音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

不定調性論ってなに?-2(2021) 詳細編

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「自身の感覚で音楽を捉える」ときの基準はあなたの感覚自体です。

 

例えば、あなたが目が見えないとき、「楽譜の常識」はあなたにとっての基準にはなり得ません。あなたの持ち得る感覚、あなたが感じるスタンスそのものが音楽制作の基準値になります。

 

あなたの耳が聞こえないとき、耳が聞こえることが前提の判断材料はあなたには関係ありません。しかしあなたの周囲に音楽が沸き起こった時、あなたの目にはそれを鑑賞する人の表情、あなたの手を握る手の感触が伝わってきます。あなたは音を視覚触覚に変換して美しさを感じているはずです。当然それがあなたにとっての音楽です。それを表現できる方法論が必要です。

 

例えば、あなたの友人が、これまで全く西欧音楽に触れていない時、友人の価値観を真ん中に置くことができる方法論をあなたもすぐ共有できなければなりません。

 

...etc

 

音がただそこにある、というところからあなたの視点で全てを定め直さなければなりません。

不定調性論はまず自分のやり方を作るためにわざわざ「音楽理論の解体再構築」を進めました。

そこからそれぞれが用いる感受性で得る体感がその人の体験である、という方法論になっていきました。

当然そこには人としての成熟も必要になってきます。

感受性の自由を許す限り不定調性論は両刃の剣になりかねません。

 

教材では実際に音楽理論をバラバラにして地道に構築し直す様子が書かれています。

ブログではより実践的な感覚の体感に音資料なども設けながら書いています。自分の感じることを基準に音楽を考えていくというだけですから、文字にするほど難しいことではありません、ただその感覚を真ん中に置くことがすごく難しいだけです。

 

 

12音をモデルに音集合の敷居を取り払う

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これで音楽的な和音と、海の波の音の重なりを同等に「自分が感じる音である」と説明できるようにしました。

まずルールのない自由に定められる12音の状況があることを設定します。そこから商業音楽理論が、より狭い範囲で通用する「ルールを持つ音楽理論」であることを理解し、どこで自分は表現を作るか、を選ぶことができます。

 

 

 

和音/和音進行を二種類に分類する

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全ての和音を二種類の系統に分類し、伝統進行も民族進行も分け隔てなく扱える分類法を作りました。これにより虫の鳴き声の連なりもピアノの音の連なりも理屈の上では分類することができるようになります。 

 

 

 

考えないで作業を進める状態を作る

制作時には方法論を選んでいる余裕はありません。

選ばずして何がしたいかを出てくるようにトレーニングします。ここは結局力技なのですが、伝統や知識、理屈は関係なく、まず「想いを具体化する」という作業を繰り返し繰り返し行い、その学習回路を脳に作る行為が先です。

理論学習はその回路ができた後、よりよく補強してくれます。 

「考えないで作業選択が浮かぶようになるまで」トレーニングします。そのあとで「音楽的なクオリア」もより明確に働き始めます。

その鍛錬だけは欠かせません。

下記に脳の思考癖などをまとめてあります。

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楽曲解釈の心象表現化

楽譜から読み解けることは一般音楽理論でできます。

その他の音楽理論的定義以外の感覚、例えば、コンプがきつい、ピッチが悪い、グルーヴが良い、表情がいい、ダンスが良い、衣装が良い、等言語化/非言語化される感覚も人は音楽に感じます。

失音楽症の人が音楽を聞いた時、ショパンはただのノイズだ、と判断すればそれがその人にとっての現状のその曲の心象であり事実です。

音楽の意味は個人の中にのみ真に産まれる、という立場を確立します。

 

HM7  |Jm7  |KM7  |Lm7  |

(寒々しい冬のような)

と思えるなら、この感覚は自身の冬の作品で応用できます。

小さな子供のパフォーマンスが未熟でも、笑顔が素敵だ、衣装が素敵だ、と指摘できるスタンスは誰でも持っています。

J・ケージの「4:33」は「静寂の中の観衆の雰囲気が面白い」と感じるならそれも曲の心象です。価値は生み出せます。

自己の心象をはっきりと感じられ、音に翻訳できるまでトレーニングします。

「まず、あなたが何を感じたか」それを口にしなくてもいいので、あなた自身がそれを信じてください。それが拙論的思考の第一歩です。

 

 

"アート思考"のその先へ

アート思考とは「自分なりの意見を持つ」というスタンスです。

しかしこれでは、バッハの作品を聴いて「くだらない」という意見を持っても良い、となります。もっと先を考えてみましょう。

・自分が感じることを受諾しその"価値"を創造する(自覚)

・価値を自分の生活/活動に具体化できるよう訓練する(活動)

・次なる価値観を与えてくれるものを見つける(冒険)

バッハに感動しないなら、今のあなたは無理にバッハを理解する必要はないと思うのです。今のあなた自身の美意識、フェティシズムを満たしてくれる存在があると思います。先にそれを熱心に探してください。

一つ価値が見つかればその後で人々が感じるバッハの価値を"理解"できるようになります。

あなたの「無価値」は誰かにとっての「価値」です。逆も真なり。

 

感受性教育のその先へ

誰もが音楽を聴いて情緒豊かに感じるわけではありません。

音楽を聴いて情緒豊かに感じる人が音楽学習を通して人生を構築すれば良いだけです。

教師は学び手の感受性の核心を引き出す役目を負っています。

それぞれが価値を見出せる分野に門を開いてあげたいものです。

 

さらに具体的な詳細も下記で述べています。

不定調性論の方法論的展開その1

不定調性論の方法論的展開その2

不定調性論用語/概念紹介記事目次一覧

動画シリーズにても概略はつかめます(一般音楽理論的知識必須)。

 

 

 

全ての音楽制作は独自法

フィットする靴を履くように、自分にしっくりくる方法論をまずは確立する

独自解釈はセカンドオピニオンです。

知識も経験も完璧になることはありません。

人は未熟なまま決断していかなければなりません。

無知でも、英知でも決断の最後の根拠は「確信」です。

そしてその確信も様々な「認知バイアス」によって判断が曇ります。

難しいのは理論に依りすぎず、感性に頼りすぎないバランスです。

その精度を高めるに、あなた自身があなたのやり方でトレーニングする重要性は変わりません。

 

そしてその様々な考え方を和音連載以外の全ての音楽行動に展開応用していくのが「不定調性論的思考」です。

不定調性論≠不定調性論的思考

です。

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