音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

制作メモ;<ピアノ曲>Qualia-不定調的な即興曲〜感性で曲を作るとは?

これまで無視してきた頭の中の雑音を曲にしてみました。

機能和声に原理的な違和感を感じるのは、この脳の雑音のせいだと思います。

雑音なのか、声なのか。特に昔は風邪で熱にうなされた時とかひどかったです。

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最初の和音C7(M7,#9)。好きな響きです。これはどちらかというと、B△/C7的な和音で分数コード的に感じます。

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「B/C7」と書いたとしても、明らかに二つの層があることを私は感じます。

テーブルの上に、ショートケーキとカレーうどんがあったら一緒に混ぜて食べるところは想像しないでしょう?それぞれ分けて考えるじゃないですか。その感覚に似ています。

chord nameシステムはファストフードです。練り物です。

この曲を聴いて、「あーはいはい」と意味がわかる人は、すでにそういう感覚がお持ちです。

これは0;42ーごろ。Gm(10)。私にとってのドミナントコードです。

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ここにG7を置いても私には「薄すぎ」ます。故にこういう響きになります。

この和音を作る過程は、低音から一つ一つ乗せて行きながら再生しながらきめました。DAWっぽい作り方です。だから低音はgなんです。ドミナントっぽい和音を作ろうとした痕跡が残っています。

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これは1;36頃、明らかなハ長調の雰囲気で始まります。そんなところにe♭音などいりません。この音は自分には「痒み」という表現です。ポピュラーミュージックにはいらない音でしょうが、世界には痒みがあります。

 

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3;17頃。これは低音での濁りを作ります。ローインターバルリミットの解放です。良く使います。

濁りは、心の淀み、良心の呵責、猥雑な考え、です。人ですから誰しも心が濁る時があります。それがない西洋音楽は不気味でもあり、不自然でもあると同時に、究極の美の理想を表現した素晴らしい発明だとも思います。完璧な美人を目指したんでしょうか。基本的欲求です。でも考え方としては古いのかな、差別なのかな、と。綺麗じゃなくてもそばにいてくれるならいいよ、っていうのが庶民にはあって、それが芸術表現にも反映されてきたはず。

 

後半は前半の二つのテーマを繰り替えします。

微妙に高さや表現を変えています。

テーマだからと言って同じ必要はありません。同じ人間だから朝も夜も同じ考え、同じ人間でいるとは限りません。そういうことがポピュラー音楽に反映されているのか、そういう整頓された社会性に人が反映されてしまったのか。

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最後の和音はクラスターです。これはDAWならではのヴェロシティ、タイミングを駆使して微妙に明るくも暗い和音を簡単につくることができます。機械にこうした細かい表現ができるなら、AIはやがて人の情感を超えた情感を作れると思います。