音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<選択肢過多効果>音楽制作で考える脳科学1

同じトピックはブログ内を「音楽制作心理学」で検索してください。

不定調性論による作曲の方法がひと段落したところで、次のステップに参りましょう。

不定調性論は「直感」を重視します。

同書には次のように書かれています。

実際のところ、私たちの「直感」は有益です。ほとんどの場面で、反射的に浮かんだ「直感」を信じて問題ありません。ただし、たまたま想定外の条件が揃うと、直感は珍妙な回答を導くことがあります。それが認知バイアスです。つまり、認知バイアスとは、脳が効率よく作動しようと最適化を進めた結果、副次的に生まれるバグなのです。

直感を頼りにする以上、認知バイアスの知識は欠かせません。

自分が、相手が出した結論の中に認知バイアスがあるのか、ないのか、そしてそれはそのまま生かすべきか、修正すべきか、そういったことも"直感的に"処理して行く必要があります。

音楽の場合は、そうしたバイアスが個性的な表現になるときもあります。しかしバイアスがある、と知らないでそれを活用するよりも、「これバイアスだ、面白い」と自覚して用いたほうが、次の作品にまた展開して活かせます。

ここでは脳がどういう性質を持っていて、それが音楽制作/音楽活動にどのような影響があるのか、考えてみましょう。

 

自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)」です。

最初に参考にするのがこちら。クイズ形式で脳のバグ、脳の癖などを世界中の最新の研究に基づいて提示してくれて素人な私でも読みやすいです。

 

著者の池谷祐二氏は気鋭の脳研究者だそうです。せっかくですからその面白い研究成果や英語論文紹介をベースにそれらのトピックを音楽の分野に振り向けたいと思います。

自己紹介のページではクラシック音楽なんかの好みも書いてあって共感しました。

 

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今回は表題の「選択肢過多効果」です。

 

ポイント1;脳はあまりたくさんの情報を一挙に処理できない、という話です。

 

同書では、

デパートで6種類と24種類のジャムを試食して販売するブースは、どちらが売り上げが伸びたでしょう?

という問題が書かれていました。情報量が多すぎると脳は処理できません。

6種類のブースの方が満足度も高く、売り上げも伸びる、と書かれていました。

原本をお調べになりたい方は、「Choice Overload Effect」で英語論文でも調べてみてください。

 

これをちょとシンセで考えてみましょう。

400種類と1500種類のプリセットを持つシンセ、値段が同じだったらどちらを購入しますか?

試食販売と違って、音色は曲を作るとき選ぶのでシンセを買うときは音色が多い方がいいかな?なんて思ったりしてしまいます。

synthmasterの初期プリセット数1800 10000円くらい

SERUMの初期プリセット数450以上のプリセット 144のwave table 19000円くらい

Avengerの初期プリセット数750 23000円くらい

DIVAの初期プリセット数1200 18000円ぐらい

SPIREの初期プリセット数800以上 19000円ぐらい

値段、プリセットの数だけ見るとSynthmasterは魅力的です。

でもこれ買ってみたけど使いこなせるか、っていうと当ブログでも詳しく書いていますが、なかなか専門的です。

それに比べるとEDMに特化して完全に使い勝手が振り切れているSERUMの方が人気の声が高い、みたいなこともうなずけます。

 

 

シンセの場合は「自分の音楽活動のどのシーンで使いやすいシンセか」をはっきり決めて揃えた方がいい、となります。

SERUMは"ぶっとい音""EDMの激しいやつ"というときに使います。それに比べてSynthmasterはオールマイティに使用できます。それゆえに膨大なプリセットを探しながら「やっぱSERUMでいいや」みたいにして閉じることはないでしょうか?笑

このときにこそ選択肢過多効果が働き、選ぶことをやめてしまうのだと思います。

 

同書では、

客のことを考えると、つい多くの選択肢を用意したくなりますが、それは偽善的な自己満足です。

と述べています。なかなか手厳しいです(汗)。

うちのブログも記事数だけはたくさんあって、これも自己満足だあ、ちょっと文字数減らそうかな、、、とか感じてしまいました笑。

 

まあ、持ってても邪魔にならないからいいや、って買うんだけど...笑

 

こちらもご覧ください。

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