写真音楽シリーズです。
人づて介してお願いし、お写真を頂き、それを元に即興的な曲を作ってみました。
不定調性論的思考を鍛えるにはもってこいの作曲方法です。
日々紀行1「こころ歩き」
シュトゥットガルトとルクセンブルクのお写真なのだそうです。
私には地名なのか国名なのか、すらわからないレベルです。
「日々紀行」とは"日々の響き"。
一曲めは「こころ歩き」。
動画には歌劇場や不思議なフォルムの図書館の吹き抜け、街並みなどが映されています。お写真送っていただいて本当にありがとうございます。私はそこにいるような臨場感を覚えてクラクラしてしまうので、もうそれだけでお腹いっぱい。
いつもみている風景や景色に音を乗せると、実は全然違う情報を持っていることに気がついたりします。
そういう感じを追体験していただきたくて作りました。
そうこうするのも自分の心。
「自分とは別のもの」って思って一緒に付き合ってみると、心はまあ気の良いわがままものです。
拍子のない楽譜に音を落とし込んでいます。
絵を見ているとふわっと浮かんだモチーフをつなげています。
この曲では低い5度をまろやかに鳴らせています。うっとりとする感じが出したくて。
このモーチフ繋ぎって、普通に作ると普通の機能和声音楽になってしまうんです。
でももっと自由に頭の中で鳴っていて、そこには調とかリズムとかを超えたもっと純粋な音楽があって。
そういうのを不定調性音楽、という形で自分は表現する方法を見つけた、というわけです。
これからも自分のこころと上手に一緒に過ごしていきたいものです。
日々紀行2「たしかな幻」
どこまでもやわらかく美しい黄金の世界と、生命力溢れる力強いシルエット。子供の頃に見た影絵のようです。
いただいたこの写真に釘付けになったのでここから生まれるメロディを紡いでみました。水の流れとか、感情の高ぶりとか、夕闇のエネルギーとか、明日への願い、とかがメロディになっています。
最後の音階はSuper-Ultra-Hyper-Mega-Meta Lydian。どこまでも終わりなく繋がる音階です。4音で転調します。不定調性音楽だと自然な表情を見せます。
川面のほとばしりのようです。
人生はどこまで実態なのかはわかりません。
たしかに自分は様々な実感を強く感じるけれど、どれもこれもすぐに何処かに消えてしまいそう。
この風景だって、きっとリアルタイムにそこにいたらどうということのない風景だったかも。
リアルにはない写真の魅力、どちらがリアルで、何がリアルなのか。
どれが現実でどれが幻かなんてわかるわけがないのかもしれません。
最後の富士の写真にもこのシルエットの当人が写っているのだとか。それを聞いて動画の最後を締めくくっていただきました。
素敵なお写真ありがとうございました。
もし面白いな、と思ったら、自分の写真(あなたに思い入れがある写真なら歓迎します)もちょっと残したいな、と思ったら一度ご相談ください。
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