2019.6.28→2020.10.16更新
<前回講座>
<第8回>
■オリジナルのメロディにコード進行を付ける手順1
前回はコード進行に合わせながら、メロディーを作る、ということをしてきました。
今回は一旦メロディー作りに戻り、作った以下の二つのメロディーにコードを付けてみます。作曲はこの「メロディーから作る」「コードから作る」「メロディーにコードを付けてアレンジしなおす」「メロディーの先にコードを乗せてコードにあわせてメロディーを乗せる」といった複合的な作業に慣れることです。
メロディ、コード、どちらの存在も大切にしながら経験をつんでいってください。
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
このメロディーはメロディーから作ったフレーズで、コードはまだ乗っていません。皆さんの中にもメロディーだけがあってコードが付いていない素材があるのではないでしょうか?それらを題材にコードの付け方をもう一度考えてみましょう。
■まず「キー」をハ長調/イ短調で考える
ピアノの白鍵だけを使うのがハ長調/イ短調です。
本当はあなたが口で作ったメロディーこそがあなたが歌いやすい音域でしょう。キーもあなたのキーになっています。
ここでは分かりやすくピアノの白鍵しか使わないハ長調またはイ短調で考えます。
<ピアノの場合>
作業1 あなたの作ったメロディーは悲しい系ですか?明るい系ですか?それによって同じ白鍵盤でも基準になる音が変わってきます。
ここでまずあなたの作ったメロディーをハ長調(明るい曲なら)もしくはイ短調(暗い系・悲しい系のメロディーなら)にするために、白い鍵盤でたらたらたら弾いてみてください。
ライトな明るい曲でしたら白鍵のドレミファソラシドを弾いてください。ダークなかんじの曲なら赤文字のラシドレミファソラを弾いてください。
あなたに絶対音感がない限り、あなたの作ったメロディはピアノの白い鍵盤だけで弾けるはずです。これを「移調する」といいます。
このとき音域がずれ高すぎてしまったり低すぎてしまったり、多少歌いづらくなりますが、そのあたりは追って説明します。
そのあとにあなたが作ったメロディーを再度歌ってください。
このときのポイントは移調ですから、録音されたものを聴いたりしないで必ずメロディを自分で覚えて自分で浮いたいながら作業してください。
上手いこと白鍵だけに置き換えられたら移調成功です(音域に関わらず白鍵だけだったらOKです)。
出来なければ、始める音をいろいろ変えて白鍵盤だけで上手く弾けるよう工夫してください。この作業によって移調という作業に慣れ、メロディを鍵盤に置き換える作業に慣れます。
(なお、まれに黒鍵盤の音(調性外音)をメロディに入れている人もいるでしょう。
黒鍵盤はその音が一音だけ、とかでしたらOKです。
複数出てきている場合は近親調のメロディになっている可能性もあります。落ち着く音は必ずドになるようにしてください。もしうまくいかない場合はお問い合わせください。)
移調が上手くいくと、作ったメロディーの後ろにC(ド)やA(ラ)を弾くと曲が終止した感じになり旋律に終止感を与えられると思います。
終止音を移調作業の目安にしてください。
先のメロディは、ハ長調に移すとこうなります。このメロディは白鍵盤で弾けます。
分かる人は聴き取って弾いてみてください。これを「耳コピ」といいます。
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
このようにハ長調にできれば、音楽的感覚がかなりついています。
<ギターの場合>
同様に上記のフレットを参考に音を当てはめます。上手いこと上記のフレットにメロディ音が収まれば移調成功です。
<おまけ>上記のメロディ資料1を暗くしてみましょう。
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
こうやって明るい曲をささっと暗くできると、なんか音楽理論知ってるっぽい感じになります。そう、これこそが音楽理論です。ミとラとシの音を左に一つずらすだけです(黒鍵になります)。
きゃーわからない!!!という方で音階の勉強に興味が湧いてきた方は是非勉強してみてください。
■移調した結果できること
苦労して移調していただきました。
これで前頁で示したコードが使用可能になります。以下にまたあげておきます。
三和音 C,Dm,Em,F,G,Am
四和音CM7,Dm7,Em7,E7,FM7,G7,Am7,A7,Bm7(♭5)
他 Cadd9、Csus4、Gadd9、Gsus4、G7sus4、Fadd9、Amadd9、D7...etc
他 Cm7 Dm7(b5) Eb Fm7 Gm7 Ab AbM7 A7 Bb Bb7 B7...
それでは同じように音源を聴きながら、またはご自身で弾きながら、コードを当ててみてください。
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
こちらでもコードを付けてみました。皆さんの付けたコードと比較して・・・いかがでしょうか??
コード例1
C |G |F |G |Am |G |F |G |
C |G |F |G |Am |G |F G |C |
コード例2
C |Gsus4 G |FM7 |G7 |Am |G |Dm7(b5) |Gsus4 G |
C |Bb |F |G E7 |Am |G |F Fm |AbM7 |C |
例1は普通に、例2は凝っています。
どちらが正解というわけではなく、歌詞、歌い手の歌い方、演奏するバンドの音楽性アンドに左右されます。アーティストにあったコードをのせます。
ひとまわしめが例1、二回目が例2です。
音源が再生できない時はページをリロードしてみてください。
今回は理屈よりも感覚でコードを並べてもらうように指示しました。このように感覚的言語を音楽において最大限活用する音楽的方法論を不定調性論と言います。
正統な方法ではありませんが、熟練してくるとこの感覚こそがとっても大事になります。今からご自身の感覚を信じる訓練をしてください。
もうここまで来たら、いくつか作って、これなら人に聞かせてもいいかな、っていうものを作るまでです。
自作曲を聴かせるって、まるで最初は裸を見られているようですが、やがてどんなことも慣れます笑。それも度胸、なのかもしれません。
<最終回>
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==コーヒーブレイク〜M-Bankのロビーの話題から==
自作のメロディをオルゴールにするっていうのも逆に21世紀っぽいよね。
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