音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<不定調性論用語/概念紹介5>オクターブレンジ★★★★

12音を平等に扱う、と決めた以上、段階的な区分けが必要です。

基音を1とすると、自然倍音の数理によって、オクターブは下記のように分割されていきます。

            c            基音
            c―c          基音~第二倍音
           c-g-c          第二倍音~第四倍音
         c-e-g-a#-c       第四倍音~第八倍音
      c-d-e-f#-g-g#-a#-b-c      第八倍音~第十六倍音

基音~第二倍音   この範囲をオクターブレンジ1とします。

第二倍音~第四倍音 この範囲をオクターブレンジ2とします。

第四倍音~第八倍音 この範囲をオクターブレンジ3とします。
第九倍音~第十六倍音 この範囲をオクターブレンジ4とします。

顕微鏡で小さいものを見ていくと、どんどん拡大されて、より小さい世界が見えてきます。そんな状況に似ています。

 

あとはどの段階を使っていくかでその音楽のルールが定まる、とします。

機能和声は、c-e-gが現れることを重視し、ここから音楽を展開していったので、

機能和声論は、オクターブレンジ3の前半部分だけ使って作られた音楽理論といえます。

 

一方で上方倍音列を用いることこそすべて!!みたいな理屈は、実は機能和声とは別の単位(ここで言うならレンジ4)を用いてしまっているんですね。

基軸通貨が違うような感じです。100ドルと100円は違いますね。これをおんなじだと考えて使うと話がややこしくなります。本来はドルを日本でも使うべきだ!

みたいな話をしても円の現状をどうにかできるわけではありません。

 

問題を扱う単位を揃えてから同じ問題に取り組みましょう。

レンジ4を用いるなら、機能和声の理屈を根本から変えないといけません。それによって作る音楽の構造理論も変えなければなりません。

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この動画の最初のテーマ曲は、レンジ2で現れる音=つまり基音とオクターブ音だけで作った音楽です。一音種だけですね。

こういう別単位を用いた音楽についての理解は「変わったもの」を超えることは相変わらずできていませんでしたが、こうしたレンジ振り分けを行うことで、

どの分解能で音楽をやるか

を分けることができるわけです。

One Note Sambaのメロディはレンジ1で解釈した、なんてこともいえますよね。

奇をてらったものかもしれませんが、要はそのように理解すれば、逆に様々な表現に対して「機能和声とは違う単位で作った」という発想ができるわけです。かのgiant stepsも異なる単位で創られた作品と言えます。決して変わってる、ひねくれている、のではなく分解能が違う、倍率が違う、単位が違う、歩幅が違う、そんな風に考えてみれば、機能和声もある分解能の段階で作られた音楽の1つにすぎない、という理解になるわけです。

 

ちなみに不定調性論は上方と下方のレンジ3全体をベースに展開していきます。