音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

つい言ってしまいたくなる専門用語?〜音楽制作で考える脳科学18

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前回

参考書は「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80」です。

 

もし水を「一酸化二水素の化学物質」と表現したらどうでしょう。

「自宅で飲める、南アルプス天然の化学物質、一酸化二水素」

だいたい南アルプスってどこだよ、ってとこから突っ込まないといけないのですが(「アルプス」とは高山の名称で、本来のヨーロッパのあるアルプスと同じ水質である、ということを即座に指すのではありません)、

「自宅で飲める、赤石山脈天然の化学物質、一酸化二水素」

とさらに書いたらどうでしょう。

「赤石」ってなんだか美味しくなさそうだけど大丈夫??ってなりませんか?

なんか水も赤っぽく濁っていそうです(チャリ山登りファンとして言いますが、そんなことは断じてありません)。

 

これが言葉が持つイメージです。

「一酸化二水素は町中に溢れており、多量に摂取すると健康に重篤な障害が現れ、死に至ることもあります。無味無臭で川にも流されており、汚染の原因になることもあります。皆さんはこの物質を規制すべきだと思いますか?」

というようなアンケートでは92%の人が規制すべき、と答えたそうです(参考出典参考書より-質問文内容は少し違います-)。

 

 

私は自転車乗りなのですが、私のヘルメットには「A.I.ネット」という機能がついています。

なんかスゴく凄そうですが、「Anti-Insect NET」虫除けネットのことです。

もちろんズグレものなのですが、人工知能AIとは関係がありませんし、インターネットとも関係がありません笑。

「このヘルメットはA.I.ネットという工夫がされているんです」

と言われたほうが、

「このヘルメットは虫除け網がついてるんです」

と言われるより、ロードバイカーには良いのでしょう。

ケッ!!って思っても、つい面白くて「A.I.ネットだってwww」って語りたくなっちゃいます。

これも言葉を変えただけのイメージで人の意識がざわつく効果だと思います。

 

 

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我らが魔法のコンプレッサー「INTENSITY」。

INTENSITY is a new kind of audio processor for mixing, mastering and sound design. It makes use of techniques typically found in facial recognition algorithms to bring out a sound’s inherent detail, increase its perceived loudness and density, and add insane amounts of clarity.

"INTENSITYは、ミキシング、マスタリング、サウンドデザイン用の新しい種類のオーディオプロセッサです。 顔認識アルゴリズムに通常見られる手法を利用して、サウンドの固有のディテールを引き出し、知覚されるラウドネスと密度を高め、非常に明瞭な量を追加します。"

 

なんかすごいですよね、プラグインなのに「顔認識アルゴリズム」の手法を用いる!!って、このプラグイン、確かにクリアーになるのですが、私は楽器が少なくかなり表現の上手なボーカリストの声の輪郭をはっきりさせる時、だけに使っています。

私がコンプの使い方が独特なのか、すぐ「コンプ感」が出てしまうんです。故に楽器が膨大な曲の中で使うと「コンプかけすぎ!」って言われる音にしちゃうんです。でもその手前だと「あれ?違いある?」ってなってウチのモニター環境ではわからないし、少し重いプラグインなので滅多に使いません。

 

これもつい言いたくなります。

「音をクリアーにするために、顔認識アルゴリズム使ってるんだって!」

よくわかっていないのになんか凄そう、だからです。

これも本来は、そのアルゴリズムがわかっていない人は「すごい」っていう意味をわかっていないで使ってます(私)。

 

音楽用語にもありますね。

モーダルインターチェンジ...音楽理論ハイエンドハイスペックな人以外が意図して使ってもただの転調です。

ローインターバルリミット...無難なものを作りたい人のツールです。実際には多人数楽団を実際に扱う人以外さほど縁がないはずです。バンド音楽でこれを気にする人は「神経質」です笑。あなたが優秀なら「卓のほうでなんとかします」とつい言ってしまいます笑。これを理由にしてベーシストのフレーズを変えさせてはいけません。なんとかEQやPANバランスなどでアーティストのフレーズを変えないようにトライし尽くしてから相談しましょう。

アヴェイラブルノートスケール...初心者しか言いません。

アッパーストラクチャートライアド......意識しないで作れる人が使っているのを見てアナライズする人が指摘するだけで、使っている本人は意識していない場合があります。

リディアン・クロマチック・コンセプト...ノーコメント笑

不定調性論...ノーコメント笑

 

言葉の持つイメージが人をざわざわさせます。

「ジンクピリチオン効果(Zinc Pyrithione Effect)」というそうです。

ja.wikipedia.org

シャンプーに配合されて「ジンクピリチオン配合で...」という風に云ったことで、なんだか効きそう、と云うことでこのシャンプーは大ヒットしたそうです。

ジンクって亜鉛です。

その後の研究で有毒の可能性が指摘され使用されなくなりました。

難しいですね。今でも

「○○○○○○○○○成分配合」

「○○○○○直送」

「有機栽培」

「無農薬」...etc。変に勘違いしてしまう言葉に出会います。

「テレビで紹介されました」とかも。

 

 

ダイエットが気になると、

A脂身25%のひき肉

B赤身75%のひき肉

では絶対にBを選ぶでしょう。これ、同じお肉です。たとえ同じ肉でもAは選ばないでしょう。

女の子の名前をつけるときに「ヨシコ」か「ワルヨ」だったらどちらがいいですか?となれば、絶対に「ヨシコ」を選びます。その人の人生がワルに満たされないように、と「願う」からです。

このような情報が与えられる枠組み「フレーム」によって違う印象を持つ効果を、

情報フレーミング(Infomation Framing)

というそうです。

コップには未だ半分残っているか、もう半分しかないのか、って話ですね。「理解の仕方」は発明できるものなんですね。

著書ではこれはヒトが言語を持つからこその「高度な誤解」である、と述べています。

芸術的発明もこうした発想のシステムによるものだろう、とも。

「父親は全員男」は真でも「男は全員父親」は真ではありません。

「未だ半分残っている」と「半分しかない」は共に述べている条項は同じでも言葉が持つ力がまるで違います。

ヒトは事実を捻じ曲げて解釈できます。

「つむじ周りが反時計周りの人の半数は左利き」

という文章を見ると、「左利きの人の半数は、つむじも反時計回りなんだ、と誤解する人」がいる、ということです。半数ですから同じ割合なのに、ちょっとした理解の誤解から「左利きの人はつむじも反対周り」みたいなイメージがついてしまいました。

「未だ半分残っている」と「半分しかない」も論理的ではないのに、こういう風に考え直すことは得意なのに、論理的に考えることは苦手だそうです。

「ゲーム好きは悪」「ギタリストは不良」というような"世間でも受け入れられてしまっている誤解"は本当に怖いです。

全員お坊さんのバンドだって!!珍しい!!

全員歯科医のバンドだって!!面白い!

というのも先のイメージがあるから面白さが倍加します。

逆にこういったイメージを活用することに巧みな方もおられることでしょう。

刺激等価性対称律(Symmetry in Stimulus Equivalance)

という効果だそうです。

 

究極は「博士号」とか「国会議員経験」とか、社会自体がそれを信じることにしよう、と決めている称号もあります。

パワハラの原因なども全てこうした社会的錯覚という壁に自分を置いて地位のある人が気が付かぬうちに傲慢になっているから生まれます。

著名な人と一緒に仕事など関わると最初から無意識の洗脳(詳細連絡がない、当日いきなりやらされる、膨大な時間待つ、厳しい環境で試される、罵倒される)が始まります。全部マナー違反ですが、それを言っていると夢はつかめません。相手方に労働法に則って裁断されるまでは出禁になろうが、クビにされようが気にせず立ち向かってください。

洗脳には洗脳です。試されている、と感じたらその上をいってやりましょう。

暴力を振るう人もいますので、防具をつけていってください笑。それが対処、です。あなたは反抗してはいません。それを受け入れ対処しただけです。それはあなたの主張を通すことでもあり、あなたが傷つくこともありません。

防具を外せ!と言えば、明らかに傷害を与える意図があり、脅迫でありパワハラです。

そういうことがインプロヴィゼーションであり解釈の発明であると思います。

辞めるのはいつでもやめられます。

 

例えば広告の世界でも広告考査があり、さまざまな規制法に基づいています。

www.sales-ntv.com

 

言葉に振り回される、と言いますが、言葉に、ではなく、言葉を解釈する脳の判断にふり回されるのだと思います。また、それが結果的に活用されたものも他にもあると思います。「イブプロフェン配合」って言われたら、これがどういうものなのか知らなくても「効きそうだ」と意識下で感じているように思います。これはただの"文字"です。

意味、期待、納得、は全て脳の中で作られています。

 

あなたの周りであなたが知らずに信じている言葉、ありませんか?

www.terrax.site

 

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