音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

不定調性論楽曲覚書~理論的に考えない作曲心理状態を方法論化するということ

方法論を自作して、それを実際に用いて作品を作る人もなかなかいない?と思いますので同じことをしようとしている方の参考になれば嬉しいです。

心理状態を扱う方法論??

記事後半は事例楽曲の掲載です。この前半概略は4ー6分で読めます。是非どうぞ。

 

方法論に基づく、ということは作曲をしているときにある一定の論理的思考を働かせることになりますが、それ以前に私は制作作業と論理的思考が同時にはできない人間でした。

 

つまり方法論でありながら、思考する必要性のない制作方法を考える必要があったわけです。

つまり、直感的にいつでも音が降ってくる状態、かつその音が論理的に考え抜いた時よりもより自分の目的意識に近い、となる状態を作るという、夢のような話に取り組まなければならなかったわけです(でも多くの人が一度は試みたはず)。

 

でも。「理論なんか考えて曲作ってねーよ」という方、結構いらっしゃいませんか?

 

では。どうやって論理的に考えないで曲を作流、ということが方法論になるのでしょうか?

 

あなたは何を根拠に、今そのメロディにする、決めましたか?それを考えて説明して納得しながら作りたいですか?

作曲はそれでなんとかできても即興演奏はそうはいかないでしょう。 

 

この問題意識をまず明確にしました。

そして「音楽的なクオリア」という存在を根拠にすれば良いのではないか?ということに現状たどり着きました。

 

音楽的なクオリアが作り出す直感的なイメージの方が論理的に考えた答えよりもより自分が欲するもの、と感じるようにしたわけです。

あとはひたすらそのやり方で曲を作っていくことです。

例えば何も考えないで20秒のジングルを作ってください。

となって、あ、おもしろそ、と思ったあなたには不定調性論的思考が合っています笑。

 

これはどこまでやればいいか限度がないし、決まった統計もありません。10000時間以上やればプロになる、と言う研究がありますが、それなりに途方も無い時間です。

とにかく今は一月この方法で毎日1曲作っていれば結構誰でも直感が良くなる、というのが現場の判断です。

 

ブルースのソロを取ることに似ています。ペンタ一発、という時あなたは何を考えていますか?多分何も考えていません。なんとなく匂いのする方向に進むだけです。

その「匂い」が「音楽的なクオリア」です。

学習段階ではそれは「当てずっぽう」と言われたはずです。

しかし不定調性論は、その「匂い」がする行為をひたすら鍛えて、ぶっとい回路にすることが目的なんです。最初のコードが流れたら自分が取るソロの最後までイメージできてしまうぐらいの勘です。

 

最初は勘違いがほとんどなので、途中で皆「うわ、やっぱり勘に頼っちゃダメだな」となってしまっているはずです。

そこで突き進んでみよっかな、と思った方だけ突き進んでみてください。

 

「ここはCだから次はサブドミナントかなぁ?」などと考えて音楽を作らない、というやり方です。全く根本から着想のシステムが違います。

(初歩の学習段階では理知的で良いと思います。そのための機能和声論です)

 

この感覚的制作方法を方法論化するために、

1.12音がどこに行っても良い

2.どんな振動数になっても良い

3.和音をどう作っても良い

4.和音をどう繋げても良い

5.協和不協和もない

6.形式もない

7.作曲者の動機が全て

8.価値の共有は他人とはできない

を成り立たせるために教材を書きました。

一つ一つ意識の中で自由にしていきます。

 

「非機能」とか「理論から外れている」という意識にならなくて済みます。

脳はこうしたネガティブな概念に「価値の乏しさ」を感じます。

それは直感的制作のノイズ以外何ものでもありません。

 

感覚的に作ってしまうことを恥じる人もいるでしょう。

でも不定調性論的思考があれば恥じるどころか「まだまだ未熟だ、もっと突っ込んでいこう」と前向きになれるはずです。

 

ビートルズのコード進行を「無知ゆえのコード進行」と理解するか、「彼らの音楽的クオリアの結実」と理解するかで視点は変わります。不定調性論は後者です。

 

こうして意識的土壌が出来たところで、私自身初めて自分のやり方で作曲が出来ました。

それまでは、自分の作曲のやり方が「伝統を無視」していて、「体系立てられない身勝手」で「自分に無根拠」な作品として、自ら忌避していていつも完成しませんでした。「根拠がないことをやって、それを表現と言っていいのか」と自問自答しました。

しかしその「根拠」がもし、現代の論理や科学的な証明や公式で言い表せない存在だとしたら。脳が作り出す未知の領域奇跡だとしたら。「匂い」としか言えない存在だとしたら。

 

 

「自分がこうしたい」を解放し作曲経験を積んでいくことは楽しいです。

自己肯定感もあがります。この方法論作成は「自分を信じる」訓練そのものでした。

 

それまでは必死に「音楽の謎を解明しよう」と楽曲分析に勤しんできました。

しかしそれは結局、雨がおちてくる雨粒の位置から、宇宙を解析しようとしていたことを知りました。もっと背後にある「未知のもの」に触れようとしないとその先は見えない、と知りました。

 

理屈で理解しようとする限界ラインは個人個人それぞれにあって、いつそこを越えていくかを自分で判断しなければならない、わけです。そこは誰も教えてあげられない。

そう、誰もあなたに答えを教えてあげられない問いがある、ということに気がつけば、結構自立は早いのかな、と今は感じています。

 

私自身まだまだですが、ピンと来る方はぜひ突き進んでみてください。

こういう感覚思考にも向き不向きがあると思います。またはマイノリティの思考かもしれません。マジョリティの思考は伝統音楽理論学習として確立されてい流、と言えるでしょう。

でもどちらが自分に合うか、ぐらいは検討しても良いのではないでしょうか。

7:3でも4:6でも良いでしょう。

 

生意気を書きましたが、自分がすごい、と言っているのではありません。

直感って何?という問題提起をしているんです。

 

具体的な方法論概略はこちら等をご参考ください。

不定調性論の方法論的展開(2019) その1

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以下は上記の考え方が反映された不定調性論的思考による楽曲群です。

<現段階の総集編のような曲ができました>

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<不定調性アレンジ>

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原曲の和声とは関係なくリハーモナイズした後、「崩れ」「不可思議」「憂い」「くぐもり」などのイメージを音楽的なクオリアにして音を修正していきながら完成させます。 

制作メモ;DANNY BOY〜v-solo piano

制作メモ;雪やこんこ〜v-solo piano

制作メモ;JINGLE BELLS 2018 / virtual solo piano

制作メモ;Auld Lang Syne/蛍の光〜v-solo piano

制作メモ;(DTMピアノソロカバー)あの頃へ~安全地帯

 

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制作メモ;<ピアノ曲>不定調的な即興表現★★★★

 

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制作メモ;<ピアノ曲>In Peace~不定調的な即興表現

 

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制作メモ;<ピアノ曲>Qualia-不定調的な即興曲〜感性で曲を作るとは?

 

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制作メモ;<ピアノ曲>冷調という名の調性

これらの作品は、適当にピアノを弾きながら降ってくる旋律感で一音一音調整しながら作った作品です。何々技法か?ということはあらかじめ考えず、イメージに降ってきた技法、テクニックを用いているだけです。

 

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制作メモ;冬の街路樹〜不定な長調風ピアノ曲

単旋律、領域混合和音、即興的アレンジの変奏曲。

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 ブルース的で不定調なピアノ曲

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制作メモ;静寂とねこ〜希長調なピアノ小品

70制作メモ;おもひでの輝き〜ソロピアノ作品;明日も命がある、ということ

73制作メモ;雫の戯れ〜写真を楽譜に見立てる即興的ピアノ曲

74制作メモ;青緑の澄性〜ネガティブハーモニー的書法の展開の一例として

75制作メモ;Suite of Glassnature〜Mika Aoki作品のインスピレーション

展覧会の背景〜半月形に流れて溶ける調性

制作メモ;カーテンコールの後で〜翳りの長調を求めて

 

<現代童謡曲?>

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M7だけを用いる、という和声単位連鎖に特化した作品

(2012年、おそらく不定調性論的思考のみで考えた最初の作品です)

制作;QY100(受講生からお借りした・・。)

まだDTMというのを始めていない頃です。

 

   

<現代ギター練習曲?>

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全編解説動画でも紹介している、画像を読み取って音楽にする、という作曲のやり方です。音楽的なクオリアだけで曲を作っていきます。この曲はギターのアルペジオを用いてこの画像のような何とも言えない情緒を表わそうと思いました。リヴァーブ深めは意図的で、曇った感じ、見えない感じを出したいという意図。

 

<ロックギター曲?>

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コード進行忘れましたが、ロック的なものジャズ的なものを混ぜて、ソロは手癖とそれをアウトさせて、リゾルブさせるやり方です。スケール分析ができないようにしました。

 

<小品;五つの前奏曲>

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<ジングル>

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この動画シリーズのジングルは全て不定調性論的な着想で作っています。解説なども動画内に簡単に用意しています。

文章紹介はこちらから

www.terrax.site

 

 

<現代楽曲?>

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修礼のコード進行をベースに様々音楽的思想を展開するコンセプトの作品です。不定調性的な考え方にどんどん寄っていきます。

 

<オーケストラ曲?>

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お客様からのご依頼で作りました。機能和声も入っています。和声や対位法には基づいていません。慣習的な和声の流れ、基本的な対位法は使っていますが、「混ぜたいときに不定調性の思考を混ぜる」というやり方で「それっぽい作品」にしました。

   

 

<音楽的なクオリアフル稼働ピアノ曲>

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制作メモ;MIDIで"Merry Christmas"と書いて音楽にしてみた

調性的ですが、意識していません。聴きながら一つの色彩感を辿るように作っています。先に文字の形を配置して、あとは音楽的な脈絡になるように作るだけです。

最後に"もろびとこぞりて"のメロディが来たのは、偶然であり、これこそ音楽的クオリアの直感がなせる技です。

 

<ポップス?>

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はじめてポップス曲に曲の合間合間に不定調性のコンセプトを使わせて頂きました。記事はこちら

拙論の考え方がなかったらEM7/Dとかは以前の自分なら却下したと思います。これをOKという自分がいることを認め、信じるところから、視点が変わり「これもありなのでは?」と思い、思いめぐらすとき昨日まで気が付いていなかった自分の欲望とか、願望とか、こうしたかったからこれにしたのだ、ということに気が付きます。これが創造的行為でないとしたら自分には創造的行為は難しいです。信じることで自分は音楽を作れるようになりました。

だからあなたも方法論を作る作らないに関わらず、自分を信じられるようになれば、それがスタートラインなのではないでしょうか。

 

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制作メモ;動画BGM作成〜振袖新作プロモーション

このバージョンは普通に作りました。公式さんのYoutubeチャンネルに6秒バージョン、15秒バージョンがあり、それらに不定調性的な思考のアレンジがより多く活用されています。

 

<ジャズソロギターアレンジ>

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バップっぽいですがまるで違う、不定調性論的着想に基づくハーモナイズとソロを作ってみました。

制作メモ;Confirmation(ソロギタ―アレンジ)

 

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ジャズのテーマメロディに自由に和音を乗せてアレンジしました。要所要所ジャズっぽいけど全然違うやり方です。トップノートに基づく「マザーメロディ」の手法が好きなのでそればかりやってしまいます。

 

 

<Audiostockで販売中の曲から> 

主題を決めて張り付けながらフーガ風に不協和を調整しながら作りました。「音楽的なクオリア」だけを使っています。 

 

 

 

 

<Audiostock>実験的な不定調性BGMです。

 

<Audiostock>ジャズ+EDMなBGM★★★

なんかコード進行があるように聞こえますが、これただ和音を適当に弾いたものに基づいているだけ(その後音楽的なクオリアに合わせて修正)です。音楽の仕組みを数年勉強できていれば誰でもできます。

 


この辺の作品は、DAWや音源、サンプルを用いれば誰でも作れます。

おかげさまで現在は毎週20音源を作る勢いが自分に生まれました。きっとこれまで抑え込んでいたものが解き放たれたのでしょう。自分のやり方を持つ、ということはとても重要です。

 

その他のM-Bank STUDIOの制作音源は、下記をご覧ください。

(Digital Performer)Digital Performer~DAW制作関連記事目次です。

 

各種お問い合わせ先

ssl.form-mailer.jp

   

 

下記に具体的なアイディアを教材から転載してます。

不定調性論の具体的な方法論的アイデアをまとめました

不定調性論の方法論的展開その1★★★★ - 音楽教室運営奮闘記

不定調性論の方法論的展開その2★★★★ - 音楽教室運営奮闘記

 

当ブログの一般楽理関連記事目次はこちら

www.terrax.site

   

 

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