スティーリー・ダンの不定調性進行分析
Aja / Steely Dan
今回も「進行感」について考えましょう。
不定調性論では個人の「和音の進行感」が音楽を作る骨子になります。
(個人差あり。音楽家でも進行感を特に感じない人もいます)
要点をまとめるために歌部分の背景だけみてみましょう。
B |% |A/B |B E |
Bm7(11) |% |CM7 |% |DM7 |% |
E7 |% |GM7 A/G GM7 |G |F#7 |Eb7 |Ab7 |% |
E11 |% |D/C |C |
FM7 D/G |3/4 Eb/Db |D/C |% |B~
なお、ここでは還元による解釈の簡易化から音楽の構造によう身を持つ意図があるので、より厳密な和音解釈を見たい方は、その他のメディアもご参照いただきたいです。
和音の「進行感」に自分なりの一時的な「意味」「脈絡」「解釈」を当てはめて理解を推し進めます。
知人に諫言いただき修正致しました。コード記載の誤り、誠に面目ありません。ご批判有難く頂戴しました。
知人が教えてくれた当の御仁の投稿は界隈潔癖症とみました。品性の腐食か、誰も指摘してくれないのか。他に不満を向けても前進はないので、改善しながら自らにのみ精進しよう。
==細かくみてみましょう====
B |% |A/B |B E |
Bm7(11) |% |
A/B(B11系)は"VIIbへの進行感"を感じさせます。
つぎのB-E-Bm7(11)はII-V-I的な進行感を想起させます。バンド全体のリズムがホップステップジャンプといった雰囲気を持っているからでしょう。初心者にもこういった感覚から和音の機能のグラデーションを作るヒントになると思います。
「解決進行だ」と感じようと思うと、人は「それなりの進行感」を得られます。
そう感じようとすればある程度感じることができるので、そうしたイメージをに集中して、自分で解釈をしてみると、自分のアイディアが見つけやすくなります。
======
CM7 |% |DM7 |% |
E7 |% |
ここはVIb--VIIb--I7という形態が作られています。
従来のVIbM7-VIIb7--Im等の印象を覚えて、それを自分の中で発展させます。
また、CM7は、Bm7からの繋がりでBm7-CM7というフリジアンのI-IIb進行感に類似した感覚が代用されていると感じることもできるかと思います。
GM7 A/G GM7 |G |F#7 |Eb7 |Ab7 |% |
ここでは、G-F#7においてIV-III7の進行感の印象があり、次のEb7は「VIb7に飛んだよう」に感じ、またAb7はその「II7-V7に感じ」ます。それぞれの進行感に自分なりの解釈を見つけ、そのつながりを自分で弾きながら脈絡を持てる(感じる)ようにすると、その習慣が様々な進行を作るアイディアにつながっていきます
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当曲とは関係ないですが、
CM7 |Dm7 |G7 |CM7 |
において、CM7 Dm7という流れをあなたはどう感じますか?たとえば
「ああIImに流れるようにゴワっと上がった感じだなぁ」とか「順当にストレスなく上がっていく感じ」とか。
上がる、というのはポジティブなメタファーですね。それらもあなたが感じる「進行感」です。進行感を慣用句にしてセットで連鎖してみてください。
またDmに続くEbは、下記の印象感と重ねて理解していきます。
CM7 |Dm7 |Em7 |FM7 |
この進行なら、Em7--FM7の流れに「飛翔した感」とか「リリースされた感」というようななんらかのイメージを受け取りませんか?その時、自分の感覚をおろそかにせず、
”半音上のM7って飛ぶよなぁ”
とか覚えちゃいます。
そういう類似進行に出会ったら、「あ、半音上のM7に行った感だ」と以前に覚えた感覚と類似させて理解できるようになります。理屈や理論的に覚えるのではなく、自分の記憶に浮かぶ「進行感」で覚えてしまいます。そこにどういう理屈があるかとか、理論的な正当性を考える必要はありません。自分がいいな、と感じる進行感をまずは繋げながら自分にピンとくる音楽を作りつつ、その良し悪しを長年かけて吟味していけばいいと思います。まるでこの世に存在しない独自の言語を作るような感じです。
Bm7/E |% |D/C |C |
FM7 D/G |3/4 Eb/Db |D/C |% |B~
Bm7/E-C系は先に述べたIm7-IIbというフリジアン進行的な浮遊感ですね。
そしてまたFM7(C/F系)でCにおけるIVに飛んだように感じさせます。
合わせてコードの変化の練習として、たとえば、
Dm7-G7-CM7
Dm7-G7-CM7(b5)
Dm7-G7-CM7(#5)
Dm7-G7-Csus4M7
など、いろいろケーデンスの部分で試して、それぞれが自分の中にもたらす色彩感、印象の変化を確認しながらどんどん使ってみてください。
ケーデンスが解決するかどうかではなく、どのような色彩感を自分が感じるか、に集中して、その感覚を自分の楽曲で使えないかどうか吟味していくようにします。
が難しいコード、進行を作ること自体は大して意味がありませんが、そうした響きが好きならば、自分の音楽として取り込むための工夫は必要かと思います。