<第一種相似和音>
構成音の種類のみが全く同じ和音のことです。以下のような和音です。

これらは全て一つのコードネームで表記することができます。
例えばCu5なら全て構成音はc,e,gという三音であり、ヴォイシングがどのような形であろうとも音名解釈上は全て同じです。
こういう和音のことを「第一種相似和音」と呼ぶことにしてます。
<第二種相似和音>
この第二種相似和音は構成音の相互音程関係が等しい和音の事を指します。つまり同一コードタイプのことです。
Cu5,Du5,Eu5,Fu5,C#u5,D#u5,Au5,A#u5・・・・
これらの和音はそれぞれ第一種相似和音も内在させていますから、これだけでもかなりの和音の相互関係を捉えられるはずです。
<第三種相似和音>
第二種相似和音同士を組み合わせたものを第三種相似和音とします。つまり、
Cu5+Du5
とか、
Cu5+E♭5+Au5
といった同一領域複合和音どおしのことです。
これらはあくまで学習段階での区分けをある程度つくる為の目安になります。
<第四種相似和音>
これは後年追加したものです。Centrivortex(センターヴォルテックス)音集合体系と名付けたものです。渦を巻くように遠心力のエネルギーで和音が連鎖展開する、というイメージで考えた和音の相似型です。

上記は12音連関表の中心をcに設定し、周囲の音を円を描くように55種類の和音を選択してゆきます。この時の私のモデル自体は恣意的ですが、このモデルからは、大きく5タイプの系が現れます。これらの五つのサイクルの和音はそれぞれの系で掃除している、と考えます。
つまりこのモデルでは、

C∇とAmの集合は第四種相似和音の体系において、相似である、ということができます。この考え方自体は図形の相似変換や回転群の体系に似ています。
この最初の図自体は、個人で作ることができ、その個々人のモデルにおいて、回転させる行為を軸に現象を連鎖させる時に生まれる相似性、類似性を捉えるとき、この第四種相似和音の考え方が生かされると思います。
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音楽的な意味において、一音でもヴォイシングで変われば、相似和音はもちろん異なる和音として解釈してOKです。