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音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ユーミン音楽は歌詞とメロディと和声;ユーミンレポート29

ユーミンレポート全楽曲目次 

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歌詞については掲載しておりませんので

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こちら等にて確認ください。

 

心のままに

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『私の見た雲は 馬のかたち

あなた何に見えた

言葉にしてるまにちぎれてゆく

それは愛に似てる』


目に見える風景感がユーミンならでは。

彼はどんな形に見えるかきいても、生返事しかしなかったのでしょうか。
こういう歌詞を見ると、使いたくなりますね。

二番目は、「違って見える」系の歌詞ですね。
小さな花も彼女が持てば、愛らしく見える、と言う表現です。

人は印象や観念を通して世界を見ます。

だから嵐のような恐ろしい表情で怒り狂った海が、そのあと微笑むように見える、嵐の後の海は、いつもの海なんだけど、ちょっと違ってみえる、というような人の感じ方について表現してみるわけです。

   

ずっとそばに

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Aメロ(アルバム収録タイム 0:26-)

A  C#m7 |F#m7  |D  C#m7 |F#m7 |

Bm7  A |G  F#7 |Bm7 |E7  |〜

=degree=

(key=A)

I  IIIm7 |VIm7  |IV  IIIm7 |VIm7 |

IIm7  I |VII♭  VI7 |IIm7 |V7  |〜

コード進行が文章を作るようです。

よく使われるVII♭コードがVIに流れ、IIm7へと下降していくラインは、調的な不安定がありながらも文脈に説得力があります。

 

ハートはつぶやかない

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Aメロ(アルバム収録タイム 0:38-)

F#m7 |F#m7 |E  F#m7 |E F#m7 |

F#m7 |F#m7 |D  E |D  E |

FM7(#11) |FM7(#11)  |FM7(#11)  |FM7(#11)  |

=degree=(key=F#m)

Im7 |Im7 |VII♭  Im7 |VII♭ Im7 |

Im7 |Im7 |IV  V |IV  V |

VIIM7(#11)  |VIIM7(#11)   |VIIM7(#11)  |VIIM7(#11)  |

このパートの後半でVIIM7というコードが現れます。

#11thをメロディに伴いIVM7(#11)の響きのような和音として配置されています。

 

これはD-E-FM7という流れによる進行感がもたらすものと考えるべきでしょう。

つまりIV-V-VI♭M7の流れた印象と同じ、という意味です。

 

経(ふ)る時
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Aメロ(アルバム収録タイム 0:30)
AM7 Bm7/E |AM7 Bm7/E |F#m7 C#m7 |Bm7 Dm7/G |
CM7 Dm7/G |CM7 Dm7/G |Cm7 E7/B |Am Am/G D/F# |Dm7/F |G7 E7 |
A'メロ(1:49-)
Am7 D7 |Am7 D7 |Am7 Am7/G | F E |~
=degree=
(key=A)IM7 V7 |IM7 V7 |VIm7 IIIm7 |IIm7 VII♭7 |
(key=C)IM7 V7 |IM7 V7 |IM7 III7 |VIm II |IIm |V7 III7 |
A'メロ(1:49)
(key=Am)
Im7 IV7 |Im7 IV7 |Im7 Im7/VII♭ | VI♭ V |~


AメロではVII♭の変化感を使ってCメジャーキーに転調しています。

 

さらに同型のメロディを短調の音に置き換えてA'メロではAmのキーで陰りを持たせて歌っています。

 

転調構造が時間の流れ、季節の流れ、人生の流れという三つの経る時を現し、それぞれが最後のときに向かってゆっくりと進みゆく時間差を感じさせます。

 

ユーミンミュージックは歌詞とメロディと和声がとてもバランスよくどれも強調されているように感じます。

どの素材についても、風景感や情感を感じて作ることのできるアーティストなんだろうなぁと感じます。

これを50年間続けるとか、国宝です。

ぜひユーミンライブに行って、この価値をたたえて発信しましょう。

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