前回
歌詞については掲載しておりませんので
https://www.uta-net.com/artist/2750/
こちら等にて確認ください。
アルバムコンセプトなどは、ページ下のインタビューなどをご覧ください。
宇宙図書館
いきなりエグい曲がど頭にきています。ぞくっとしました。
"夢の中のあなたは あの日と変わらず まだ幼い私を 抱きしめてくれる"
"いつのまにか眠っていた冬の午後は過ぎてゆく ただ涙の跡だけをページに記して"
"夢の中のあなたは なつかしい服着て 忘れていた未来を教えてくれる"
https://www.ufret.jp/song.php?data=35091(歌詞/コード参考)
歌詞もクオリアの応酬です。下記の記事で映画「インターステラー」の話が出てきますが、そういうことを歌っているんだと思います。
内容や伝えようとしていることはどうでもいいんです。言葉の流れが持つ風景感があると思います。その風景感の中であなた自身が感じるノスタルジーや寂しさ、経験が浮かべばそれはこの歌詞の意味を感じ取ったことと同等である、といったことをこのユーミンレポートでも書いてきました。 答えはいつも聴き手の中に勝手に生み出されてしまう、それが日本の歴史を支えて精神の奥まで刺さってきたユーミンソングのパワーだと思います。
シャネルのロゴを見たときの安心感、高級感、それらのクオリアに似た安心感がユーミンブランドにはありましは。ただアーティストチームの努力の賜物です。
AメロのDm7(b5)はメロディが11thを持っているのでm7(b5)という感じより、m7(11)のふわりとした跳躍が新鮮でした。
またサビのA♭dim A♭のくだりは、どこかで聴いたことのある感じを持つ方もおられるでしょう。例えばこれですね。
https://youtu.be/BT4GIljqr-A?t=104 (⇦これをクリックすれば該当部分に飛べます。)
経過音的なラインはおなじみです。どこかサーカスチックでもあり、めくるめく記憶のメリーゴーランドかコーヒーカップに乗っているような可愛い感じがします。
曲がキラキラ、としますね。
セクションの終わりに、
Db/Eb C B Bbm7/Eb |と上記ページでは書いてありますが、ベースはEbで統一、のように聞こえますから
Db/Eb C/Eb |B/Eb Bb/Eb
というニュアンスで、あれ、ここまでメジャーコード連鎖を自曲に用いたの珍しいなぁ、なんて感じてしまいました。
この曲は、やはり日本のポップスのコード進行を開拓してきたユーミンというアーティストが新作で再度それを確認させるが如く放った一本の矢、という感じがします。とても複雑なコード進行ですし、最近のポップスでは見られない質感をもっています。
オペラティックロックとかスペースロックな感じすらする一曲目です。
アルバム毎に新しい響きの連鎖にチャレンジしてきたその精神。
ただ「ユーミンの曲がすごいよ!」って言っても本当に何がすごくて、どう面白いのかを語れる人って日本にもそんなにいないと思います。
この曲のDm7(b5)やdimのパートなど、作曲を始めたての人が見たら、
「あれ?なんでここ、こんな感じになってるんだろう、どうやったらこんなコードが置けるのかな」
と思うかもしれません。
その答えはこのブログのユーミン楽曲を最初から辿って行かれればお分かりになると思います。またみなさんの周りで作曲を始めた、新しいポップスを作りたい!という人がいたら、おこがましいですが、このブログのユーミン進行を追ってみるようにお伝えください。
「私はユーミンの奴隷」
近年のインタビューで言っています。すごいプレッシャーなんでしょうね、全然想像がつきませんし、何か助けてあげることもできなさそうです。
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