音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ぼやけた調性は"想い出"を表現できる ~ユーミン歌詞・コード考36★★★

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「NO SIDE」1

 

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

1,ノーサイド
(ユーミンレポートより)

 

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Aメロ(アルバム収録タイム 0:27-)
Dm7 Dm7/G |Am7 D7 |Gsus4 F/G |C Fm/C C |~
=degree=
(key=C)
IIm7 IIm7/V |VIm7 II7 |Vsus4 IV/V |I IVm/I I |~


この進行は、下記のように単純化しても歌うことができる。


Dm7 G |Am7 D7 |G  |C |~


素朴であるが1ページ1ページを順にめくるような展開感、優しい思い出の感じを覚えた。半拍だけ入ってくるFmや分数コード、sus4コードが全て優しさ、思い出と言うキーワードにマッチした雰囲気を醸し出している。

===

 

 

Aメロは、かろうじてCメジャーキーなのですが、サビはFメジャーキーに移行します。
それでも全体がパステルカラーに統一され、「思い出感」が出ていると思います。

 

調の全体像が曖昧になるとこで、思い出の詩的情景というクオリアが作られています。

これもまたテクニックですね。でも普通は、単純にぼやけた曲になるだけなんですけど笑

 

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3,ノーサイド・夏~空耳のホイッスル
(ユーミンレポートより)
サビ(アルバム収録タイム 1:24-)
Am7 |FM7/A |G |A m7|
Am7 |FM7/A |G |CM7 |
B♭ |Am7 |F |C |
A♭M7 |B♭ |C |C |
=degree=
(key=Am)Im7 |VI♭M7/I |VII♭ |I m7|
Im7 |VI♭M7/I |VII♭ |III♭M7 |
(key=C)VII♭7 |VIm7 |IV |I |
VI♭M7 |VII♭ |I | I |


B♭とA♭が出てくる。B♭はCに対してのVII♭的な響き感を与え、A♭はCからVI♭M7に飛躍した感覚を与える。個々のコード進行はよく見られる進行であるが、この流れで使うと、意外な感じにも響く。

 

(中略)普段使い勝手が良いと感じる進行をいかに組み合わせて、その時々で斬新な響きにつなげるかという工夫を考えることになるだろう。そういうニュアンスを表現した例として、同曲は大変好例である。

 

 

 

ノーサイドという名曲のアンサーソングのような意味合いでアルバムの最後に収録されています。

印象的なリフを持つ曲で、激しいスポーツをスローモーションで見るような、不思議と時空の歪んだような曲となっています。

 

Aメロのメロディに含まれる9th音がなんとも「思い出」の感じを出しているように感じるのですがいかがでしょう。

 

9thが主音の全音上で、微妙なずれ感を与えて、これがなんとも「不可思議な淋しさ」のようななんとも言えない感覚を覚えさせてくれます。

この辺の感じ方も曲によって、人によって違うと思います。

 

あなたにはどう聞こえるか、それを宣言できるか、が音楽学習ではとても大切かと思います。

 

 NO SIDE