音楽教育活動奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と...旧音楽教室運営奮闘記。

<不定調性論用語/概念紹介2>音楽音を自分なりに再定義する

2018.6.24⇨2020.8.19更新

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風の音や波の音を聞いた時、あなたがその音現象になんらかの情感を感じれば、それはあなたが普段エモいコード進行に感じる情感と同じだ、と考えてみてね、っていう話です。

 

さらにあなたが音楽家で、海を見て気持ちいいと思ったら、「海は音楽的だ」と思ってみてください。

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海は海であって、私の職業や、今の人生の悩みとは関係がない、としてしまうと、あなたの音楽とあなたの五感がリンクしません。

それを無視することは、あなたの心臓の音、呼吸の音、笑う声、泣いて揺さぶられる肩の音、感情として頭に響く言葉なども無視することにつながります。そしてやがて身勝手な音楽を作ることになります。

 

不定調性論では、「音楽のジレンマ」である、同じコード進行でも好きな人が弾くと好き、嫌いな人が弾くと嫌い、をまず認めます。人はそういうものです。 

 

音に対する自分の感覚を認め、理論的な正当性や、文脈的な正当性はいったん脇に置き、「あなたがどう思うか」をしまっておける引き出しを作ってください。

その引き出しにあなたの「好き」が詰まってくると、あなたが音楽を作るとき、まるでオリジナルスープのような着想になってあなたが音楽制作をするときにその美味しそうな香りが漂い、それに導かれるままに作ることができるようになります。

 

一般には音楽理論的に正しい、間違っている、が慣習で決まってしまています。

あなたの信念など関係ないんです。世間がいいというものはいい。それが芸術の厳しいところ。一時期は振り回されるでしょう。だけど我慢して音楽を作るためのあなたの引き出しを作っておけば、やがてどっしりと高級ソファーに腰掛けているような心持ちになってきます。そしておそらくそこからが音楽家の人生のスタートなのではないでしょうか。

 

不定調性論的思考による作曲は、あなたの「好き」が体現されること、です。それ全体を通して出てくるあなたの音があなたの音、です。それによって作る音楽がすばらしい、とかではなく、あなたが「これが自分の音楽なんだ」と思える音楽活動のための方法論です。

 

不定調性論では12音の既存の音関係をフラットにして改めて拡張します。

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これは教材にも掲載している2の24乗根による振動数の振り分けですが、a音を

427<a<452(または427≧a≦452)

の範囲で考える、というものです(小数点の範囲・振り分けは随時任意で決められます。大切なのは音程振り分けではなく、あなたの判断です)。

音ひとつとして理論的に決めることはできず、あなたが選ばなければなりません。

音楽が悪いのは時代でも、楽器でも、理論でもなく、あなたの方法論の責任です笑。

改めてそこから始めましょう。

 

この数値化によりどんな音も数字も必ず平均律音名に置き換えて考える事ができます。

全ての音が「近似値」であり、aという音がこの世界にあるわけではありません。あなたがそれを決めるだけです。

 

音を不等式の範囲に収めることで波の音も振動数値を割り出せるならなんらかの音名に振り分けられることになります。つまり、それらもあなたが普段聞いている音となんら変わらない、というわけです。

そこになんらかの思想的な違いを設けているのは、あなた自身です。

 

あなたが音楽家なら、音は全て音楽ですから、全てに情感を持てるはずです。

日常の中での家族のいざこざも、スーパーで並んで待っている時も、それはあなたにとって音楽である、と思ってみてください。そこから選択が始まります。

あなたの音楽はどうあるべきか、どうしたいのか、あなたには音楽の素養があるから、音楽的は判断を用いれば、全てをきっと良い方向に向けられるでしょう。

 

そこから「自分なりの音にする」が始まります。

毎日音を聴きながら、音楽にできないのなら、あなたは何も聞いていないのです。

 

それがしっかりできた後であれば、あなたが好き嫌いで分けるのも偏見を持つのも自由だと思います。それらの責任もあなた自身が背負ってください。

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