音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

(基礎)差音/ 加音表〜様々な方法論のための参考表

cとの差音〜9オクターブまとめ表

このページではト音記号のこのドの音がc1(通例のc4)です。ご了承ください。

紛らわしくてすみません。


計算の仕方は少し下に書いてあります。

 

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差音一般化表

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差音表の読み方

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引かれる音-基準音のc=差音

です。

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この和音の構成音において差音を割りだそうとするなら、

d3-b2=f#

d3-e2=a#

d3-g1=g

d3-c1=a#

b2-e2=e

b2-g1=d

b2-c1=f#

e2-g1=a

e2-c1=g

g1-c1=c 

という計算が理屈の上では可能です。

差音 - Wikipedia

二つの音よりも低い音程で現れます。

低音優先の原理の根拠などにも活用されます。

私は『ブルーノートと調性』に書かれていたヘルムホルツの話から知りました。

 

理屈の上では、CM7(9)の上記の和音からは、

c,d,e,f#,g,a,a#

の音が現れることになりますが、実際にこれらの音が鳴るかどうかは状況によります。

あくまで各自の方法論にてルールを設定するための資料として活用ください。

 

不定調性論では差音と加音は考慮していません。

こうした微細な音を考慮しないかわりに、音集合の結果、耳に届く音色が人に醸し出す雰囲気を「心象」としてどのように受け止め、動機にして、表現に活用するかを考える、というスタンスで差音と加音の様々な側面をひょうん元で考慮する形に落とし込みました(自分の耳の中で鳴ってしまう音と実際に振動している音を区別することが瞬時に難しい場合、心象に左右されるため、最初から心象として扱う、という発想です)。

私にはこれらの微細な音響現象を毎次考慮しながら音楽を作ることができません。

しかし、音現象に対する心象が、誰かの押し付けでもなく、科学的な絶対値でもなく、自分の身体が、そう感じ、そう心象づけた現象であることが、次の創造的な行為の夢、幻想、動機などになっていく、と考えれば、それらをもっと柔軟に受け止め、凝り固まった結論のフィルターを通してみることなく、常に音に接せることができる、渡欧経験に基づいた現状の結論です。今後また変わるかもしれませんが。

人が音楽を捉えることに差異があるのは、聞き取り方が違うからだ、聞き取った先に起こる心的現象が違うからだ、と捉えるのは、何もしていないに等しいかもしれません。

しかし音を聞き取ってそこに起きることについて何も考えていないのとは違います。知識を総動員した先に直感があり、それが曖昧だからこそ輝く創造物が芸術作品なのではないか、という信念が私にあるだけです。

表現者によっては、より西欧的に精緻に分析したい場合もるでしょうし、それは数理音楽理論のようなアプローチを行うことになろうか、と思います。

そのあたりは個人のスキルに拠りますので自身のクリエイティビティを十分に活かせる範囲でだと思わないレベルで扱ってみてください。

 

 

 

C△のc1,e1,g1,c2のヴォイシングの音程の組み合わせを考えると、

c1とe1=(差音,加音)=(c#,d)

e1+g1=(c基準で置き換えるとc1+e♭1)(差音,加音)=(b,f#)

e1とc2=(c基準で置き換えるとc1+a♭1)(差音,加音)=(g,g#)

g1+c2=(c基準で置き換えるとc1+f1)(差音,加音)=(c,b♭)

となり、これらの出現音まで考えると、

c,c#,d,e,f#,g,g#,a#,b

という具合にほとんどの音を作り出すことができます。

よって、これらの音を考えて方法論を作るか、考えないで方法論を作るか、でもだいぶその理論の方向性は変わってきます。

C△の差音にbが現れる、という点から、CM7だから響くのだ、という説明もできれば、b♭が現れるからブルースの7thコードは成り立つのだ、という理屈も作れます。

 

ただしこれは主音と五度の完全四度の関係が現れた時のみに有効です。

不定調性論では、こうした「こうでなければならない」となってしまうスタンスを極力排除していますので、限定的にしか現れない自然現象を、何らかの大きな基準にすることは避けています(それが正しいわけではないでしょう)。

こうした音を耳で感じ取れる人や音響データとして扱う場合など個人に合った方法論を編み出してください。

 

cとの加音〜9オクターブまとめ表

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加音一般化表

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加音表の読み方

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加音は足す音、足される音よりも高い音になります。テンション感の根拠として使われる時もあります。

 

どちらの表も現れる音名のオクターブの高さまで書いていません。煩雑になるので「どの音名が現れるか」について特化しました。

 

 

計算の基準

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c=261.6256を基準に端から足していき、端から引いていくことで現れる数値を12音に割り振っています。

結果全てをピッチクラス的に上記の12音名に降り分けていますので、微分音を用いる解釈では違う音名解釈になる方もおられると思います。

<振動数、音の高さについての計算表>

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