音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<不定調性論用語/概念紹介23>調性という名の幻想

f:id:terraxart:20180617093527p:plain

各和音が主和音への終止を行う、というのが人に植えつけられた感覚であるとすると、これが反応領域、という考え方で自在にオンオフが可能、ということになります。

上記のように、あらゆるコードが主和音への収束を持っている、とその人が感じてあげるだけで、それは納得のいくシステムになります。脳というのはそういう機能を有しているからですね。この話は先だっての前野先生のYoutubeの記事でも似たようなことを触れました。潜在意識が無数の感覚を泡のように発生させている中で、顕在意識は必要そうなものだけをピックアップする、という反応です。これがゲシュタルト崩壊を起こす状態を考えてみましょう。

 

f:id:terraxart:20180617094031p:plain

そのコードは最初から独立したものである、と思い込んでみましょう。

 

CM7  |Dm7  |Em7  |FM7  |

という流れを「主和音とは関係ない進行」という風に意図的に感じるようにしてみて下さい。最初は無理がありますが、慣れてくると、不定調性論の存在に気が付きます。

 

まるで異端思想を植え付けているようですが笑、機能和声は上手にこれを実施してきました。背景に宗教的価値観があったからかもしれません。

 

CM7 A7  |Dm7  |Em7  |FM7  |

 

とA7を挟んだ時、調性は一瞬崩壊します。しかし、これはA7-Dm7という仮の調性を作っているのだ、という理屈を作ります。するとCM7-A7時の違和感を無視することができます。巧みな理屈です。これを少しずつ拡張して無調が作られていくわけです。

 

で、現代音楽を学ぶ人は、最初からこの調性が崩壊していく過程を知り、ジャズもあり、現代音楽もあり、スマホもある、という価値観で学習しています。

 

だから調性音楽の魅力と、不定調性音楽の魅力のどの辺に自分のツボがあるのかを理解し、どこで生きていくか、という指標を見つけていく必要があります。

 

勇気をもって調性の引力を断ち切れる状態を意識の中で作っておきましょう。