音楽教室で様々な年代の方を見てきた私見です。
0歳〜15歳
歌や楽器演奏に自発的興味がある場合は、色々なスクールを見学に行って体験レッスンを受けてください。
初歩の音楽レッスンは講師との相性です。
有名無名は関係ありません。自然と馴染む空間があるものです。
興味がなくなったり、飽きたら続ける必要はないと思います。
興味のあることをやってください。
音大受験などを考えている場合は早めに音大出身講師の専門教育を受けてください。
"音大に入るための勉強"が必要です。
もし知り合いのつてで有名講師にピアノ、ヴァイオリンなどの幼児英才教育を受けさせたい、という場合には金額、遠距離通学、厳しさが逆に当たり前です(講師の一存で育てる世界です)ので、家族は全面的に協力をする覚悟で臨んでください。
先生(人間として?な人もいます)に任せっきりでは子供が精神的につぶれてしまいます。
留学も必須ですので、外国語の学習、外国人との交流なども視野に入れてください。
内向的なタイプは学校という空間が合わない場合があります。他の子以上に選択肢を模索してください。その子が笑顔になる空間が必ずあります。
子供の笑顔こそ「居場所」のサインです。
親の死後も本人は生き続けます。早めに自我を揺り起こして自分で決断させてください。
16歳〜20歳(早ければ13歳〜)
音大を目指す人以外の方で、音楽を志す場合の一つの考え方です。
できれば個人レッスンが良いです。個人に対して割り当てられる時間が違います。
ただ音楽空間を楽しみたいならグループでもOKです。
まず楽器を弾く
1万時間の練習はプロになる一つの目安です(もちろんそれだけやれば明確に結果が出る、という研究追確認はあきらかではありません)。
自分に合った練習メニューを作ることが目的になります。
近くの音楽教室(いつでも自転車15分で通える距離であるとより良)で、自分に合う講師を探しましょう。
練習が苦手な場合は早期に方向転換まで考えてくれる講師が望ましいです。
あなたがプロ志向で、運よく実際にミュージシャンに教えてもらえる場合は、即仕事を見学させてもらいましょう(これが一番大事)。
目的は実際のプロの精神性、現場感覚を学ぶことです。そして必ずあなたがそれらの現場から仕事を引き継ぐ日がやってきます。耐え抜きましょう。
現行の音楽理論は現場ではほぼ使いませんので独学しましょう(内緒)。
音楽理論は毎日やってだいたい2年掛かると思ってください。
もしあなたが学生なら3年かけてもいいです。
クラシックギターやクラシックピアノ、弦楽器他は完全に教授される講師の型がありますので独学でのトレーニングはオススメしません。可能な限り有名講師に学びましょう。
また耳コピもできるならマスターしてください。
<音楽学校で...>
■もしオーケストラに触れられる人はできる限り沢山の楽器の人と知り合い、その演奏法や技術を間近で共有し、同時に指揮なども勉強できるなら寝る間を惜しんでやってください。
■古典技法に触れる
伝統和声や、対位法などに客観的に触れられるのも人生で学生時代だけです。
■遊びすぎない
本気で遊ぶのは卒業してから。遊びたいなら学生時代にプロとして働き出す!働いてから遊ぶ!と決めてください。
卒業後は誰でも我流になります。学習時、伝統を知って、自分を知って、二つのバランスをいち早く見つけてください。
■もし嫌な先生に出遭ったら
これは信号無視の車に轢かれるようなものです。
いやな先生は誰にとっても嫌な先生です。
その先生が偉大であればあるほど、卒業後それがあなたの免許証にもなりますし、同じように学んだ先輩がいれば、あなたは大きな信頼を勝ち取れるでしょう。
「お前もあの先生のとこで頑張ったのか!大変だったな!」
全ての現場で信頼が置かれます。何とか耐え乗り越えてください。
■授業は全て録音
4年間で学ぶ事は4年間で学び終えられません。
卒業しても録音しておいてときどき聞きなおしましょう。
■在学中から発信。
入学の翌日から、いつでもプロ演奏家、作曲家として活動できる準備をしていってください。入学後一週間後に街でスカウトされてアイドルになった人がいます笑。
「金になる」のは実力や才能だけではなく、ニーズです。自分が持っている世界へのニーズは自己発信しながら探してください。
■大学院に行って博士号が取れる人はとってしまいましょう。
その後の選択肢が増えますし、社会への説得力を得ます。
■怖い時
悩む代りに一日のスケジュールを見直しましょう。
悩む癖がつくと抜けませんので、「自分今悩んでる」と思ったらスケジュールを見直しましょう。
6:30-起床、一日のスケジュール決め(前日夜でも良い)
7:00-読書、コーヒー、軽い朝食、生活行動
8:00-移動
9:00-大学・勉強・実習・練習ー16:00
17:00-バイト
23:00-データ整理、生活行動
24:30―より早めに就寝
習慣をつけてください。
仕事をするようになれば、あなたが今感じている100倍の不安がやってきます笑。
学生時代の不安くらい乗り越えられなければとてもプロ音楽家にはなれません。
スケジュールを組み、上手に休むコツを覚えてください。
仕事する前に倒れてもただ置いていかれるだけです。
■音楽を辞める時
音楽より100倍大事な存在を見つけた時です。
21−30歳(セミプロ志向)
21歳以上で半ばプロを目指す、という方は、16−20歳のメニューを半分のペースでマスターする気概が必要です。同時にプロミュージシャンの教室やスクールに通い、講師とのコネクションを作り、弟子入りするぐらいの覚悟で先生に付いて回ってください。そのために教室に行くんです。学ぶためではありません(学んでいても20代では間に合いません)。
勉強内容は独学でこなしてとにかく現場仕事に参戦できるようなスケジューリング、考え方で行動してください。
もう社会人の年齢ですから、即現場に出てください。とても厳しい扱いを受けると思いますが、相手も人間です。そこで生き残れれば信頼をいただき、一生その仕事ができます。良い出会いがあなたにあることを願います。
挫折するかもしれませんが、それは「ふるい」です。挫折した後は挫折する前の1/100の期間でマスターできることをお約束します。乗り越えてください。
31歳以上(社会人、趣味志向)
知識よりも技量、活動内容の充実を優先させます。
1日三時間の練習はほぼできないので、講師に練習スケジュールやメニューを一緒に考えてもらいましょう。必ずあなたに合った音楽活動のやり方があります。
一番得意なことが秀でてくる年代です。そこを起点にコネクションを広げ、社会人としての行動力を活用しましょう。
寝る前に初見の勉強とかできたらあなたは国家功労賞ものです笑、がしかし世のお母さんはそれ以上の仕事をしていても表彰されていませんので、いち早く活動の成果を上げることを第一に考えてください。この年代でただ遊んでいるとと周囲にストレスを感じさせることの方が多いので「その活動をしていることで周囲が得をする」という構図を作ってください。有名人と会える、とか、チケットが取れないライブに招待される、とかです。それがないとあなたを応援する意義は薄くなってしまい、結果的に活動も成果も認められづらくなります。それが社会。
家に帰ってきて20分の自由時間で自分が何をするか、があなたの「好きなこと」です。それが音楽でなかったとしたら、音楽が上達することはあり得ないと考えてください。
55歳以上(シニア・趣味志向)
上記と同様です。今後の目標、目的をしっかり明示し、それが叶うレッスン教室や独学スケジュールを組みましょう。
レコーディングしたい、自分のアルバムを作りたい、全国ツアーしたい、などの目標を自分の財力とコネクション、やり方で叶えることができる年代ですので遠慮なくスクールに相談してください。
勉強や練習よりも実践です。あなたの時間は皆より限られています。
楽譜起こしやオケ作成などは、講師に依頼して対価を払ってやってもらった方が楽です。
弾けないコードやプレイは、あなたが弾けるようなやり方にアレンジしてもらってください。
あなたが音楽に合わせるのではなく、音楽をあなたに合わせる方が早いです。
空き時間が毎日30分しかない、という人でも上達ができる方法があります。
シニアの人が上達の味を覚えると、中学生以上に進化するからです。
無理だ、と思わされる講師にはつかないでください。
70歳からでも声はボイトレなしでも出るようになります。
あなたが社会を生き抜いて培ってきた根性で音楽趣味も充実させてください。
当スクールでも何人もそうした素晴らしいシニアライフを実現している方がおります。