音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

「リディアン・クロマチック・コンセプト」方法論を作るということ(其の4/10):読書感想文

2019.6.23-2020.2.09更新

前回

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リディアン・クロマティック・コンセプト

 

ラッセルを聴こう!

 

 

第4回 

第一章:バーティカル調性引力 レッスン3

これらのスケール選択で重要になるのは、素早く目的のスケールが選べるようになる、ということです。覚えてしまった人はともかく、新参者は結構選んでいるうちにインスピレーションがなくなってしまうと思います。

ゆえに、各位が選びやすいスケール表を自分で作らなければならない、という関門が待ち受けています。

そこで早速作ってみました。

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当時のアナログ社会は、これを一覧表にしたら、"そんなのはクリエイティブでは無い、覚えて直感的に選ぶのがクリエイティブなんだ"、的に言われた時代でしたね。

今はアイディアの時代。

時代が変わり、方法論も変えていかないといけないわけです。

 

この12音拡大版をPDFこちらに置いておきます。

(正確な解釈をしたい人は必ず原著の表をご自身でご覧ください。)

www.dropbox.com

これ、いちいち12枚あるの何とかならないのか、と思い、さらにこれをA3一枚にしました。↓↓↓↓

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これもPDF置いておきます。A3です。

www.dropbox.com

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表の見方は簡単です。

たとえばE7が出てきたとき、テンションがb9,11,13のいずれかだったら、Dリディアンm3が使えるよ、っていう意味です。一番左のアルファベットが表頭に書いてあるスケールトニックです。

ある程度、ジャズセオリーによるアドリブをこなして、「ちょっと権威ある別のスケール選択もしたいなぁ」と思ってLCC始めた人だけが役に立つ表です。

 

この表、もともとラッセル先生の表記がめちゃくちゃ誤解を招きそうなややこしい表記なので、私の解釈も誤っているかもしれません。

また今回はかなり実用的なコードネームになるようなものを絞って書いています。

よりLCCに忠実にスケール解釈を反映させたい場合は、ご自身が許せる範囲を自分で決めて作れるように表をご自身で作りなおしてください。でもいずれはLCCに忠実にするのではなく、自分自身の感覚に忠実にならないといけない、ということも忘れずに。

そこでもし自分で表を解釈して、自分だけの一覧表を作りたい、という人は下記のエクセル表を使ってください。二つの上記の表が編集可能なエクセルになって置いておきます。

www.dropbox.com

セブンス系多いな・・。ラッセル先生はやはり、セブンスコードで特殊なモードを使ってアウトサイド感を拡張しようと思っていたのかな。この辺もコンセプトを作った人の潜在的欲求が見えると思うのですがどうでしょう。

 

LCC=7thコードでのスケール選択のバリエーションの一助

でも良いのかもしれませんね。

 

機能和声と違うところは、スケールの拡張をリディアンをベースにして、その構成音を入れ替えたり足したりすることで生まれるスケール群にした点です。

スケール内ダイアトニックコードの解釈を三度堆積ではなく、独自に解釈して、使用できるスケールのバリエーションを従来のコードスケールとは変えたことの独自性です。

もうこの独創性を理解し気がつくだけでも敷居高いね。

 

そしてレッスンIIIでは、音程度数の別の選択肢の選び方が書いてあるのですがこれもの感覚の自由なので。

コード進行で、Cm7があるときに、

Ebリディアン

Ebコンディミ

の二種類の音階が使える、という解釈になります。

 

 

LCCはここで完結してもよかったと思うのですが、以降メロディについての示唆、コードについての示唆がやってきます。

 

第二章:メロディの分類:バーティカルメロディ レッスン~ホリゾンタルメロディ 4~5

この二つのレッスンのコンセプトは、次のようなことにまとめることができます。

エッセンスだけに絞ってみようと思います。

用語や概念の定義をより忠実に知りたい人は、本職の方にお問い合わせください。

 

Dm7 | G7  |CM7  |

において、スケール選択をするとき、

Dm7=Fリディアン

G7=Fリディアンディミニッシュ

CM7=Cリディアン

とコードごとに使用スケールを分けて考える場合があるでしょう。実際にやるのは骨が折れますが。

また、

Dm7= G7=CM7 =Cメジャースケール

と一つのスケールで覆いかぶせて演奏してしまう場合があるでしょう。

 

そしてFリディアンを使う時に、そのソロをとったメロディの外観として

全くスケールトーンから外れずにメロディが作られた場合

多少クロマチックアプローチなどでアウト感を出しながらパーカーリック、ホールズワースのようにアウトサイドメロディが作られた場合 

が考えられます。

 

ラッセル先生は、これらをそれぞれ分けて名前を付けています。

 

そして皆さんも普通そうやってアドリブの抑揚、濃淡、色彩感を構成していると思います。ラッセル先生も「色彩感」って言っていますが、ある種の共感覚的な感覚は当然あったものと思われます。この感覚自体が主観ですので「この和音は鮮やかな色をしていると思わないか!!??」っていっても共感覚が特に働かない人(有能・無能ではなく、ただの脳の性質)にとっては「別に。」です。これはどちらが優れている、とかではありません。持って生まれた脳の性質の違い、です。これに早く気が付かないと

「わあ、自分、凄いこと発見しちゃったぁ!!」

とか言って人生半分を棒に振ります(自分..)。

 

LCCの場合は、リディアンをベースに考えるので表がないと面倒です。

昔は「面倒」なんていう言葉は禁句でした。必ず殴られました。

 

で、面白いのは、半音アプローチなどを行っても、それらは、リディアンクロマチックスケールから導き出されたものだ、と考える思考スタイルです。

 

その音がただのアプローチノートなのか、そのリディアントニックに基づくリディアンクロマチックスケールの中の音なのか、どこに属するのかを自分でどう決めようと自由です。しかしそう思いこむことで自分の中にバランスが生まれます。

 

脳が考えることを認めてあげること

 

しつこく言いますと、

パーカーがDm7でアドリブを取れば、何音かはコードトーンの半音下からアプローチしたりしてメロディを作ります。それがパーカーリックのスリリングさを演出しています。

たとえばc#の音をつかって、これを主音のdに結び付けた時、c#はdへの「ただの」アプローチノートですね。M7の音を使っている、とかって思わないですよね。一瞬鳴るだけだし。手グセだし。

 

LCCはこのc#をFリディアン・クロマチック・スケールのc#だ、と考える、というわけです。仰々しいですが、特にこれはそう考えても害はありませんし、いくらパーカーが「これはただのアプローチだ」と言っても「いや、その音はリディアン・クロマチックスケールのc#だ」と言い争っても、これ結論は出ません。

 

解決策があります。

・・・と私個人は信じている。

と述べることです。個人がどう考えるかは自由なのです。正誤を正すより、さっさと作品を作りましょう。作品がつまらなければあなたの真意もつまらないのです。そう判断するのが音楽家。そう言わなくなったのが「音楽理論家」。この人たちは作品を作らずあーだこーだ言うのでもはやただの観客ですから、議論のしようがありません。議論したければ作品を書いてその作品の中で使われている技法ついて議論しましょう。

過去に私は何度もそう言うことをしましたが「私のいいと思うものは良い。あなたはあなたの良いと思うものを作って熟成していくしかない」という結論に必ずなります。

 

 

CM7(9)

の9th=d音は、CM7のgの完全五度だから、gの第三倍音だ、というのに似ています。

これは証明できないし、数理上の類似性があるだけで、eの第七倍音かもしれません。そしてどっちだったとしてもリスナーには関係ありません。

 

Dm7  G7  |において想定したコード進行を

 

Dm7 Ebm7 Em7 Fm7 F#m7 |G7  |

と内部で半音連鎖を作り、これに沿ってコードスケールを当てていけば、当然アウト感のあるソロが作れます。こうしてはいけない、とすることはできないし、変にモードを複雑にアウトさせるよりも、半音スライドさせていってリックを組んだほうが簡単にスリリングな感じが出る場合もあるでしょう。

このへんも、あなたの気質だと思います。大切なのは、

自分のやり方はちゃんとしたものではなくて、適当だから、なんだかなぁ、

なんて思わないで欲しい、と強く願います。

"うわ、自分、このやり方メッチャ興奮する"と思ってしまったら、意図せず感じてしまったら、もうそれを究めよう、と意識を変えてください。

それが簡単にできるのは意外とあなただけです。

 

この手の気づきはもちろん何度も覆されるので、ひたすら追求していく必要があるので、とにかく自然に出来て、もうそれしかない、というやり方を本気で追及して下さい。一つか二つでいいんです。そこから無限の沼が広がりますから。

 

意外と自分の理想は、当初の完成イメージと違い、どことなく片手落ちのような気分がするかもしれません。あまりに自分にとって自分の思考は自然すぎるだからです。

でも「いいな」ってじんわり本気で思ってしまったら、おそらくそれが「あなた自身を紐解くヒント」だと思います。

真の自分に気が付いたとき、若干がっかりするかも笑。

でも次はそういう自分を理解できるようにケアしてください。

 

という感じで、レッスンIV,Vについては当時斬新であった音所属解釈の面白さとして読んで頂くだけでも、一つの音楽理論思考の歴史的な勉強になるかな、と感じました。

 

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