音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<不定調性論用語/概念紹介63>スケールアウトの根源★★★★

 

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ドミナントモーションのエネルギーの根源はこのトライトーンの半音での解決です。

マイナーコードではこれが作れないために、b9thを投入します。そしてこのb9thはスケール外音です。

スケールアウトの正義の根源がここにあります。

 

秩序を保つためには、多少のルール違反も必要だ

 

まるでハリウッド映画のような俺ルールがここにあります。

 そしてスケールアウトにまで概念が拡張されます。このb9thのスリリングでエキゾチックな解決への魅惑が肥大したのがホールズワース神のようなプレイスタイルです。

 またこうした誘惑は、モーツァルトの半音進行にもありました。旋律のクロマチックアプローチです。そしてブルーノートフレーズ。

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このような様々なアウトの手法が、実験的な音楽において拡大解釈されていったわけです。モンクのカラートーンや、ジム・ホールの#11th(b5th)、ジョン・スコフィールドのブルースらの「偉大な違和感」になっていきます。

 

で。違和感になって初めて気が付くのが、この雑多な感じこそ、本来の音現象に対して様々な感情を抱ける自然な状態である、ということです。

違和感=慣習からの逸脱=自然な状態を喚起

であるわけです。

「アウト感」=「ノーマルな状態」

であるわけですが、これを認めてしまうと「アウト感」という「違和感であるからこそ作られた価値」そのものが失われてしまうので、歴史が感じてきた音楽の流れについての意味を否定することになってしまいます。

 

よって、これはまあ「アウト感」と言ってあげましょうよ。

真珠を「貝の中に入ってきた異物がコーティングされたもの」とは言わない、というのに似ています。それを云うとこれまで人が培ってきた真珠に対する思いを蔑むことにもなりかねません。

 

一方であなたが音楽を行う時、このバランスをどのように表現していくか、というところが一番の問題で、理屈で悩むのではなく、「聴いた感じ」だけで考えていけば「理論的な疑問」などは起きてきません。それがとても大事です。そもそもそんなものはないのですから。

そうすれば理屈で悩むことなく、慣習とセオリーをうまく活用して、もっと気軽にアウトとインを出入りできるようになるでしょう。