2018.6.16⇨2020.10.24更新
普段何気なく決めつけていることを取り上げましょう。
CM7 |Am7 |Dm7 |G7 :|
この進行において機能和声的なアナライズは、
key=C
IM7T |VIm7subT |IIm7subSD |V7[D] :|
と書き直せます。
これを不定調性論的に考えますと、それぞれの和音は独立します。
key=不明
IM7T |Im7Tm |Im7Tm |I7T_blues :|
とな理、一つ一つが独立した和音となり、解釈も自由になります。
一つ一つの和音で使えるスケールも自在になりますし、テンションも自在になります。反応領域の考え方ができるからです。
CM7_C Ionian |Am7_A Aeolian |Dm7_D Dirian |G7_G Mixo-Lydian :|
これがポピュラー音楽理論的なスケール選定ですが、
CM7_C Lydian |Am7_A Dorian |Dm7_D Phrigian |G7_G Combination Of Diminished Scale :|
とすることもできます。こうした発想はジャズ/フュージョンがすでに実践していますね。
これはCM7の各音の数理親和音モデルです。図にするまでもなく、 各音の半音上と半音下以外が出現します。あとはどのような規則で音を出現させて用いるか、だけです。ご自身の美意識で考えます。
この辺をピックアップすると、現れる構成音は、
c,c#,d,e,f#,g,g#,a,b
ですね。これは「側面領域を用いている」等と言ったりします。
これでテンションはb9,9,#11,b13,13がCM7
上で使えることになります。
このように反応領域を拡張すると12音が自在に使えるようになっていきます。
だからこそ即興的に、直感的に今使うべき音を頭の中から考えず落とし込んでいく即興的思考が必要になります。音楽的なクオリアが感じる音を優先すればいいわけです。12音が全て使えるのですから、自分自身の感覚を根拠にするしかないわけです。
逆にスケールに捉われたり、自分の感覚抜きで自動的に理屈に沿った音を出しても、まずご自身が納得しないでしょう。優れたレベルにある「いずれ上達する自己」が満足しないからだと思います。眠っている自分自身を揺り起こして感覚的操作を行うために「12音が自由である」ということをこのモデルによって指し示します。
あとはそれを自分で理解できるか、です。