音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

コード進行の謎がなくなったら、次はヴォイシングだよ(夏休み企画3)★★★

この記事は独学、又は専門学校などで音楽理論の基礎を勉強されているような方への道標でございます。

 

不定調性論としてコード進行の自在さや、印象や感覚でコードを配置しあり、鑑賞できでる方法論をご紹介してきました。

まあどんな現代音楽でも「自分なりに鑑賞」出来るようになられたと思います。

で、コード進行に「機能」「非機能」の差別なく考えることができるようになったら、次の事を知りましょう。

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コード進行とは楽曲の展開を還元したものである

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です。

つまり、あくまで映画見ないで、5分のあらすじ宣伝動画だけ観て内容を納得してしまうようなものです。最初はそれでも良いのですが、慣れてきたら、一時期の学習期間だけでも良いので、もっと深く楽曲を見てみませんか??

 

<浅い意味でのヴォイシングの活用>

C△ |G△ |D△ |A△ |

こういう進行ってありますよね、五度的な。形も美しいですが、ビートルズとか、こういった流れをギターでバレーコードで弾くと、幾何学的なんです。

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こんなふうに、同じ形を右にずらしていくだけなので、覚えやすいし、幾何学的な様式美があるわけです。

別に「五度進行だから素晴らしい」と思って使っているのではなく、どこかで聴いた流れと、ギターでの弾きやすさが自己を説得し「いんじゃね?これ。」っていう感覚に陥って作曲に活用してしまう、という程度の理由でもOKです。そのほうが不定調性的ですよね。

この感覚は「弾きやすさ」「覚えやすさ」「フレット上での形の素晴らしさ」などが自分に美的なバランス感覚を与えます。これを重視するのが不定調性的な音楽思考です。

音楽理論をギターフレットで学ぶ、というのはギタリストには一番説得力がありますが、その先には「自分のフレット活用理論」を作る、ことが大切になります。

こういった感覚を発展させたギターコードの例もあります。

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これ二つ動かすだけで

FM7  Caug  FM7

的な、解釈によっては

FM7  C7(b13)  FM7

みたいな進行が出来ます。この形ではないですが、ビートルズも指使いがM7と似ているaugコードを時々使っています。これは彼らが好きだった往年のロックから引き継がれ発展させられたものと思います。

まさに不定調性的ですね。ビジュアルの印象に意義を感じ、面白い!何か使えないかな??という発想で音楽を作ろうとする姿。

「指の形が同じだけ」なんて、理論的じゃない、という発想ではなく、自分が面白いと感じたものをどうやったら使えるか、という発想です。

 

厳密にはこれらはヴォイシングではありません。声部の配置の活用、ではありますが、本来のヴォイシングの学習ではないです。

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Drop2やDrop2&4、スプレッドだけがヴォイシングではない

ヴォイシングにはルールがあります。和声学のルールはもちろんですが、ジャズのホーンセクションから生まれたルールがいかにもジャズ理論ぽい発想です。

その細かいルールについては専門書で学んで下さい(展開後にテンションに置き換える方法とか)。

まあほとんど現場では表立って使わないと思いますが→使える人がほとんどいませんし。ロック関連では。

 

今回は一番ヴォイシングに疎くなりがちなギターを例に解説しますね。

通例、

C  G7  C

という流れを弾く場合、

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こう覚えます。もうこれだけで曲は弾けますし、バンドもできます。で、これら開放弦を使ったローコードだけでなく、上の方のフレットを使ったハイポジションのコードとかも覚えます。このとき、各音の動きをみて下さい。

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まあ、見た目綺麗・・・と言えなくもないですが、ヴォイシング的には「綺麗」とは表現しません。

そう、だいじなのは、

「これを綺麗と言わない文化が主流である」

ということを、しょーがないから認めてやる度量が必要、ということです。これまでは

「そんな理屈俺はかんけーねー」

と言っていても良かったのですが、現代ではそれは単なる食わず嫌いになってしまう場面が増えました。複数の収入源を作らないといけない世の中になってしまったので、認めて吸収する事が安価で出来るのなら、どんどん吸収し、いざとなればそういうこともできる、というフリーランスが生き残れる時代になってしまったからです。

これをこのブログ風に言うと「意味を見つけられて解釈できる余裕」です。よく訳のわからないコード進行を「非機能的」で片付けない。主流は主流、伝統は伝統、君の方法論は君が使えればもういいのです。教え広める必要はありません。

自分の方法がわかったらその人の方法を一緒に見つけてあげてください。

 

 

 

一応ヴォイシングは、

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です(不定調性では逆も、両立も、なんでもOKですが)。

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この移動も、

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結構下も上もギスギスです。では、

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こういうジャジーなフォーミングなら?

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結構それっぽくなってきました。

 

さらに普通のスプレッドでVI-II-V-Iやると、

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こんな感じになります。

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ヴォイシングの理想は、

二音同音、二音反行

です(常にそうなれば良いというものではありません、曲調やコンセプトによってアレンジャーによってヴォイシングは変化します)。

上記のデータも、なるべくちいさな動きで、スムーズに展開していくのが良い、を実践してます。

最終的には耳で聞いてください。で、耳で聞いて分かるためには、こういったヴォイシングのホーンセクションやジャズピアノの感じをよく聞かないといけません。

あと、イメージ力、クオリア、不定調性論。

 

そうしていくと、必ずしも美しくないのに、美的に感じるヴォイシングや、めちゃめちゃ良いはずなのに退屈なヴォイシングなどが分かってきます。つまりあなたの嗜好があなた自身をわからせてくれる、わけです。

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ちなみに無理くり二音同音、二音反行で作ったヴォイシング。内声的な動きとして。

 

もっとスムーズで綺麗な進行を作ることができるでしょう。詰将棋みたいにやってみてください。テンションや使用音のルールに従ってください。

 

これは最初のヴォイシングや、メロディとのぶつかり、曲調(上がっていく感じか、下がっていく感じか)などなどいろいろ考えて作っていくことになります。

 

これ、A7  |Dm7  |G7  |C   |みたいなコード進行をさんざん覚えて、コードの構成音まで覚えていけたら、次はヴォイシングに凝ってみて下さい。

最初は理論的に、どんどん不定調性的に。

ヴォイシングの自由を利かせようと思えば思うほど不定調性的な印象力が重要になってきます。楽器上、最高の声部進行=ヴォイスリーディングを、耳で聞いて、もっと良い方にした時、セオリー破りの迷い、快感を色々味わいます。その時自己を押し通せれば、あなたの音楽はきっとあなたを興奮させるでしょう。

 

コード進行に解放されたら、是非ヴォイシング、一時期凝ってみて下さい。

ジャズのアレンジャー、クラシックの作曲家にヴォイシングを習うのは有意義だと思いまう。というか深みにはまって出てこれない、、ってやつです。

オーケストラがいかに素晴らしい世界か、わかっちゃうやつ。

音楽やめたくなるので、期限を決め、適度に勉強したら早く自分の音楽に戻りましょう。あなたの音楽はあなたしか作れません。他者から学ぶ勉強は意欲を刺激する程度に。