2019.7.11→2020.10.16更新
<前回講座>
<最終回>
■作曲法を駆使してセクションを広げよう
ここからはとにかく作ること。です。
いよいよ1コーラスを作ってみましょう。方法論を覚えたからといって曲が自在に作れるようになるわけではありません。
ベースとなる曲の形式
イントロ
Aメロ
Bメロ
サビ
この四セクションを作れれば1コーラスです。
もちろん曲の形式は様々で
サビ
イントロ
Aメロ
サビ
という形式や
イントロ
Aメロ
A'メロ(Aメロをもうひと回し)
ブリッジ(短いBメロ)
サビ
など、多様な形式があります。
中には16小節のセクションをひたすら繰り返すような曲もあります。
またStand By Meのように、同じコード進行を繰り返しながらAメロ的なフレーズからサビ的なフレーズまで繰り返す曲もあります。
いくつ形式があるのか?もちろん無限です。
でもそれを覚えるぐらいなら、あなたの好きなアーティストが使った形式を真似ていきながら、オリジナリティをはぐくんだほうが形式を自覚しながら上達できます。
もし教えてくれる先生がいるなら、どんどん「あなたの分析方法」を補強してくれる講師の力を借りましょう。あなたに合った先生なら、その上達は足し算ではなく、掛け算的スピードで上達するでしょう。
曲のどのセクションから作るかは人によりますし、場合によります。
印象的な歌詞が先にできることもあります。
サビだと思って作ったメロディがAメロっぽくなることもあります。
最初は試行錯誤しますが、もしあなたが20曲作ったなら、だいたいわかってくるでしょう。結局作った数があなたに「作曲」教えてくれます。
スティービー・ワンダーだって全米ヒットを飛ばしてから、大学で音楽を学んだんです。常に謙虚さと意欲を持っていれば、勉強は常にいつでも行えるものです。
NG,未完成となった曲でも、資料は出来る限りとっておきましょう。
しばらくしてそうした資料を聴くと、「いまいちさ」「今のこだわりがない状態の自然さ」などを感じることができます。楽曲はタイムカプセルです。
昔の曲は、その時の意識にあなたを戻してくれます。
スランプのときの打開策の助けになることもあります。
歌詞、題名もきちんと考えてみてください。
もちろん歌い手に提供するなら、先方のオーダーに沿っていなければなりません。
前回のメロディの1コーラスを作ってみましょう。
`"dicisions"
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
<A>
F |C6 C |Bb |Gm7 Gm7/C |
F |C6 C |Bbm Bbm/C |F |
<B>
BbM7 |Db |FM7 |Dm7(9) |
BbmM7 |Db |BbM7 |Bdim7 |Gm7/C | C |
<サビ>
Bb |C |Dm7 Dm7/C |
Bb |C#dim7 |Dm7 Dm7/C |
Bb |C#dim7 |Dm7 Dm7/C |
Bb |Db Eb |Fm7 |Fm7/Eb |Fm7/D C#M7 |Eb7sus4 |
最初はこうした曲を30分ぐらいでつくる体力をつけてください。
そうしないと吟味するまで体力が持たないからです。こうした「素曲」をなるべくササっと作って集中している間に推敲の時間を多く持てると曲の判断に集中できます。
やがてコンペや、提供曲などをやってみてください。
どんどんハードルをこまかく作っていくことで曲もこなれていきます。
必要ならDTMも勉強してください。やがて
ドラム、ベース、ギター、ピアノの知識も必要です。友人が多数いる人は協力してもらいましょう(ギャラを払って演奏してもらいましょう)。
現代はyoutubeでも勉強できます。英語が理解できる人は、海外のサイトなどで意図も簡単にDTMノウハウが半年ぐらいで学べてしまうでしょう。
それからブラス、ストリングス、映画音楽、劇伴、あなたが作りたいと望む音楽を勉強しなければなりません。もし縁があってそういったキャリアを持つ方について勉強できるなら、その機を逃してはいけません。
どうしても自分なりのやり方でやるなら、期限を決めて作りながら勉強してください。
毎年、この記事は改訂してより時代に合わせたものにしてまいります。
お疲れ様でした。あなたの音楽活動の充実を祈っています。