音楽教育活動奮闘記

不定調性論からの展開~音楽思考の玩具箱

<不定調性論用語/概念紹介31>完全結合領域

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上方と下方が全く同じ構成音を持っている領域があります。

 

これは公式があります。

 

iの上方領域=iiの下方領域

iの下方領域=vii♭の上方領域

  

これをcとdで書くと。

f:id:terraxart:20180623102119p:plain

こうなります(教材より抜粋)。コードネーム的に書くと、

C7=Em7(b5)=Gm6

とかですよね、これは参考まで。

 

このc,e,g,a#,dというC7(9)を「完全結合領域和音」と呼んでいます。

 

上方領域の集合は、別の基音の下方領域なんですね。

これには理由があります。

12音というピッチクラスに分けたために、近似する音を12音に平均化してまとめてしまったのでこうした関連性を観ることができます。

この発想によって、

Dm7(b5)→C#M7

といった流れが「結合領域的な発想によって作る事の出来るコード進行である」

ということが分かります。これが和音作成の方法とリンクすれば、クリシェもこの概念と同じです。

C-CM7-C7

これも共通音を残し、一音を変化させる方法です。

 

あるときCM7(b9)と解釈できる和音が美しく響いた、としましょう。

その時、ただ不協和音だと思わず、

CM7(b9)=Cu5+Bl7

という簡潔なもう一つの回答を出せる仕組みを意識の中に持っておけば、新しい響きの意味を求める方向に切り替えられます。ここには数理的な美が確かに存在するのです。

CM7(b9)が響く時は、たいていDbm7(b5)が何らかの主張をしていて、あわせてDbmM7の響きがメロディや楽器の音色感で浮き立っているときです。それを活用すべきか、変えるか、という判断をすればいいだけで、CM7(b9)と決めつけてしまうことに先入観があります。

 

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