当ブログでの音楽理論関連基礎記事の目次(基礎)〜年代別独学のススメ
第10回<最終回> その他の表現と譜面の進行
<タイ Tie>音を続けて伸ばす。
これらは「シンコペーション」「アンティシペーション」や「食い」と呼ばれるパターンです。
「拍を前取り」することでアクセントをずらします。
1、3拍目を「強拍」、2,4拍目を「弱拍」と一般に言いますが、この「食い」を用いることで、強拍を前にずらし、動きのあるリズム/旋律にすることが出来ます。またTie表記によって楽譜がわかりやすくなります。
譜例1;分かりづらいリズム表記
譜例2;譜例1をタイを用いて八分音符で統一して表記
一拍の単位を分かりやすくしておくと、初見などでは演奏してくれる人のミスの確率が格段に減ります。
加線のくわえ方
加線とは五線譜の上下に付いた線で表す音のことです。高すぎる音、低すぎる音、ですね。加線の音を覚えるのも最初は大変です。でも五線譜は三度重ねで出来ていますので、和音を少しずつ覚えてくると自然と頭に入ってくるでしょう。上記の例を参考にしながら、自分なりに覚えてみましょう!(紛らわしいですが、上記楽譜のト音記号のとなりのCは4/4の意です。)
これまた特徴的なリズムと表記の三連符とシャッフルというリズムの表記と読み方です。
12/8というのは1小節の中に八分音符が12個あることを意味しています。これを収めようと思うと「イチ!ニ!サン!シ!」と言ってる内に「タタタ!タタタ!タタタ!タタタ!」と言わねばなりません。また休符や伸ばす音が入ると複雑になります。
上記はその例をいくつか示しました。またこの三つの八分音符を「三連」といい、独特なリズムになります。つまり小節というのは偶数なのですが、それを奇数で分けてしまうという複雑な時系分解となります(この後で説明)。
この三連の真ん中の八分音符を抜いた「タッタ!」というリズムを繰り返すのが「シャッフル」です。「ハネもの」ともいうリズムでR&Bやブルースなどに良く見られます。この表記は3という数字を書いたり、四分音符と八分休符を駆使するため、表記がややこしくなる関係で、上記譜面の下側のような表記で「タッタ」というリズムを示すことがあります。普通の4/4のような表記ですが、譜面の最初にリズムについての断り書きがあります。「タンタン」という八分音符の連なりを「タッタ!とシャッフルで弾け」という演奏指示です。
これも良く見られますので慣れましょう。
これは二拍三連的なリズムをいくつか扱ったものです。
譜例に番号を付け音源にしてありますので、いろいろ聴いて感覚を覚えてみてください。
音源①②③が連続して流れます。
このほか5連、6連、三拍子における4連等もあります。ここでは初見の基礎ですので、そこまでは扱いません。
反復記号も少し列挙してみます。
初見の次なる難関、反復記号です。
よく出てくるのはリピート記号、D.C.(ダカーポ記号=曲の最初に戻る)、D.S.(ダルセーニョ記号)、「1(いちかっこ)、「2(にかっこ、といった記号です。
反復記号の覚え方は、まず進行を譜面上に書いてしまう⇒このとき赤いインクなどのペンで矢印で大きく示すなどわかりやすく書きます。
ふっと譜面から目を離したときでも「感じられるような」大きな指示文字で書いてしまいます。現役プロミュージシャンでも難しい譜面や変更になった箇所の指示を混乱しないようにそのくらい徹底して書き込みます。それは恥ずかしいことでもなんでもなく、間違うことが許されないプロの意地です。
練習問題1 わざと難しい問題ですみません。
まずはタイを覚えます。
練習問題2
続いて加線の音符に慣れましょう。
練習問題3
続いて三連系の音符に慣れましょう。
練習問題4 最後は簡単かな???
以上!ここまで来たら、実践あるのみです。
少なくともこのページの問題より実際の譜面は簡単です。
楽譜が読めるようになれば、DTMなども格段に楽しく、複雑なことができます。
計画的に毎日朝晩15分ずつ。やってみてください。
==コーヒーブレイク〜M-Bankのロビーの話題から==
楽譜読むなら、タブレットでしょ。で、絶対スタンドがいる。
で携帯するならこれ。