最新の不定調性作品他はこちらから。
拙論は、メロディぐらいならある程度自由に作ることができる、というタイプの人が対象になってしまいます。ご了承ください。
「あなたは何を根拠に、今そのメロディにする、と決めましたか?その全ての根拠を既存の概念で解説できますか?」
これができるタイプもおられましょう。
私は制作を論理的にできない(したくない)人間だったので、論理的に思考する必要性のない制作方法を具体化したい、と考えていました。
不定調性論は、論理的理由などなくても曲ができればいい、と思っている人に役立つ考え方が揃っていると思います。
伝統権威至上タイプ、論理的思考タイプには向きません。
現状は「自分の"音楽的なクオリア"を根拠にして制作している」という言い方をします。いかにも適当に作って良いと言っているように思われますが、日々勉強は欠かせません。
その上で、楽曲を作るときは全て勘に委ねます。
日々勉強しておけば制作時に適切な直感が無意識に働くはずだ、という考え方があります。そもそも脳はそういうことができるハイパなコンピューターです。
正確に作っている時の感覚を述べるなら、
「一応考えてるけど、ほとんど勘で作ってます」
だと思います。そうやっても成り立つ方法論をまとめかったんです。この時の「勘感覚」のことを「音楽的なクオリア」を働かせて作る感覚、などと云っています。
スタジオに入ってから考えて、その場で作ったみたいなことを言うミュージシャンの言葉、冗談に思えるかもしれませんが、これも音楽的なクオリア的制作方法だと思います。
明日が締切、というようなとき、特にこうした感覚的作業能力は磨かれます。
もちろん理論を勉強したいなと思ったらぜひ勉強してください。
でもいざ、
・音楽を作る時は、学んだことを考えたりしない
・不意に出てくるアイディアを捉えて活かせる感覚
を意識してみてください。個人差ありましょうが、その方がうまくいく方もおられるでしょう。
制作時に「あの理論書にこう書いてあったから」などと考えないで作るわけです。ここはこうしよう、次はあれをいれよう、とか計画しません。作りながら流れ右葉に湧いてくる感覚で作ります。それができるのは、普段トレーニングし、考え、理想を願っているからです。普段努力しなくて勘は働きません。
脳はすべて記録し、保管してあります。
脳が勝手に必要なヒントを意識の上に浮かび上がらせます。あとはそれを掴むだけです。
この「掴むコツ」を身につけるにはひたすら感覚で作っていくしかありません。才能もここに関わってきます。私ごときでは大したものはできないかもしれません。
ギター弾きなら、ブルースのソロを取ることに似ています。
スリーコードブルースを弾くとき、あなたは"何かを考えます"か?
ブルースのリズムが聞こえてくると、体が勝手に動くし、なんとなく"匂いのする方向"に"弾き進む"ことができると思います。
脳内のディフォルト・モード・ネットワークを上手に働かせている状態です。
(初歩の学習段階では理知的で作っても良いと思います。そのための音楽理論です)
自分のやり方は自身で探す必要があります。
誰も「あなたの使い方」を知らないからです。
最初は簡単なことにチャレンジしてみてください。
・「太陽をテーマに8小節のあなたのメロディを書いてください」
・「昔好きだった人を思って"美しいと思うメロディ"を16小節書いてみてください」
・「このビートに自由に音楽を乗せてください」(題材となるビートトラックを用意)
とか。
「感覚で行う」なんて"限界を感じる"かもしれません。
でもそれならあなたがやらなくてもいいんです。どこかにあなたの音楽を作れる理論があるなら、その方法で誰かに作ってもらえばいいのです。
人によっては「降ってきた」などと表現するかもしれません。
理由はわからないけどそうなった、のは「自分の日頃のインプットの成果」です。
直感の仕組みは現代の科学でもまだ解明されていません。
=以下は作品事例です(皆さんが同じ作風になるわけではありません)=
2020年までの記録です。最新の作品関連はこちらからご覧下さい。
ピアノ曲が好き、ということもありますが、自分がやりたいことが純粋に具現化できる音楽ジャンルなので大変気に入っています。
意思を持たないDAWならではの細かいベロシティ、アタック、ペダル操作の可能性によって"普通なら響かない音"を響かせる楽しみを知ってしまいました。
富士の写真が大変美しいです。
<不定調性アレンジ>
単旋律、領域混合和音、即興的アレンジの変奏曲。
M7だけを用いる、という和声単位連鎖に特化した作品
(2012年、おそらく不定調性論的思考のみで考えた最初の作品です)
制作;QY100(受講生からお借りした・・。)
まだDTMというのを始めていない頃です。
<現代ギター練習曲?>
全編解説動画でも紹介している、画像を読み取って音楽にする、という作曲のやり方です。
<ロックギター曲?>
<小品;五つの前奏曲>
修礼のコード進行をベースに様々音楽的思想を展開するコンセプトの作品です。不定調性的な考え方にどんどん寄っていきます。
お客様からのご依頼で作りました。慣習的な和声の流れと不定調性の思考を混ぜる、というやり方で作っています。
最後に"もろびとこぞりて"のメロディが来たのは、偶然です。音楽的クオリアの賜物です。
<ポップス?>
はじめてポップス曲に曲の合間合間に不定調性のコンセプトを使わせて頂きました。記事。
拙論の考え方がなかったらEM7/Dとかは以前の自分なら却下したと思います。
中間部を不定調性的思考で作っています。
<Audiostockで販売中の曲から>
<参考>
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