音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

I've Just Seen A Face〜機能分析できたら、次何やる?ビートルズ楽曲topic

2917.9.28→2019.9.18更新

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27、夢の人 -

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この曲は、V→IV→Iを持つ曲です。

 

A | A/G# |F#m | F#m/E |
D |D E |A |
A | A/G# |F#m | F#m/E |
D |D E |A |
E |D |A D |A |

 

カントリー調の曲想。
サビの部分「E-D-A-D-A」において、IV-Iの終止がみられます(D-A)。
いわゆるアーメン終止だからといって、アーメン終止独特のサブドミナント終止感という印象はあんまりないと思います。

つまり「これはサブドミナント終止です」と分析される進行とはちょっと違う感じがしませんか?
でも、通常、これはIV-I、と分析するでしょう?

よく考えてください。

その分析でこの音楽の何が分かったのでしょうか?

機能和声論は初学者が構造のパターンを把握するためのセオリーです。

そこからだいたい楽曲の構造がなんとなく把握できたら、それらのコード感を自在に使いまわせるようにしなければなりません。

 

例えていうなら、「昨日見た女性はね、顔の部分に目と鼻があって、その下に口があったのだよ。いやあ、他の人と同じような感じだが一部は変化があって素晴らしい。」

こんな感想言う人いません。

コード進行分析は、見た目をそのまんま述べているだけにすぎません。

不定調性論的思考はここからです。

 

つまり、ここでのIV→Iは"あなたにとって『何』か?"を考えなければならないわけです。

あなたの中にある感覚、思想、経験、知識に基づいて判断すればよいです。そしてその判断はこれからも進化します。

 

わたしにはこのDが、EのVIIbのように感じます。これを「VIIb感」といいます。

これがまず把握できればコード進行学習は格段に上達すると思います。

C  |F  |G  |C

C |Bb  |G  |C

は皆さん、印象はどう違いますか?私は後者にドライな感じ、ダイナミックな感じ、直角に曲がる感じ、みたいなことを感じます。だから柔らかい恋愛の歌などでは用いません。若者的でおおらかなさっぱりした恋愛の歌なら用いるかもしれません。

これが「VIIb」を把握する、ということです。

 

つまりVIIbで強烈な乾燥した移動感をともなう「ぎゅいん!」といったコード連鎖に感じるのです。

こんな表現、普段言ったらバカにされます。しかしここは学界ではありません。

大切なのは、あなたが納得できる感覚でそれを覚えること、身につけることです。自分の体型に合った服を着こなすことが楽に動く秘訣です。考え方、理解の仕方、把握の仕方にも体型のようなフォルムが個人個人あると思います。それを見つけ、自分だけの方法論を作る事こそ音楽学校であなたが身につけることです(それ以上に大事なのはコネクションをしっかり作る事です)。

それを開発するのが不定調性論的な音楽理解のトレーニングです。

当ブログではそうした様々な印象を与えるコード進行をたくさん列挙しています。またそうした様々な個の考え方の確立の在り方を紹介しています。

 

そして、こうした自分なりの印象を堂々と把握できるようになると、表現も解釈も独特になります(解釈の深化=解釈しなくて済むような感覚にまでなる)。本来は論文を書いて、世間に発表する事こそ、「正しい自己表現」です。

でもブログなら書き直せるし、死ぬまで進化させられるし、訂正も簡単だし、自分に合っている、と思います。変な言葉を使っても、矛盾していても、今言いたいことを伝えられます。矛盾こそ奥義、ぐらいに思ったりすることも。

だから私はいましばらくは、自分の言葉で、自分の感覚で音楽活動を行い。そういうことをする変人の筆頭でありたいと思っています。

 

さて、

「あなたの知り合いのU子さんてどんな女性ですか?」

と聞かれたら、改めて、あなたはなんて答えますか?

=====

じゃあ 

「『夢の人』ってビートルズの曲、どんな曲?」

って聞かれたら?

「ぼくはカントリー風な曲作りたいときは、もろカントリーにいくんじゃなくて、『夢の人』を一回弾くんだ。それから作曲に取り組むと結構イメージに近いものができるんだ。」

とか。こういう感覚感がその人のその曲の評価、になります。

そういうプライベートな答えを宣言しなくても、正直に「創造」できれば、少なくともあなたの中にストレスがたまることは無くなると思います。

また、無x地と半端さをさらけ出すのでちょっと恥ずかしいかもしれません。

しばらくは私がこのブログで先陣を切って、おかしな発言をしていかないと、より説得力があって、その人個人をも進化させる発言は出てこないのではないかと考えています。

ただの批評とか、感想ではなく、あなた自身がその言葉の発信によって進化していくような思考を確立していけば、それは何檻あなた自身の創造意欲を維持し、実際の創造活動の応用思考に役立つと思います。

 

「何年の作品で、どんなアルバムに入っていて、世間的評価はどんな感じで、偉い人は何何々って言ってて、ポール自身は〇〇〇て言ってる」みたいなことは現代では全てwikipediaに書かれています。

コードアナライズも調べればインターネットに載っています。

2000年までの「知識」はもうすべてインターネットに書かれているんです。

だから平常時は知識を勉強する、ことよりも自分の思想を開発するための学習方法を確立する事の方がエキサイティングです。

 

自分が納得する答えや学びは自分でしか受信できません、考えつきません。

 

私たちはそれを一緒に見つけるためのサポート活動をしています。

あなたの方法論について真剣に考えてサポートしてくれる人は音楽教室ぐらいにしかいないと思いますよ。

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