音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ルールを無視すると「混沌」という和声進行ができる~ビートルズ楽曲topic★★★

ビートルズの不定調性コード進行研究

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「Yellow Submarine」2

3、ヘイ・ブルドッグ - Hey Bulldog

 

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イントロ
B5 D5 E5|F5 F#5|
B5 D5 F#5|F5 D5|
1コーラス
B |% |F# |% |
B |% |F# |% |
A |F#m |B |% |
A |F#m |B |% |
B7 |F#7 |B |% |
Bm Bm(#5) |Bm6 Bm7|
Em Em(#5) |Em6 Em7 |
Bm E7 |

合ってますでしょうか。
この曲のイントロ、日本人には「太陽に吠えろ!」的な感じですよね。世代ですが。

 

とにかくあの手のリフ進行には、三和音が乗りづらいのです。
不定調性では「四度領域の音楽性」として三和音音楽と同様に確立しています。

 

ちょっとブルージーで、ペンタトニックを基調にした感じですよね。

これは五度領域の音楽が、七音音階を基調に、四度領域の音楽は五音音階を基調にしているからですね。

だから表記の方法がないので、B5等の五度コード表記にしています。

ここでの音階は、おそらく、
B--D--E--F#--(A)
にブルーノートF音=b5音が加わった音階になっています。


この音階は、たとえばB音の四度領域Bu4とEの四度領域Eu4という反応領域から作り出すことができます。

Bu4=B,F#,A
Eu4=E,B,D

です(すみません、この辺りは教材参照にてお願いします)。


F音は、不定調性では反応領域で出してしまいます。
F#音はB音の裏面領域なので、

Bu4(h)=B,F,F#,A

などとしてもOKです。
でもこのb5音は、ブルーノートと一般的に覚えられているので、その発想でOKです。

 

ですので、このイントロのサウンドは、Bu4-Eu4というコード進行の中で動く、四度領域的雰囲気、なんですね。

 

ブルージーだけどブルースでない音楽というのは、四度領域の音楽性で作られた音楽、というわけです。その他にも民族音楽的とか、ルーツロック的とか、いろいろ言われますが、ペンタトニックそのものは民族的でも、ブルース的でもありません。それは数理でそういう「単位」を持った領域があり、ブルースとして理解するのではなく、また民族音楽的と理解するのでもない方法をしないと、結局「ブルースを聞け」みたいな変な方向に行ってしまいます。

 

ブルースをいくら聞いてもビートルズのような展開を生み出すことはできません。

根本的にアプローチが違うからです。

 

この辺りは書き出すときりがないので、教材の「四度領域」についての考え方を参考に理解を進めて頂ければ幸いです。

 

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要はBu4というのは、"四度領域のメジャードライアド"
です。そして本来は五度領域のメジャートライアド、Bu5=B△となりますね。

 

つまりこの曲は、五度領域と四度領域の二つのメジャートライアドが使われており、その不思議な音楽性が、あの「太陽に吠えろ」感なんですね。

 

もちろん、ビートルズがそうした発想で曲を書いた、ということではなく、そういう進行に「これは使える!」と思えた音楽的なクオリア、発想が豊かであった、ということで理解すれば良いと思います。みなさんだって、「あ、これ使える!」って思うでしょう?


でも「これ理論的にどうなんだろう、、」って躊躇する人いませんか?
これについては不定調性論という枠組みでこうした流れを組み込んでいますから、皆さんは理論的証明の前に自分自身が「これいけんじゃね?」って思ったらまず使う、使ってヒット曲を作る、豊かになる、その知識とアイディアをこれからの人に共有する、ということを考えていけば良い、と主張いたします。

 

3、イッツ・オール・トゥ・マッチ - It's All Too Much
この曲はずーっとベースがG音、コードもCとGを行ったり来たり。
キレまくってますね。
サウンドも一瞬ヘビーメタルなんじゃないかって途中は思うほどです。

 

この曲もコードというものが混沌としてしまい,「コードの印象」はあるけど、それを無視しているようなサウンド全体の作りが、コードにこだわったビートルズのある種のゴールのようにも思えます。この先に行ったのがニルヴァーナです。

www.terrax.site


「あれ、なんかコードの約束とか無視しても、それなりの”混沌”っていう雰囲気ができるんじゃね?」


と気付いたわけです。

 

フリージャズに感応する感性をしっかりポピュラーの側から構築してしまった彼らの感性と努力に脱帽です。

 

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