音楽教育活動奮闘記

不定調性論からの展開~音楽思考の玩具箱

下方倍音は方法論で用いる〜領域で区切ることで産み出される下方領域

5分で読めます。

音は多解釈が可能です。

 

機能和声から離れると、音はますます個人の「解釈」に委ねられます。

 

不定調性音楽は楽曲全体が程よく不協和です。

それによって脳がある程度の不協和も予測しやすくなり、音の利用も自由度が増します(ヴェロシティによって不協和度を調整)。

不協和とは、完璧でないことを確認する行為で、いわば侘びと寂びです。日本人こそ、この独自な色合いの追加に深い意義を見出せると思います。私がそういう世界観が好き、というのもありますが、それを体現した音楽方法論が不定調性論であり、興に応じてこうして語ってしまうことをお許し願いたいです。

 

前回の曲冒頭を題材にします。

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冒頭の二つの節を仮にAm系とE7系とします。その他にも解釈できますが、ImからVに移るような流れ、緊張感の心象連環を感じますので。

 

前半両和音、aが中心なら、前半は下方のb,fが現れ、後半は水平領域和音になります。

AwΛ  Aua

という表記。

こんなエネルギーの変遷を感じますね。単に動きからの後付けなのですが。

連関表の領域の扱いです。



後半の二つは、

前半上方領域和音で、後半下方領域を含む解釈です。

Ehu5  E±\

という表記。

こういう対称変化のような連鎖を汲み取れます。「大点対称型」または隣接右旋系第四種相似和音(左/右隣接相似)5型とも書けます。



ちなみに全部をaを中心の和音としたら、

このようにも書け、下記のように表記可能です。

AwΛ  Aua → |A-Λ → |Aua\

こうすることでこの四つの和音が全てa中心に解釈できる和音とできます。

機能和声的にいうと、aの"ダイアトニックコード"みたいな扱いで括れるんですね。

 

こうして私の音楽には下方倍音領域解釈される音がゴリゴリ出ます。

単に解釈次第、というだけですが。

いちいち音の関係性解釈が変わるので一つの音の性質に限定できない点がポイントです。幽玄です。

 

 

例えば、

この和音CM7(9)は、

c-g-d-a-e-b

といった五度堆積和音からaを除いたとか、G/CのUSTだ的に覚えるので、上方倍音でできてる雰囲気という先入観があるでしょう。

こういうイメージが強いんでしょうね。機能和声は。上へ上へ。

 

拙論では上下七倍音まで使用と決めたので、dはcの下方7倍音です。中心cが強調されます。

 

私の場合は、音世界を機能ではなく、自分が決めた関係性によって連鎖(心象連環)します。

それによって自分が置きたい時に置きたい音が置けるようになりました。またどのようにおいても、関係性が決まっているので解釈が簡便になり、分析時間も最小限に。

 

"自分大好き"な方は、独自論的手法をとことん突き詰めてみてはいかがでしょう。

 

そして、社会派の方には、引き続き伝統技能を受け継いでいただきたいです。