2017-06-18→2019-7-23(更新)
参考
ネガティブハーモニーとは?
下記のセミナーでPDFもダウンロードできるようです。大変勉強になりました。
(動画)『反転するハーモニーの世界』
楽譜に出てきた音を特定の法則に則って入れ替えて音符のリズムはそのままに音楽の雰囲気を「変質させる」方法論です。
メジャーの曲が暗い(ネガティブな)雰囲気になる、と覚えておくと良いかもしれません。
ドレミファソ~
っていうメロディがあったら、これは英音名でいうとc-d-e-f-gです。
だから上の表を見て上下を入れ替えると、
c→g
d→f
e→d#
f→d
g→c
となり、そのとおりにメロディを書き直します。すると、
g-f-d#-d-c となり、つまり、
ソファミ♭レド~
と下降する短調のフレーズになります。
・上がるフレーズ⇔下がるフレーズ
・明るいメロディ⇔暗くなるフレーズ
となる変質感が面白い方法論です。変質しても相応の音楽的バランスを保っているのが素晴らしい、と思います。
暗い曲→明るい曲
明るい曲→暗い曲
という変質が起きます。
詳細リンク
詳しい概要は下記にも書かれています。
たなかギターBlog : Negative Harmony (Major & minor, Mel-min, Harm-min, minorⅡⅤⅠ)
下記動画和訳は、上記のセミナー動画で、進行を担当されている方がつけられたそうです。
(動画)Negative Harmony Jacob Collier (Japanese Subtitle)
ジェイコブ氏が、
「道具を感情でつかう」
「Bbm→Cに進んだ時に自分がどう感じるか」
「教育の間違いの一つは結果を重視すること」
これらは不定調性論でも最も重視してずっと言い続けていることです。
独自性を構築するためにも不可欠です。
彼には共感覚的なものが備わっていて、それを自然と使いこなしているようです。
「言いたいことがなければ意味がない」
と訳がつけられています。
道具の使い勝手がわかっても、実際何を作りたいか、の動機がなければ、道具は適切に使えない、という意味でしょう。
いくら最速のmacを持っていてもパソコン自体は自発的に何も作ってはくれません。
時間に余裕のある方は、下記もさらっとご参考に。
Symmetrical Movement Concept | Steve Coleman
http://personal.inet.fi/private/tomas.karlsson/lesson161.html
(動画)Negative Harmony - Lesson #1 - YouTube
(この動画のPDFも受け取ることができます)lesson2にもすぐ飛べます。
各資料とも、皆さんそれぞれ自分スタイルに転換しています。
「純粋なネガティブハーモニー」の理論に近いのは、最初に掲げた田中氏の動画が一番近いんじゃないでしょうか。
レンドヴァイの「バルトークの作曲技法」の中にもこの逆行概念とか鏡に映したように、というような音楽の作成法で重力を無きものにする発想は書かれます。
バルトークの作曲技法 エルネ・レンドヴァイ 著/谷本一之 訳
「ミラーコード」という名前で、私は佐藤允彦先生からその概念を教わりました。
バークリーではすでに体系に組み込まれていると感じました。