音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

なぜメールを送信したあと読み返すのか〜音楽制作で考える脳科学14

同じトピックはブログ内を「音楽制作心理学 」で検索してください。

前回

www.terrax.site

参考にするのは「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80」です。

 

その他のトピックを音楽制作と絡めて書いておきます。

<メールを送信したあとで読み返す理由>

脳は、知ったからといってなんの意味もない情報でも知りたがるのだそうです(情報バイアス-Infomation-Bias-)。

それによって安心したり、確認することで満足したり。

もう送ってしまったメールをいくら読み返しても手遅れなのに。

 

細かい人は誤字訂正メールを送ったり。こういう行為がストレスとして溜まっていくと「ガス消したかしら」と不安になって結果不安に悩まされるようになるのでしょう。

 

完成して納品した作品を聞き返してもどうにもならないのに、聞き返して完成の気分に浸ったりします。結果それが次の仕事へのモチベーションになると信じていたりします。

 

人によっては「一旦納品したあと確認するとミスが見つかる」みたいな人もあるでしょう。完成前は強い完成欲求から、ミスを見落とすタイプの人。

こういったことは、性格、というより、仕事をしてきた結果、あなたが身につけたスキル、だと思うと良いのではないでしょうか。

 

そういうルーティーンをしっかりこなして、無駄に聞き直して時間を使ったり(5分の曲を聞き返していると5分浪費する)、「ミスを見落としがちだから先に納品してしまう」というような乱暴なことをしないで済むように、自分でうまく避けられる方法を開発してください。

私の場合、トイレに行ったり、コーヒーを淹れに行って休憩してから聞くと意識が更新されるのかチェックがゆき届くタイプの人間だとわかったので、そのようにしています。

 

それでも最初はそのコーヒー休憩が1時間とかになってしまったりして。

 

f:id:terraxart:20210301165546p:plain
制作業はこの曲線との戦いだと思います。作品の出来は売れっ子プレーヤーのようには期待されていないのですから、いかにクライアントの"まあこんなもんか"という感じをちょっとでも持ち上げて、かつ時間をスムーズにできるか。

 

最初は矢印が

f:id:terraxart:20210301170823p:plain

こうなるんですが笑。

直しすぎたり。

またクライアントとの打ち合わせがうまくいかないと逆に修正後作品が不味くなったりします(自分にとって)。

また最初の頃、人によっては「サンクコスト効果-Sunk Cost Effect-」と言って

"せっかくこのデザインで進めてきたんだから、これで行きたい!(努力が無駄になることを恐れる心理的働き)"

っていう"煩悩"が入ると、引き返せなくなってズルズル顧客を言いくるめようとしたり、わざと他のバージョンを手を抜いて、比較させようとしたり、なんてことをする人もいます。

別れられないズルズルカップルもこのサンクコスト効果という心理的な作用が関係しているのだそうです。

 

この辺はとにかく数をこなして覚えるしかない、と私は思っています。

だから学生時代からどんどんアルバイトをしたり、何か責任を持って取り組んでたくさん失敗しておくとスムーズです。

数をこなして、脳に「効率的な記憶回路」を作るしかありません。

脳は

「ケーキ、アイス、シュークリーム、エクレア、チョコチップクッキーという言葉を覚えてください」というと、必ず「甘いものだ」という総合した記憶を添えるそうです。どこにも甘いという情報はありません。覚えろ、と指定もされていません。

記憶は未来の自分に贈るメッセージです。将来の自分に役立って初めて意味を持ちます。だから、うまく役立つように記憶内容が歪められます。

記憶は事実だけを覚えるわけではないようです。

このような反応を「記憶錯誤-Paramnesia-」というそうです。嫌な記憶も理解のあり方が熟達すると良い記憶に書き換わります。

いじめられた経験のある人は、寝る前にその過去に戻ってめちゃくちゃやり返してやった!!!!というイメージを強く思って自分の中の過去を変えてみてください。ぐっすり眠れますよ?そしていじめられた嫌悪を忘れます。そのくらい脳は健全に生きることに前向きです。快楽大好き!!なのでしょう笑。記憶の書き換えは簡単なようです。

 

制作経験も様々な感覚を総合的に記憶していくことで初めて「あ、いま自分へんにこだわってる」とかって感じられるようになります。最初からは無理だと思います(天才は別)。

 

データを消えて無くしたり、ハードディスクが壊れたり、そうやって「最初から作り直して、結局最初よりもうまく行った経験」などを積んでいくことで(フレーミング効果-Flaming Effect-〔状況に応じて同じ作業でも判断する価値観が変わる〕)

「新しいバージョンを作り直しても、データが消えて作り直すのも同じ、データ消えるよりまだマシ」

という感じを知り、どんどんこだわりを持ちすぎずクライアントの意思も汲みながら依頼仕事に取り組める!などの経験を積むことで、先の矢印の曲線を美しいものになると思います。

 

適度な時間で作れるようになれば、時給はマックスになります。

フリーランスの賃金は、

受注〜完成までの時間➗制作費

です。自分の効率次第で時給が上がります。

 

と言って全てをシャットアウトして取り組んだら100点が出せるか、というとそういうことでもありませんよね。

 

私は細かく計画できないし、複数制作を同時進行で行うのでだいたい一週間にフル作品1-2、小制作2-3を目安にあとは全部「あそび-猶予-」として家族の時間に当てています。これもバイアスなのだとしたら笑、やはり極める、ということの道に終わりはなさそう!