音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<変化盲と選択盲>音楽制作で考える脳科学3〜脳は作話する

余暇を利用して、最新の脳科学の研究やトピックを題材に少しずつ音楽や作曲に応用した記事を作っています。

同じトピックはブログ内を「音楽制作心理学」で検索してください。

前回

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参考にするのは「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80」です。

 

ポイント3;記憶は都合よく合理的に歪められる、という話と

ポイント4;脳は偏見を持つ、という話です。

 

 

今回は選択盲(Choice Blindness)のお話。

例えば、あなたが街で道を聞かれて、スマホで確認して目を指している間に、聞いてきた人が別人に入れ替わっても、顔を上げた時に別人に変わったことには9以上割の人が気がつかないそうです。「変化に気づかない」脳の性質(変化盲)なんだそうです。

選択盲」も同じで、二枚の写真から好きなタイプの1枚を選んで、あとで選んだ方ではない写真をわたされても8割以上の人が写真が自分が選んだものではないことに気がつかないそうです。驚きです。それだけ人は見ていない、覚えていない、脳の中に自分のイメージを作る、力が強いのですね。さらにさっき自分が選んだ写真ではないのに、その違う写真の姿形から、好みの部分を言ってしまうのだとか。

 

脳めっちゃ適当やん!!!

 

こういう性質も「脳の作話(さくわ)」です。

でっち上げた理由を「本当の理由」だと勘違いするのだとか。怖い。

真の理由は自分ではアクセスできない無意識の世界に格納されています。

 

脳は堂々と虚構を語る。

記憶は未来の自分に贈るメッセージです。将来の自分に役立って初めて意味をもちます。だから、うまく役立つように記憶内容が歪められます。

これを 記憶錯誤(Paramnesia)と言うそうです。

 

これってアーティストに

「今回の曲はどのように作ったんですか?」

「聴きどころはどういうところですか?」

みたいなことも結局エンターテインメントなんだ、ということになります。

記憶は微細に将来のアルバム制作のために歪められています。たいしてうまくいかなくても仲間を鼓舞する意味を込めて「これからのためになる機会を持てた」と言います。

 

また遅刻した理由を問いただしても、失敗した理由を問いただしても、ある意味では嘘しか出てこない、と言っても良いかもしれません。

本人すら気がついていないそれっぽい理由を答えてしまう、という点でインタビューも回顧録も"こう言って欲しい"を満たすエンタメ、と言えるかもしれません。

 

・作品が気に入らないと、その人の人格まで否定するような発言になる。

・明確に誤っている点を指摘して相手が反論できないようにしてしまう。

また逆に

・好きな人の作品は、どう転んでも全て「神曲」。

・偉大な先人の作品は、レコーディング時の失敗ですら魅力。

 

これらは脳は基本偏見をする性質があるのだ、と考えると楽です。

「偏見をなくそう」というのは無理な話、となります。

こうした偏見にプラスして「選択盲」「変化盲」が起動するわけです。

もう手に負えません笑。

さらに口が上手いともはや誰も止められない。

それが現代ではフォロワービジネスに繋がっているのかもしれませんね。

 

レコーディングでディレクティング側にある種の偏見があると、初めてのプレイヤーに何十回もレコーディングさせて、結局3番目のテイクを使ったり笑(そういうディレクターは初心者)、逆に3番目が一番良いのだけど、意地になってしまって最後のテイクを使ってしまったり(ベテランすぎる人)、結果「君はまだまだだ」といういかにもな批評をミュージシャンに影で浴びせてしまったり(そんな人ばかりではないので安心してください)。

 

そこから売れると、いきなり扱いが変わる、というのも脳の偏見のせいなのかもしれません。だからこそ「君はすごい」と言われているうちはヒット曲が作れ、「君の時代は終わった」と言われればヒット曲が書けなくなります。本人が自信を失うのもありますが、偉い人がそう批評すると、社会もそれに洗脳されてそう思ってしまうからでしょう(同調圧力-Peer presure-)。

 

世の諸行無常な理由は、脳の性質にその一端があるのかもしれませんね。

 

不定調性論では「脳が感じたこと」を音楽に生かします。そこには嘘、勘違い、錯覚、作話が潜んでいます。比較材料として「音楽理論」や楽譜、DAWプラグインの画面が示す現実的な数値データがあります。

特にEQやコンプレッサーはノブだけでなく、視覚的に波形が見える方が脳のバグの影響を受けなくて済むと思います。

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          どの音が反応しているか目で見えた方が良い 

そしてあなたが著名人になったら、その失敗全ても脳の作話により愛されます(笑)

自分の脳は自分に嘘をつく、と少し理解できたら、他人にイラつく機会も減るかも減るかもしれません。また、好きな人同士でも、先輩後輩でも、いじわるするつもりがなくても脳の作話によって人間関係がギクシャクする、なんてこともわかっていれば、「あ、この人、脳のバグ!」で済ませられるシーンもあるかもしれません。

特に酔ってときなんか200%バグだしね!笑

 

でもこれ、事実であるとはいえ、人に伝えちゃうと本当に人との関係がつまらなくなりますよね(´>∀<`)ゝ。

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