音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

III7をIIIm7にわざわざ戻す~ユーミン歌詞・コード考33

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「REINCARNATION」1

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

各種レポートはM-Bankにお問い合わせいただければPDF似て無償で配布しております。宜しくお願い致します(日本音楽理論研究会にて発表も行いました)。

 

1,REINCARNATION

 

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ユーミン版「君の名は」ですね。新しい脚本のヒントが過去の歌の中にある、というのは真実だと思います。

 

2,オールマイティー
(ユーミンレポートより)
Aメロ(アルバム収録タイム 0:28-)
B7 |Bm7(♭5) |A |A |
=degree=(key=A)
II7 |IIm7(♭5) |I |I |


機能で考えると、ドッペルドミナント→サブドミナントマイナー→トニックという流れになる。

 

楽曲の流れる印象には「説得力を持って進行する文章感」があり、音楽的文脈が成り立っている。

 

3,NIGHT WALKER

 

 

「ペイヴメント」とは「歩道」、歌詞の中で使われるこうしたカタカナ言葉ってすごくサイバーな感じ、というか、アーバンな感じというか、SFな感じと言いますか、とにかくそうした意味合いを持つように思います。

 

「ペイヴメント」というのが、人が触れられる何かではなく、触れられない何かと化しているような印象を受けます。

 

たとえば、「青い鉛筆」を「青いペンシル」とかくと、少し浄化されたような印象を与えませんか?このカタカナ語の語感と文字面が、そうした効果を与えているような気がします。

 

それにしても凄い歌詞。

 

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4,星空の誘惑

 

才能爆発かよ、みたいな表現ですね。

ネガって言うのは、下地であり、写真そのものではない、写真にするとすべてが浮き彫りになるけど、ネガの状態って特に魅力も価値もないような状態。


幸福がつかみ取れた時代、不幸が美しかった時代、といったらちょっと言い過ぎかもしれません。


5,川景色
(ユーミンレポートより)
Aメロ~(アルバム収録タイム 0:33-)
F Dm7 |Gm7 C7 |Am7 Dm7 |Gm7 C7 |
Am7 Dm7 |Gm7 C7 |A7 |A7 |

Bメロ
Am7 |Dm7 |Am7 |Dm7 |
Gm7 |Gm7 |Am7 |B♭M7 C7 |~
=degree=
(key=F)
Aメロ~
I VIm7 |IIm7 V7 |IIIm7 VIm7 |IIm7 V7 |
IIIm7 VIm7 |IIm7 V7 |III7 |III7 |
Bメロ
IIIm7 |VIm7 |IIIm7 |VIm7 |
IIm7 |IIm7 |IIIm7 |IVM7 V7 |~


ここでは微細な変化だが、AメロのIII7→IIIm7へという変化が見られる。このIII7は平行短調のVIm7に結びつく機能を持つコードだが、ここではわざわざその緊張感を解放して、IIIm7に戻す、という雰囲気を作っている。


これにより何が起きるか、というと、思っていもいない進行感を作るために、一種の転調感がある、ということであろう。この7thコードをm7thコードに変化させるという進行感は良くある流れだが、これをこのIII7で活用してくる辺りが前例同様アイデア進行と言えるのではないだろうか。

 REINCARNATION

 

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