久々のピアノ作品です。
フィンランド語で「月猫」って意味になるかと思います。
ウチの猫くんが月をじっと眺めていたので。
あんなふうに夜を枕にくつろぎ眠りたい。
不定調性的な響きを色々を色々試しているわけですが、
例えば、
上のような五和音があった時、上の方の音を出す強さを20、低いc音を100の力らで弾くと、ただの単音だけではなくて、微妙に弱い不協和がなんとなく上の方で響きます。
微妙な心象ニュアンスが混じるわけです。
あとは
このように、その響きに対して、どういうニュアンスが与えられるか、自分で感じて音を置いていけばいいだけです。これを拙論では、"音楽的なクオリア"と呼んでいます。
今回は全編よりマニアックに作りました。
最初の着想が、ネコと月夜だったので、なんとなくそこから夜っぽい感じ、ネコと月っぽい感じを探して勝手に生まれるストーリーの流れでハーモロディクスしてみました。
こういった和音は、微分音的なニュアンスを自分に与えます。
逆に低音を弱くすると、微妙な倍音が混じって、上の和音に影響を与えます。
まるで潜在的な真相意識が鳴っているようです。
音楽史のどこかにはこういうことをとことん追求した作曲家がおられると思いますので、これから探してみます。
こういった乳状の和音を"クラスター"と言います。
現代音楽では「奇異な響き」を作るためのものですが、私には、ヴェロシティを抑えることで"何とも言えない微妙な感情のニュアンス"を出すための大切な手法になり得ると感じます。
こういう遊びは相変わらず(速いパッセージのそれぞれの音の間の半音の数)。
変に規則正しく置きすぎないところがまた自分のやり方なのかも。。