こちらもまたご質問をいただき考えました。
倍音列を扱う時さまざまな数理的性格を見ることができます。
上方倍音列を
と考えれば
下方倍音列は
と表記することができます。
これらは計算式で出すことができます。
下記のエクセルファイルを作りました。数値を打ち込むと音名を自動的に打ち出すエクセルファイルです。
下記からダウンロードできます。
音名選別のシートで数値入力のところに440と打ち込むと音名概算のところにaがでます。
音名の概算は下記の表の数値の範囲にしたのでそれ以外の数値を対象にされるなら個人で少し工夫が必要です。
例えば990と入力すると、先の範囲外の数値なので、灰色字消し表示されます。
その代わり「商」の段に黒太文字で495がピックアップされ音名はbであると表示されます。このように字消しされていない段の音名概算表示が優先されると考えてください。
2023なんかも同様に商の段に表示されます。ここでは2,4,8,16...と2の累乗で割って表示範囲に収めて音名を割り出すんですね。
9のような小さい数字は、積の段に2,4,8,16倍などされて太字表記されます。
商も積も計算数が限られているのでこの表の範囲に収まるように小さい数、大きい数はあらかじめ2の累乗数を用いて数を大きくまたは小さくして調整いただく場合も必要と考えてください。
ちなみにこの音名割り振りは、いつものように24平均律で割り振っていますので、
シート下の部分で調整いただければ、ご自身なりの割り振り表にエクセルを振り分けられます。わからなかったらご遠慮なくご質問ください。
エクセルにはその他にもさまざまな累乗倍音の表も参考までに添付しました。
また12音のさまざまな指数を累乗した際の音名割り振り表などもあります。
今回も、教える、という仕事をさせていただきながら、一番教わっているには自分だ、とを気付かされる作業でした。
皆様の数理的な音楽解釈の参考になれば幸いです。