音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

無理だと思ってることを歌詞にしてみる~ユーミン歌詞・コード考64

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「A GIRL IN SUMMER」1

 

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

 

Blue Planet

Aメロから
CM7 |% |GM7 |% |
が繰り返されて(キーはGメジャー)、
Dm7 |% |CM7 |F7 |
Cm7(b5) |% |G7sus4 |
Ab |G |Ab |G |~

緊張感のあるAb(IIb)が特徴的です。
IIbは裏コードとか、フリジアンのIIとか云われますが、それがわかってもどんな時に、どんなふうに使うか分からないと思います。
この曲でのBメロは、このAbとGの繰り替えしによって、独自のスパニッシュ的な感じをポピュラー化したような緊張感と、カッコ良さの有る雰囲気を作っています。
これがIIbの作る雰囲気だ、と分かれば、理論的なことを知らなくても使えるような気がしてきませんか?

例;
Db |C |Db |C |
AbM7 |G7 |FM7 |E7 |
Dm7 |G7 |Dm7 |DbM7 :|
みたいな進行から、半音で接する進行感をいろいろ考えてみるとおもしろいでしょう。

 

海に來て
"時は戻せない"
こんな当たり前のことで、不可能で、何の意味もない言葉に気持ちが反応するのはなぜでしょう。戻したい、からでしょうか。毎日のように感じることだからでしょうか。
"プラスチックは食べられない"
と云う文章と何が違うんでしょう。あ、食べたいとは思わないからか。
でも確かに、時間がもし戻せるなら、って切実ですよね。人生において。そうしたい!と思うことを叶う、かなわないに関わらず言葉にしてみると、歌詞になる、ということですね。

 

この曲サビでハイブリッドな回遊コード的なサウンドを作っています。
e♭-d♭-c-d♭ |d♭-b-b♭-b |b-b♭-a-b♭ |b♭-a♭-g-a♭ |
e♭-d♭-c-d♭ |d♭-b-b♭-b |b-b♭-a-b♭ |b-b♭-a♭-g♭ |
が単音で連なっていきます。コードは、
E |Eb/B |Dbm |B |
E |Eb/B |Dbm |F#7 |
I-V-VIm-Vですね。単音のラインがメリーゴーランドに乗っているような雰囲気を作っているのが不思議です。"思い出を巡るように"というような雰囲気なんでしょうか。

 

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哀しみのルート16

コードもこのブログでおなじみなエオリアン進行をベースに展開していきます。

つまり
Im- VIIb-VIb-V7
です。これをいじくっていければこの曲弾けると思います。
キーはC#mです。
最後にプラガル終止でC#△になるのが一つ救いです。


もうここには何もない

"倒れた砂時計"、、これどうやって書きつけられたのか知りたい。

もうここには何もない - YouTube

(ユーミンレポートより)

Aメロ~(アルバム収録タイム 0:26-)
Cm7 |Cm7 |A♭M7 |A♭M7 |
Fm7 |B♭7 |Cm7 |Cm7 |
Cm7 |Cm7 |A♭M7 |A♭M7 |
Fm7 |B♭7 |
Bメロ
Em7 |Am7 |Em7 |Am7 |
A♭M7 |Fm7 |G7sus4 |G7 |
この曲では、「突然転調」ともいえるコード展開になっている。

AメロからBメロに移る部分について、ラインはユーミンならではの流れであるが、Bメロの開始の音がAメロの語尾とコンジャンクトを起こし、スムーズに連鎖してちょうど同主長調であるCメジャーキーに流れるようながらりと変わった転調感を与えている。しかしこれもCメジャーキーになったのはたまたまであるともいえる。


この移動の一つの動機として、個人的に思い当たるのが、「増四度の変化への願望」である。ときどき「使ってみたくなる」のがこの、「比較的使いづらい」増四度のルート移動を伴うコード進行である。

ここのBメロの頭は別にE♭M7でもよいのである。メロディがgであるし、Em7である必要はない。ここが転調欲求の発露だ、と私が指摘するところである。またそのような意味では、gを持つコードであれば、ここは当てはまることになるから、
Fm7 |B♭7 | D7sus4
Fm7 |B♭7 | A7
Fm7 |B♭7 | A♭M7
Fm7 |B♭7 | D♭M7(♭5)...etc
といったコードでも良いはずである。しかし敢えてEm7を選ぶ理由を挙げるとすれば、増四度で移動する変化感であろう。

 

 A GIRL IN SUMMER