前回の曲で少しクラスター的なサウンドを微量に塗すことで平均律の響きを自由に歪ませる技(手動ディストーション笑)を編み出した???んですが、それをもっと綺麗に自然に使うためにはどんな要素があるのかな、と思い、分かりやすい楽曲でやってみようとトライしました。
プライベート練習作です。
プリンスは窓際の日向でうたた寝をしております。
参考にしたコードは、
こちら。
冒頭は
D△/F Db△/F C△/F B△/F
でオーソドックスですが色々めちゃくちゃです。
コードが表記されていたら、そのコードを弾く、っていう行為に飽きてくると音楽家は誰でもこういうことをします。ましてやソロ楽器なら関係ありません。
相手にわかりやすく伝えるために楽譜やコード譜があるわけですが、私の作品は、100%自分のためです。
肝心のクラスターもはっきりわかるのはこの四つぐらいで、あとは結構音色に貢献しています。
このチリチリとした感じは、何といいますか、猫ちゃんがトイレから出てきてしれっとその場で足に払割れた砂のような...笑
もとい、高貴な人が歩くとその足跡に沿って道筋に虹色のキラキラが飛び散るような。
それが無くてもパスタは美味しいけど、ほのかに香るバジルの風味です。
几帳面なのは料理だけな料理人、カンフーになると厳しいジャッキーチェン映画の酔いどれ師匠、手段は選ばないけど金さえ払えば完璧に治療する闇医者、ほとんど猿だけど凄腕のゴルファー...etc、アンバランスが持つ魅力。アンバランスが持つ均衡。
この和声感を連続させるためには、全体的に不協和の程度が統一されていないといけません。
でも本来平均律で作る音楽も、「不協和な平均律の響き」が統一されているから違和感がないんですよね。
不定調性論は、誰かの真似や、誰かの方法論から脱却し、他人の青く見える芝生を目指すことは良い意味で諦め、今あなたが持てる力を最も効率よく噴射できる部分で燃やしあなた自身の音楽を作ることに邁進してください、と述べた方法論です。
他者に権威を感じすぎるタイプ、自分大嫌いなタイプ、はこうした独自論の探究は苦手かもしれませんが。
メロディ冒頭のb9thは、キミが普通に優雅に歩こうとしてもコテッとよろめく様が究極に愛らしいから、その感じを頭に持ってきたかっただけです。
子猫は全てにおぼつかないから可愛い。
キミにあげよう夜空の星を。