音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

恋愛は理論でするべきか(?);128.(事例68)Higher Ground★★★★★

スティービー・ワンダーの不定調性進行分析

1973年のアルバム「Innervisions」からの一曲です。

 

 

イントロからe♭-g♭-a♭のベースラインが印象的です。

さて。
この曲も、コード進行というより、旋法的楽曲として感じるのですがいかがでしょうか?
スティーブ本人の多重録音だそうです。

 

このリフ部分ですが、コードが一つである場合、Ebm(11)みたいに書くのでしょうか?
それとも、一音一音にコードを乗せて、| Ebm Gb Ab |とするのでしょうか?
いや、曲がブルージーだからひとまとめにしてEb7(#9)でしょうか。

 

演奏した感じでは、Ebm7が一番無難なような感じがしますね。でも、マイナーコード一発、という割には「短調」という感じがあまりしません。ポジティブで、少し攻撃的で、つまり、ロックでファンクでカッコいい。

 

ロックには「コードいちいち乗せなくていいや、パワーコードでガーンと行ったれ!」

というパートが時々あります。

 

これって皆さん変だと思ったことはありません?

「コード表記ができないところってどうやって解釈するんだろう」って。

 

でも「コード表記」というのは、いわゆる和声学でいう「還元」にあたるので、音楽的に常にそれが出来なければ不十分である、ということにはなりません。

「コード進行」という存在自体が、そもそも「あだな」みたいなもので、

「皆あだ名があるのに、なんであの人だけあだなないの?」

ということもあるでしょう。別になくても法律上の問題がなければ暮らしていけます。

 

で、不定調性論は、その「コードが乗らない部分=いちいち乗せないようなフレーズ」が醸し出す印象に注目しました。

つまり「三和音」「四和音」としての和音表記が該当させづらい雰囲気を持つ部分には、もっと別の和音表記ができる、という考え方です。

これを拙論では「領域」とカッコつけて呼んでいます汗。

 

「コード進行」というのは慣習的手法で、「和声」は厳密な学問です。

しかしヒップホップや初期ブルースのようにもっと感覚的に自分の耳で作り上げていく場合は上記の学問的手法に合わない、添わない場合があります。

それを「感覚でやった」というと、「それには学問的価値がない」と潜在的に思われてしまう部分がどうしてもあります。

 

このブログでも述べていますが、「学問的価値」という価値も、あなたが「好きだ!!」って思った価値も同等です。

 

あなたが選んだパートナーに対する、あなたの「恋愛学的価値」の存在はどれほど重要ですか?

 

好きになったこと、、その事実だけを受け取ることが許されるとしたら、人生はシンプルです。あなたの体内で生まれた感情が全て。とすることです。ここには大いなる矛盾があり、それにぶち当たるのも避けられません。

ユーミンも歌詞で言っています。こんな別れになるのに、なんで大恋愛をするのか、と。

また究極のバランスは「矛と盾がぶつかり合っているとき」という考え方もあるでしょう。つまり最強のバランスとは「矛盾」の状態である、という発想です。

だから矛盾することに疑問を抱くだけでなく、理解して受け入れる考え方を学べれば良いですよね。

 

世間一般の学問的価値というのはファッションの流行みたいなものです。はっきり言ってそれに依存すると振りまわされます。べつにそれを追うこと自体は構いません。

しかしあなたの価値はもっとゆるやかに変化していきます。あなたにとって最も説得力のある価値は、あなた自身の感じることそのものです。

 

だから、あなたが感じるどうしようもない価値、というものを学問的価値と等しい位置に置くことができる考え方があれば、バランスが取れるのではないか、という発想です。それを不定調性論。ってしちゃったわけですね。また学問かよ!!ってなりますので、このブログ読んでなんとなくわかったら、不定調性論を追求するのではなく、あなた自身の感情を追求してみて下さい。この世で最も未知な大陸は、あなたの意識の大陸ですからね!!

 

話がそれました。でも一番大事なことです。

 

この部分、不定調性論での領域表記としては、
Ebm7 Gbu4 Abu4 |
とちゃんと表記できます。

Gbu4=g♭、d♭、f
Abu4=a♭、e♭、g♭

です。
こうした四度領域和音が色づけをしている、という解釈が可能になります。

まあ別に覚えなくていいです。コード表記ができないのは、ペンタトニックスケールで作る音楽である四度領域的雰囲気が三和音や四和音の領域と異なるので、一般的なコードが乗りづらい、というだけです。

 

これを単に「E♭マイナーペンタのリフ」と、素通りしてしまうと、コード演奏の際に、どうもはっきりくっきりしません。従来の五度領域の和音では歩幅が狭すぎるんです=動画シリーズなどでは解説していますが、忘れてください。

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2コーラスの“power”のメロディのみM3rdを歌っています、そこだけE7(#9)またはEm7(10)になります。

ここもEu4として、三度が自由に動けるコードを弾く、という考え方で当たるとスムーズでしょう。

三度概念がない和音の世界がある、と考えて頂ければ良いかなと思います。

これを四度領域和音とするわけです。

 

展開部は、0:24からは、またE♭マイナーペンタのフレーズがきます。

ここのコードも
A7 |E7 |
とするのでしょうか?
A7sus4 |E7(#9) |
とかと少し厳密にするのでしょうか。

こうしたコードも良いとは思います。そこでもう一つ提案します。

Au4 |Eu4 |

です。つまりA7omit3、E7omit3という和音です。このomitで表現すると、いかにも三度が欠けた、中途半端な和音を使ってますよ、この音楽にはちょっとブルースが入ってて、三度が明確でない音楽ですよ、という解釈が含まれ、すこし認識が甘いのではないか?
という印象を持ってしまいます。

 

三度が曖昧な和音なのではなく、もともと三度の取り決めのない和音(必要のない領域にある和音=四度領域和音)なんです。それを西洋平均律楽器を用い、ポピュラーミュージックの素養があるアーティストが歌うから、三度が出たり入ったりする、というだけではないでしょうか。
(四度の和音はポピュラーな理論定型がないので、各位が自在に解釈してトライしているのが実情です。)

 

不定調性論は三度を持たない性質の領域を作り、sus4ではなく、通常の長三和音(u5)、短三和音(u5)と同様に、4度領域の長三和音(u4)、短三和音(u4)を作った、というわけです。

この概念により、ブルースや各種の民族音楽と七音階の音楽の融合された方法論を提案しているのが、教材の第六章です。

 

こんなカッコいい感覚的で野性的な曲をやたらと理屈っぽく語ってしまいました。

 

逆を云えば、厳密なクラシック音楽も野性味だけで聞くこともできる、ということになります。お見合いサービスに登録して厳密に相手を選別して運命の人に出逢うこともあります。もちろん偶然行った海外の浜辺で運命の人に出逢うこともあります。

結果、あなたは誰に従えばいいか、というと、あなた自身が「こう思いたい」って思ったことに従うのが一番シンプルで生命の原則に根付いたものではないですか??

 

という問いかけです。

失敗したくなくて、世間一般の価値を追求したくて学問を勉強するのだと思いますが、独学でやって失敗するのと同じぐらいの挫折が学問を収める過程でも起きます。

でもどちらも実は「失敗」ではなく、それをやると自分には合わない、ということの発見をしたわけですから、前進なんです。それを他人の指示で実施するから「あの人が薦めた進路に進んだのに上手く行かなかった」と思うだけで、あなた自身が決断していけば、人はみな自分が可愛いので、前進だ、と思いやすくなります笑。

 

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