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音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

意味はわからずとも、気がつけば意味が心に置かれてる歌詞;ユーミンレポート46

2018.3.13⇨2020.4.22更新

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歌詞については掲載しておりませんので

https://www.uta-net.com/artist/2750/

こちら等にて確認ください。 

 

   

サンド キャッスル 

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"ナイロンのコートのすそが そよ風に泣いているわ"

泣いてるように揺れている、って意味ですかね。恐ろしい歌詞術!!


9月の蝉しぐれ

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 「夏の緑がひとはけだけ、薄れるみたいに」感じる感情って、どんなでしょう。
いいえ、どんなか分からなくても良いんです。
何となく感情より先に、夏の緑が目の前で薄れていくような気持ち。

これを感情ではなく、体感として理解するのがユーミン作詞技法を堪能する唯一の方法かもしれませんね。 クオリアを優先して意味を求めない!

やがて体の中に意味はいつの間にか備わっています。

奥義ですね。

 

さらに優れた感覚の持ち主は、これを言語にできるのでしょうけど。

   

アルバム「TEARS AND REASONS」1

無限の中の一度

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アルバム文化って、この「一曲目っぽい曲」が来ることを期待してましたよね。

別れの輪廻という発想。

"なんであんな恋をしちゃったんだろうな。"

は"生まれ変わっても私はこれを繰り返す"と考えるとなんとも不思議な気分ですね。


サファイアの9月の夕方 

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"天文台のベンチに コインで刻んだ昔 FOREVERの文字

二人真剣だった 指でなぞってよ 懐かしい傷あとを。"

このアナログな言葉の模様感がニューミュージックの魅力ですよね。

刻んだ文字を指でなぞる、なんて久しくしていないような。。

サビ始まり(アルバム収録タイム 0:31-)

B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |

B/D# |A |E |E |

B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |

B/D# |A |E |E |

Aメロ

B Baug |B6 Baug |B7 |E |

GM7 |GM7 |B |B |×2

Bメロ

A♭ |B♭/A♭ |Gm7 |Cm7 |

D♭M7 |Cm7 |B♭m7 |E♭7 |E♭7 |

この曲も複調性あり。

アルバムの二曲目の位置取りといい、自然な展開とキャッチーなサビ、という意味においては、ユーミンの作る複調的楽曲の完成スタイルの一曲!

サビは、分数コードの色合いが繊細。手品のような「感覚操作」。

B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |の流れはB=Iのように感じさせ、AはVII♭のように聴こえ、メロディもbナチュラルに重心を感じます。

そして六小節目のAで重心がコードのルート音に戻され、Eに落ち着くことで、B=V、A=IVなのではないか?と感じさせるのである。これは見事なトリック。

 

Aメロでは、B7-EがEメジャーキーなのではないかと思わせ、GM7によってVI♭感を作り、セクションの最後ではBがトニックであることを示す。どんでん返し。

メロディ音も巧みで歌いやすさとコード感を象徴する音を選択されています。

そしてBメロはそこから短三度下がって、得意のメジャーコード→半音でm7の進行。

そしてサビに行く手前のコードはE♭7または相当する分数コードD♭/E♭。

そこからBに戻ります。

これは言ってみれば、III7→Iというケーデンス感。

普通は「サビに行くには弱すぎるケーデンス」とされるかも知れません。

「つなげてしまえば印象ができる」ことを知っているのか、まさに手品のようなコード進行である。

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DAWN PURPLE 

TEARS AND REASONS