽史』

2017-07-15→2019-7-28(更新) 参考 www.terrax.site 138億年の音楽史 (講談社現代新書) 宇宙の誕生の音から商業音楽、DNAの音楽まで専門知識がなくても十分に読み物として面白い内容で展開していきます。 // はじめに音があった ビッグバン直後の宇宙は、「原…

和音交換の原理をみいだす~『アフリカ音楽の正体』

2017-07-12→2019-7-28(更新) 参考 www.terrax.site アフリカ音楽の正体 2016年の著書ですが、遅ればせながら読ませていただきました。 不定調性論の第六章の内容を補填できる素晴らしい内容でした。 勝手ながらブルースに通じる部分だけピックアップして書か…

「音楽を学ぶ」から「音楽で学ぶ」~ハーバード大学は「音楽」で人を育てる

2017-07-10→2019-7-27(更新) 参考 www.terrax.site ハーバード大学は「音楽」で人を育てる──21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育 「音楽を学ぶ」から「音楽で学ぶ」 グレゴリオ聖歌が単旋律である目的は「聖書の言葉がはっきり聞き取れるよう…

音楽のクオリアを自覚する~『なぜ、あの「音」を聞くと買いたくなるのか』;読書感想文

2017-07-02→2019-7-26(更新) 参考 www.terrax.site なぜ、あの「音」を聞くと買いたくなるのか―サウンド・マーケティング戦略 凄腕のテレビプロデューサーとPRコンサルティングマンが書いた一冊(2016)。 子供のころに聞いたアイスクリーム移動販売車の音楽…

マーク・レヴィン「ザ・ジャズ・セオリー」について

参考 www.terrax.site よく話題に出る同書です。ちょっと古い本になってしまうので、持っていない、と言う方もいるかもしれません。 この記事で、ジャズを独習されている人で、自分が同書で学習できる段階にあるかどうかご判断される目安になれば幸いです。 …

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の4/10):読書感想文

2019.6.23-2020.2.09更新 前回 www.terrax.site リディアン・クロマティック・コンセプト ラッセルを聴こう! 第4回 第一章:バーティカル調性引力 レッスン3 これらのスケール選択で重要になるのは、素早く目的のスケールが選べるようになる、ということで…

<論文を読む7>和音進行の複雑さが快感情に及ぼす影響

参考 www.terrax.site 和音進行の複雑さが快感情に及ぼす影響(視聴覚技術,ヒューマンインターフェース) ページ右の赤枠「PDFをダウンロード」で見ることができます。 ===== あらまし 本研究では和音進行の複雑さが快感情,好悪,情動に与える影響を調へ…

「三つの君が代」内藤孝敏 中央公論社

参考 www.terrax.site 「三つの君が代」内藤孝敏 中央公論社 「君が代」にも、当然音楽という側面で制作過程の歴史がありました。 そこに至る三つの君が代の旋律と歌詞の仮定と意味を探る本です。何より結論が美しく、示唆に富んでいます。 www.youtube.com …

<論文を読む6>和音認知に関する心理物理モデル

参考 www.terrax.site 本日はこちらを読んでみましょう。 和音認知に関する心理物理モデル

<論文を読む5>音楽演奏に関する実験心理学的研究-機械演奏と人間による演奏の比較実験-

参考 www.terrax.site 本日はこちらを読んでみましょう。 音楽演奏に関する実験心理学的研究-機械演奏と人間による演奏の比較実験-

<論文を読む4>音楽心理学の動向について-音楽知覚,音楽と感情,音楽療法を中心に(2)

参考 www.terrax.site 本日もこちらを読んでみましょう。 音楽心理学の動向について: 前回 www.terrax.site の続きです! 引用します。P6 3. 音楽と感情音楽や感情は,全ての人々が関心を抱く対象である。両者ともに我々の身近にありながら,両者の関係を探…

<論文を読む3>音楽心理学の動向について-音楽知覚,音楽と感情,音楽療法を中心に(1)

参考 www.terrax.site 本日はこちらを読んでみましょう。 音楽心理学の動向について: 音楽心理学って何だろう、ってところからですが、 ・特に多い誤解は,音楽心理学がどのような音楽あるいは音が快適であるか,あるいは感動や癒しを与えてくれるかについて…

<論文を読む2>ヒットを作る・たまたまヒットする・芸術を極めるの三つの話〜感動の心理学的研究

参考 www.terrax.site 今日は音楽の作り方の三つの違いについて書くのですが、その前にフックになる論文をテーマに少し人の情動について考えます。 音楽聴取による感動の心理学的研究(2006) 同研究(2007) 同研究(2008)とその他 感動の研究?? 感動を察知で…

<論文を読む1>和音を聴く前に和音を感じろって話。〜和音進行聴取における脳機能計測および印象評価(2012)〜他

参考 www.terrax.site https://www.jstage.jst.go.jp/article/cogpsy/2012/0/2012_132/_pdf 今日はこちらを読んでいきましょう。 和音進行が情動喚起、について考える2012年の論文です。 "本研究では,和音進行による情動喚起のメカニズム解明を目…

「魅了されたニューロン」ブーレーズの言葉;読書感想文

参考 www.terrax.site 今日のお題は、法政大学出版「魅了されたニューロン」の読書感想文。 魅了されたニューロン: 脳と音楽をめぐる対話 本当は、鼻クソをほじっていた時ふとこのバラードのメロディができました、とは、たしなみの上で言ってはならない、と…

「音楽と脳 脳を知る・創る・守る・育む」;読書感想文

今日のお題は、NPO法人 脳の世紀推進委員会議による「音楽と脳」 脳を知る・創る・守る・育む 17 音楽と脳 // 「音楽とは、いわばそれぞれの民族が咲かせた花である。花だけを摘んできても直ぐに枯れてしまう。花を咲かせ続けるには、それを支える茎や葉や根…

『作曲の手引き』に見る短三和音の記述

パウル・ヒンデミット著「作曲の手引き」下総皖一先生の訳、第三版(1980)です(第一版は1953年)。 "芸大和声"も出版されてない時代。 ヒンデミットは長三和音について次のように言っています。いちいち注釈つけてみました。 P28. 即ち根音、八度、五度…

"チャーリー・パーカーの技法"を読んで 其の3

www.terrax.site なお、この記事それぞれの楽譜は、濱瀬/菊池門下生で、不定調性関連でもお世話になってます、古い友人でトランぺッターの金山さんのツイート@kanajama にて頂いた内容からの転載です。 // 皆様の何か参考になれば、と思い、許可を頂き掲載し…

"チャーリー・パーカーの技法"を読んで 其の2

www.terrax.site ここでは、あくまで「不定調性論」と言う観点から書いています。下記、同書から引用する文章やコンテンツについては、引用したページ名を掲載します。 必ず原書を手元に置いてお読みください。 チャーリー・パーカーの技法――インプロヴィゼ…

『チャーリー・パーカーの技法』コード解釈覚え書き

同書を読まれた方にとっては、発想のまとめになるのではないでしょうか? 必ず原書をご覧になって熟読ください。 // チャーリー・パーカーの技法――インプロヴィゼーションの構造分析 ■アルペジオパターンあるコードのアルペジオを演奏する時は、 R-3-5-7と主…

第1感 「最初の2秒」が正しい;読書感想文

マルコム・グラッドウェルの著書の紹介です。 「直感」について触れておきたいと思います。 一気に結論に辿り着く脳の働きを「適応性無意識」と呼びます。 (注「適応性無意識(Adaptive unconscious)」はDaniel Wegnerの造語) 音楽でいえば、ぱっと出来たメロ…