楽曲はこちらからダウンロードできます。表題は「展覧会の絵」を意識して。
最初のシークエンスを展開した7つの変奏がされています。
C調⇨B調⇨A#調⇨A調⇨G#調⇨G調⇨F#調と流れます。12音の半分の調性を経過して流れていきます。自分には三日月が溶けていくようなフォルムです。
これが1セクションです。 6つのアルペジオ(浄化みたいな想い)、優しく長調的に響く和音(平穏を感じる)、最後はドミナントの概念(変化)に当たるそれぞれの「意味」だけが置かれています。これらが呼吸のように繰り返され、そのまま溶けて沈んでいくように低音に流れていきます。
不定調性論では、IとIV#が節となって12音を結びつけています。
c=表面領域音とした時、f#=裏面領域音となり対となっています。
だからcとf#は表裏のついになっているんです。そこで
C調⇨B調⇨A#調⇨A調⇨G#調⇨G調⇨F#調
F#調⇨F調⇨E調⇨D#調⇨D調⇨C#調⇨C調
という対が存在しており、7つで12音を巡っているイメージです。多少の不協和音やアヴォイドの利用は「裏面領域音」を用いている、という説明で説明ができてしまいます。
「協和」と「不協和」という常識においてはアンバランスですが、螺旋構造の表裏の関係性では、それぞれが呼応してひしめきあうので「不協和」ではなく「共存」しているに過ぎません。
「二重螺旋」て宇宙を成り立たせている根源的なイメージだと思うんです。
円ではなく、螺旋になってずれていくから「動き続けられる」のかな、と感じます。時間も螺旋のイメージがあります。四次元で、一周しても(一日経ったら)元に戻らない(別の一日が始まる)。みたいなイメージが自分にはしっくりくるので、音楽理論そのものを螺旋でイメージできる体系にしたわけです。