音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<コラム>耳コピのためのメモ

 

耳コピに才能は要るのか、ただの慣れなのか、ちょっと分かりません。

 

高校の頃からメロディは聞き取ってました。

多分昔の人はみんなそうでしょう。

 

大学出て専門学校時代(MESAR HAUS)にジョージ・ベンソンのアルバムを全曲ソロ、バッキング、コードを聞き取って楽譜に落としました。鈴木先生にアドバイスをいただきまして。

そのあとジョー・パスのヴァーチュオーゾも30曲ぐらい聞き取ってTAB譜面にしました。才能はないけど耳コピだけはやたら強くなりました(それでもすごい耳コピする人にはまるで叶いません)。

 

楽器がギターだったので、ギターのフレットを通して音楽理論は学んだような気がします。いくら理屈が分かっても弾けないと実感がないんですよね、理論て。

ある程度の音楽の勉強は必要と思いますが、耳コピはその後の実践キャリアではないかと思います。

ある程度ジャズ理論勉強したら人生に余裕のある人は「今から二年間、自分の好きなアーティストの全アルバム耳コピする!!」とか決めて頂いて毎日時間決めてやっていったら誰でもできるでしょう(その間にプロとして活動していたとしても、聞き取り能力は役に立ちます)。

で、これ、おそらく8割以上の人が2年も続かないでしょう。人間が飽きるのは3か月から半年ですから。大恋愛だって3年で飽きるのですから、よほど思い入れの強いアーティストをやらないと挫折します。この人とならいける!ではなく、この人となら飽きた後でも付き合っていける!という人を選びましょう。。。

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耳コピはほとんど「勘」でやります。まず全体のキーを把握して。

キーが分かったら、あとはベースを聞けばルートは分かります。

キーがAmでベースがaっぽい音を中心に弾いていたらその小節はAmである確率が高いです。それをベースにしてギターやシンセの音を推測していきます。

だからまずキーを把握して、ダイアトニックコードを書き出して、一番聞き取りやすい音を聴きとって、あとは推測です。全部聴きとるわけではありません。

(アーティストがミストーンしている場合もあります。)

これを100曲もやると、さすがにそのアーティストの癖が分かりますから、だいたい予想できます。

 

難しいのはフュージョンやホーンアレンジ、近現代のクラシックです。

この辺りが好き!!という人にとって耳コピのハードルは高いでしょう。

予測が出来ませんからね。ホーンはまだ予測できますが、たいてい聞き取れないんです。

 

とりあえずコードの聞き取りが出来たら最強ですね。

Cadd9と書かれて、響きがイメージできる人は耳コピできる人でしょう。

私の場合、響きと具体的ヴィジュアルが浮かぶので、それを頼りにしてます。クオリア、共感覚、なんでもいいです。。活用しましょう。

 

ホールズワース神を耳コピしよう、とか、あまり意味があるとは思えません(やったけど)。本当に即興している人の音は、粒を一つ一つとるより、全体が醸し出す雰囲気をどう真似るか、が大事ではないかと思います。

 

またウェス・モンゴメリー神みたいな人も耳コピしない方がいいです。

無法すぎて理屈に合わないプレイが多すぎます。だから予測すればするほど理屈の方がつまらなく思え、ウェスがやってることが、自然すぎて、合理的過ぎて、全くセオリーに合っていないのに、実はこれこそ"即興演奏"というスキルなのではないか、と思われます。つまり勉強するのが嫌になりますので、こうした神を崇めるのは、神を恐れなくなった頃にしましょう。

でも全然面白い!!と思えたらぜひやってください。あなたは天才です。

 

あとは「自分で解釈できる勇気」を持つことではないか、と思います。

 

この時ウェスは何を考えていたんだろう、とか考えるだけ無駄だと思います。

あなたがC7だと思ったらC7なんです。翌年100曲やった後に聞いたら、F#7に聞こえるかもしれません。それでも良いんです。どうせ翌年は、C7でもF#7でも同じ、となり、その翌年は、「V7系」と解釈し、さらに翌年はコード分からなくても弾けるようになります。人の能力は変わるんです。決めつけてしまう人は、安易な道を模索したいという欲求を今持っているだけです。それも変わります。

 

だから最終的にはその時の全力の「勘」になります。研ぎ澄まされた勘です。

音楽理論勉強しているうちは、自我が出ません。伝統という盾で自分を守っているうちは作品は作れません。

伝統教育はもはやビジネスですから、伝統が大事なのではなく、カリキュラムが大事なだけです。講師側にポジションを取られているのです。

だから多様性についていき、批判から入るのではなく、興味深く感じ取り、自分の力にできるような人材を育てるために音楽理論教育もポジションを取らせる教育から、多様性への力になるような教え方をしてまいりたいと思っています。

 

耳コピの前にダイアトニックコードを完璧にマスターしよう。

 

寝る前に「はい、じゃあF#マイナーキーのダイアトニックコードは?」って自分に質問して20秒で答えてから寝ましょう笑。