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音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

中央フリーウェイ(II-Vの連鎖感をポップスに翻訳する);ユーミンレポート8

2018.2.22⇨2020.3.26更新

アルバム目次はこちら。

ユーミンレポート全楽曲目次 

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歌詞については掲載しておりませんので

https://www.uta-net.com/artist/2750/

こちら等にて確認ください。 

 

朝陽の中で微笑んで

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詩的でぼんやりした世界観が歌われているように感じます。

コードの流れが明確で、輪郭がはっきりしているにも関わらず、歌詞はどことなく陽炎のようです。

Aメロの
Fm |DbM7 |Cm7 |Ab7 |
DbM7 |Bbm7 |C7sus4 |C7 |
における、Ab7はセカンダリードミナントコードですが、「それでね」という感じがコード感から現れているように思います。

もちろん「音楽的ストーリー」が見えていないと、むやみやたらにセカンダリーを用いてしまい、
Fm Ab7 |DbM7 G7 |Cm7 |Ab7 |
DbM7 F7 |Bbm7 |C7sus4 |C7 |
みたいになり、何が言いたいのか分からなくなります。この辺は誰でもやる事なので、たくさん使って、慣れていきたいですね。

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何もなかったように

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Aメロ(アルバム収録楽曲タイム0:26~)
A♭m7 |G♭/B♭ |BM7 D♭7(♭9) |G♭ |
=degree=
(key=G♭)
IIm7 |I/III |IVM7 V7(♭9) |I |

ここでのV7(♭9)は、ジャズなどでは当然のように属和音におかれるテンションですが、ここでの歌詞、

「昨夜の吹雪は 踊りつかれ」

「庭を埋づめて静かに光る」

という二行の後半に響いていて、実に「踊り疲れた感」「静かに光る感」という印象を膨らませる音になっている、と感じます。フラット9thにも風景感が出せるんですね。

 

中央フリーウェイ

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Aメロですが、
FM7--Fdim7--D7--Gm7--Edim--C7--Fm7--Bbm7--Bbm7/Eb--AbM7--Gm7(b5)--C7sus4

というのが骨子のラインです。
この進行をジャズに"翻訳"すると、

FM7--Am7(b5)-D7--Gm7--Gm7(b5)-C7--Fm7--Bbm7--Bbm7/Eb--AbM7--Gm7(b5)--C7sus4

というようなII-Vを用いたビバップになります。

 

II-Vを挟むことによって、次へのキーが意識の上で"準備される"ので、歌いながら転調の準備がしやすく、派手な"転調"ができます。

 

作曲をするうえで、"私はどんなふうに和音が進んでも絶対に二番で主和音に戻る自信がある!!"という人でないと、なかなかこうした目的地の見えない転調はできないでしょう。

 

この曲は結果的に、高速道路をすっとばしてめまぐるしく景色が変わる疾走感のような曲想となっています。無意味に思える転調までクオリアをあてはめたんです。

それまでは現代音楽やフリージャズのようないわば"それ、適当にやってるからできるんでしょ?"みたいな無軌道なII-Vの連鎖に「ランダムに変わる景色」というクオリアをあてはめて、ポップスにしてしまったんです。

 

ちょっとやってみましょう。
作成例;
CM7 |Bm7 E7 |AM7 |Gbm7 Db7 |GbM7 |AM7 |CM7 |B7 :||

メロディが乗せられる人は乗せてみてください。
確かに「転調」なのですが、これは指が流れるままギターのコードをつなげただけです。

このような概念を不定調性論では、「ブロックチェンジ」とか「旋調性」などといいます。どんどん調のブロックが入れ替わり、元に戻ります。

もちろん戻らない場合もあります。

 

一番簡単なのは、和声単位=決まったタイプの和音だけを連鎖してその進行感が持つストーリー性を探る方法、を定めることです。

たとえばXM7という和音だけを用いて作曲してみます。
作成例;
CM7 |AbM7 |GM7 |EbM7 DbM7 |CM7 |

最初はこうした簡単な数小節の和声にメロディをおきます。

こうやって特殊なコード進行に慣れていきます。

 

同曲、最後にサビの部分、
DbM7---AbM7--Ebm7/Ab
DbM7---Fm7/Bb--Bbm7/Eb-Gm7/C
IV/Vのオンパレードです。これはV/IVが和声単位になっている、ともいえます。これもそれをつなげたときどんなふうな雰囲気になるか、を把握していないとつなげられません。

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その他の同アルバム楽曲についてのメモ

「Good luck and Good bye」ではVm7-I7-IVへの流れがBメロで活用されている。


「晩歌」では、VIIm7-III7の使用がみられる。

 

天気雨 

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茅ヶ崎育ちとしては、この曲調があの海岸線に合うのを知っています。

特に海岸線が美しい鵠沼~七里ケ浜あたりは、人が海に引かれながら歩いている街です。皆海のほうを皆見ながら生活している街です。

気ぜわしい恋もお互い海のほうを向いて知らん顔出来たりする街なんです。
それがなんとも歌になる街なんです。

 
グッド・ラック・アンド・グッド・バイ

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自分に起きる事件事故としての恋愛の大きさが人生の大きな関心事であった時代、というか、何と言いますか。今はいろんな情報があふれすぎていて、恋愛もおちおちできない時代ですもんね。

ユーミンの歌詞はパステルカラーで、連続ドラマの風景のようになってる、というのは、連続ドラマが歌詞に影響しているのか、歌詞に連続ドラマが影響しているのか、これユーミンの歌詞が連続ドラマの引き金になっているとしたら、「連ドラ」を作ったのはユーミンたちの世代のソングライター、ということになるのかもしれませんね。

 

 

晩夏(ひとりの季節)

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このアルバム後半は、コード進行という意味では実にストレートで、穏やかなもの、ストレートな楽曲が並んでいたように感じます。

それでもこの曲の「ユーミンのカラー感」いいですよねぇ。

 

「空色は水色に 茜は紅に」
「藍色は群青に 薄暮は紫に」

 

なんて、色に興味がなければ、もしくはそこにおかれた色そのものに対して微細なクオリアを感じ取れなければ書けない文章だと思うのですが。

自分が無理だから、という基準で書いてはいけませんが、こういわれて考えてみると、空のちょっと曇りがかった色が、独特の水色に変化していくと言うのは、思い出になる時かな?とか、気持ちの中で浄化されていく時なのかな?なんて思うのですが、それをじゃあ、オマエ表現しろ、と言われても、こういう言葉にはならないわけで。

 

葉鶏頭は綺麗な真っ赤な植物なんですね。

 

「深いしじま」って分かりますか?

「深い静寂」っていう意味です。日本語すごい。

 

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