今回は新しい曲です。
Human Voice Sample
0:03から楽曲全体にわたって不思議で可愛い感じの人の声のヴォイスエフェクトが入っていると思います。
昨今ではこの手のサンプルがかなりの確率で楽曲に入ってきます。
単に「サンプル」と言ったりします。上手な人は、本当にエモーショナルなサンプルを入れてきます。
うちはKontaktを使っています。Kontaktは無料版もありますが、余裕のある時有料版を買っておくと便利です。使い勝手が全く違いますし、無料版では使用できるソフトが少なすぎます。
画面右側の黒いところに適当なボーカルサンプルを投げ込みます。
ボーカルサンプルは、日頃から色々ひたすら探して集めまくります。
あとは、
サンプル一つ一ついじって曲に合わせていく地味な作業が待っています。
サンプルによっては曲のキーと違うものがあるのでキーを合わせたり、リズムを合わせたりします。いくつものサンプルを使うのではなく、一つのサンプルを切り入りしたり伸縮させたりしています(すごい面倒なのです!!)。
大事なのは「友達のボーカリストが来て歌ってくれたものを使っているわけではない」ということです。サンプルは販売されているのでそれを使うのでパソコンだけでできてしまうんです。
手間暇はかかりますが、今っぽくなるので好んで使いますね。
だからEDM初心者の人は、あの声のサンプルはどうやっているんですか?って聞いてくれるとアーティストはリキ入れて説明してくれるかも笑。
和楽器などのフレーズ
この曲は尺八や琴のような和楽器が入っています。こういうのが入ると海外の方によく売れるので入れてます。これらのフレーズは打ち込みではなく、ソフトにフレーズのまま入っているわけです。
鍵盤を一つ叩くと様々なフレーズが流れます。
タネ明かしをしましょう。
こんなソフトを使っています。とにかく今はPCだけでどんなフレーズも再現できるようになって来ています。あとは組み合わせのセンスです。これはもうひたすらやるしかないです。
こういう生っぽい音源が出来上がってしまうと、「三味線ぽい音」ではチープになってしまうので、もうこういうのを揃えるしかないんですね!!琴もこのメーカーのプラグインがいい感じです。その代わり全部生サンプルを読み出すので非常にパソコンが重くなるので、ちょい工夫します。
MIDIのままにせず、オーディオに変換して作業します。この時ピッチを自分なりに直したりして他の加工もしたりします。なおこの時のピッチ修正は「Pure DSPソロボーカル」が一番リアルでした。フレーズによってしっくりくるピッチ修正タイプを選んでください。
こういうのもソフトで作っちゃうのさ!ということをお見知り置きください。
曲の最後はなんでドラムビートが残るの?
EDM曲はよく曲の後半、ビートだけが残って1分ぐらい回す時があります。
単発で聴いていると、なにこのパート???なんて思う時があるかもしれません。
これはDJさんが二つの曲を同じテンポの曲を用意して、次の曲の頭を被せることで、途切れなく、またトリッキーに前の曲のビートを活用して曲を繋げられるからです。
1曲目EDMで2曲目をベートーベンの「運命」とかにした時、うまくビートに合わせられれば、かっこいい「運命」になると思いませんか?
そういう「曲繋ぎのため」に曲の最後はビートだけになっているんですね。DJさんの知恵です。
またそのために曲のビートも128、140とか決まったビートで作られる曲が多いんです。繋げやすいじゃないですか?みんな同じ曲なのではなく、わざとそのようにしているというところもあります。
もちろんテンポ100とかのちょっと一般的ではないテンポの曲のテンポを128に上げて曲を流してもかっこいいんです。いつも聴いている曲よりもテンポが上がってちょっとアゲアゲに聞かせたりします。DJ文化も奥がめちゃくちゃ深いです。
こちらの動画での繋ぎ方が曲繋ぎの基本とも言えそうなので曲繋ぎの絶妙さのイメージが湧くかもしれません、2分ぐらいですのでぜひ見てみてください!ホールで楽しむお客さんのテンションを下げないように曲を次から次へとかっこよく繰り出すテンポがとても重要なんです。
BPM=beats per minute=テンポのことです。
DJがただの音楽好きではできないんですねぇ。DJさんがミックスしてる手元動画とか検索してみてください。
DJ機器のループエフェクトなどはEDMのDAW制作でもしっかり生きています。
私はPioneerのDDj-RBを持っています。初心者向きですが、これだけで十分楽しめます!これはデジタルミキサーなので、レコードは乗りません。EDMDJ用です。
DJ機器独特のターンテーブルエフェクトを曲の中で使いたい時に必要なので購入しました。recordboxというコンソールソフトが同梱されています。
DAWを使える人はすぐに機材と連携して使えるようになります。
recordbox6