音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ポピュラー音楽理論学習のコツ紹介

北川祐著「ポピュラー音楽理論」を参考にしながら、音楽理論独学の方法を一つご紹介いたします。楽器を始めて半年以上ぐらいの本格派になるぞ!!って決めた人が対象です。

同著の目次はこちらで見れます。

まずはこの一冊を頑張って読み解く気持ちで2ヶ月ほどで読むスケジュールを立てます。全部で小味250ページぐらいですから、目安として毎日4ページずつです。後で書きますが、、アドリブまでやらない人は後半をとりあえず最初は読まなくても良いので一日2−3ページになるでしょう。一日20分ほどの学習です。

寝る前等に時間を設けます。鉛筆片手に。ノートまでは開かなくていいですが、最初だけ楽譜、楽器はいるかも・・(すみません、DAWまたは楽器なしでの音楽理論の習得は10倍難解になります)。

メモが取れるならデジタルでも良いです。

読み進むに従い、全くわからないところ、興味が持てないところなどがあります。

そこはマークしておいて先のセクションに進んでOKです。完全な理解が目的ではないんです。

最初は「概念の雰囲気を掴む」だけでも十分ですよ。

セカンダリードミナント」なんて言葉、私プロになってレッスン以外で使ったことありません。周りは皆そんな言葉正確には知らないんです、または体に入っていて説明する必要はないです(だから不定調性論的音楽理解が必要になるんですが)。

だけど今ちょっとかじっておくと、いざ誰かに教えないといけない!なんて時に一夜漬けでも理解が早いです。一回目の学習は45%ぐらいの理解、それからまた二回目は65%ぐらいの理解って目指していけばいいです。テストがあるわけではないので。理論そのものを使って音楽をやる機会の方が少ないんです(和声・対位法・伝統音楽などを扱う人は別)。

理論書は漫画よりも軽い気持ちで読んでもらって良いと思います。かつ真意を理解するのも漫画ほど難しくないです。文字の通りなので。ちょっと概念が古いだけです。   

寝る前には日々の悩みのことではなく、知恵、知識など別のことを考えて少し頭を切り替えるとぐっすりねれますよ。理論でもモヤモヤするかもですが笑、それは人生に悩むより脳には良いことだと感じます。

 

<STEP1>

ポピュラー音楽理論をマスターできたと実感できるのは、楽譜が読めて、完璧に書けたときです。

まず「読めるようにして」次に「書けるようにします」。

その前にコードフォームを30個も覚えたらひたすらまずコード楽譜を楽器で弾くでしょう。

理論学習も必ずよく知っている曲の楽譜を最初に読んでください。

我々の時代はバンドスコアでした。

なんであのメロディがこう書かれているのか、を音楽理論書を見ながら一つ一つ記号を覚えます。

今更楽譜など必要ない、と固く信じているあなたはお呼びではありません。「やっぱり読譜かぁ」と思っていただける方には朗報です。同著書Part1にすべてまとまっています。

音楽理論は曖昧で矛盾があります。だからあなたの方に余裕や受け入れる広い姿勢がないと気に食わないものでしょう。

理論書によっては著者の独断と偏見もたくさん入ります。町の定食屋の味が店主の味になるの同じです(独自論はみんなそうです恥)。北川先生の本はきわめて個人的所感がなく、楽典並みにフラットな情報に満ちています。かつヤマハさんの知識なので、それを覚えて他で通用しない、ということがまずありません(海外とかは別)。

 

<STEP2>

楽譜がある程度読めてくると、コードの基本的知識が足らないことに気がつきます。この「9」ってなんだ?とか。それは同著のPart1の後半に全てまとまっています。

コード進行が何もわからない間は、このPart1の後半はチンンプンカンプンです。それでいいです。

わからなくなったらそこにしおりをはさんで暇で暇で死にそうな時に改めて読んでみましょう。日を変えるとすぐ分かったりします。

一気に理解しようとしなくて良いです。

 

<STEP3>

コードの知識と同時に「このコード、なんでここに進むと、こんなカッコイイの?」といったことが気になってきます。

「コード進行って何?」という疑問ですね。

だからPart1に行き詰まったら、飛ばしていいのでPart2を読みましょう。コード機能、ヴォイシングについて読むことができます。

音楽理論の知識は連動していそうで、まったく別個にも扱えます。お店でびっしりのおみやげ商店街を自由に練り歩く感じです。かならず端から見ていく必要はありません。

そして必ずセカンダリードミナント、裏ドミナント、経過和音でつまづきます。

これは誰でもそうなので、今年中に理解できるようにしよう、と宣言して、事あるごとにいろんな人に質問しましょう。

音楽理論を人に聞くとみんな喜んで教えてくれます。話す機会がないからです笑。

そうやって理解して同著に戻ってくると、その説明の仕方がベストだ、とか感じることでしょう。

セカンダリードミナントがわからなくなったら、一旦そこを読むのをやめて、後半の「コード・パターン」などを読んでみましょう。

 

何度も言います。完璧に理解しなくていいんです。。文言に触れていってください。

今触れておけば、2回目の理解が深まります。

理解している人の方が少ない学問です。

理解しすぎるまで勉強すると音楽を作る仕事より教える仕事のニーズほうが多くなってしまいます(←ワタシか...)。知ってる人の方が少ないからです。

作曲家になりたければ作るのが先です。

スティービー・ワンダーのように、全米No.1曲を出してから音楽大学に行って勉強する、ぐらいでも良いと思います。まずがむしゃらに歌え、弾け、身体に入れろ。です。

 

<STEP4>

コードスケールって必要??

もしあなたがジャズ・フュージョン寄りのアドリブをかなりの頻度で求められる音楽性に向かっているなら読んでいただきたいです。

コードスケールの知識、コードスケールを作る技術は、ジャズ理論を学ぶための助けになります。

アドリブフレーズを作る助けにはなりません。「ジャズ理論」という存在を学ぶためには必須の知識になります。例えばギターであれば、コードスケール論関係なくいずれポジションを全部覚えさせられます。

それ以外の人は、このPart3はまるまる年末とか、お盆とかの休みの夜長などにじっくり読んみましょう。

   

ポピュラー音楽理論は、コード進行の種類と、ダイアトニックコードの代理、そしてセカンダリードミナントがわかれば上出来です、おそらくII-V(トゥファイブ)とかは「だからなんなん?重要なん?」という感じでしょう。その重要さはあなたが知ろうとしなくてもいずれ向こうからやってきます。あなたが社会の音楽に向かって進んでいれば。

 

初心者はもう一冊欲しくなるでしょう。

この本だけでは理解できてもピンとはこないかもしれません。

そこでもう一、二冊、ネットショップで自分で選んでみましょう。

「初心者でもわかる!!」的な安くて薄くて楽しそうな著書で結構です。

難しい知識がわかりやすく書いてあります。

音楽活動1年目という人はインターネットで勉強してもいいですが、本気にならないと続かないので、本気で。それまで自分の人生でなったことのないぐらいの本気で笑。

以前も書きましたが、自分で選んで買って読む、というのがもっとも学習への忍耐力が持続します。そして、好きなことを学ぶのに忍耐など必要なかったことに気がつくと思います。教える情報というのは価値がなければなりません。対価を払わなくてもいいや、という魅力ない相手から教わった内容は、その魅力もすぐ失われます。お金を払って得た情報は価値があると思いたくなるんです。それが最初は勉強を深めるトリガーになったりします(このトリガーは最初だけなので、常に金を出せば良いというものではありません。あなたがペースをつかんだら独学できます。CDに全て答えがあります。)

こういったことも学びながら自分で知ってください。あなたが汗水流して得た対価と交換できるような人を、本を、見つけてください。

 

そして改めていかに北川先生の本が、無駄なく偏りなく載っていることに気がつくでしょう。でもすごくつまんない(笑)。褒めてます。現代の楽典です。

(もちろんあなたにとってもっと素晴らしい本が見つかる可能性もありますね)

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この本、私は2回買いました(大抵書籍は2、3回買ってます)。1回目は確か三部作に別れていた頃です(20世紀の話)。理解したページを折り込んだり、引き剥がして持ち歩いたり、最後にはぐちゃぐちゃになってしまいました。ようやく買い直して今はM-Bankの参考図書として置いてあります。

 

ここで述べたかった音楽理論独習のコツとは、

必要なこと全てが書いてある難しい総合理論書を一冊、それを読みながら「わからないところ」を見つけ、先生などに質問したり、二冊目を買ってみながら、先人の知恵をなんとか読解する!という数冊並行学習方式です。

そうやっているうちにポピュラー音楽理論は1年ちょっとで大体わかると思います。

私もそうやってなんでもこい!!状態にしてメーザーハウスでさらなる上級理論を修めました。十二音技法とか完全即興をカリキュラムで教えてくれるスクールって結構少ないですよね。M-Bankでもできる限り奥深くまで教えることができるように、私も日々勉強量が減りません。

 

一般理論の先の、様々なクラシック系、ジャズ系、独自論系音楽理論は音楽でバリバリ働きながら余暇に学習されることをお勧めします(まず先に仕事をするのが学習意欲維持の秘訣です)。

専門の先生についても良いでしょう。穏やかで楽しい先生に出逢えると良いですね。

大々べテラン、ヤマハの講師でもある北川先生のプロフィールHPはこちら。

遠い昔、日吉のヤマハ音楽院時代の夏期講座で音楽理論を直接学びました。とにかく丁寧なレッスンだったのを今でも覚えています。その節はありがとうございました。私はその価値に当時全く気がついていませんでした。

 

 




 

 

==コーヒーブレイク〜M-Bankロビーの話題== 

ポピュラー音楽理論 改訂版 北川祐 編著 

 

ポピュラー音楽理論 改訂版 北川祐 編著