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アイ・ミー・マイン - I Me Mine
3/4 Am |% |D |% |
G |E7 |Am |% |
Am |% |D |% |
G |E7 |Am |% |
Dm |% |% |% |
Ddim7 |% |E7 |% |
Am |AmM7 |Am7 |Am6 |
FM7 |% |
4/4 A7 |% |% |% |
D7 |% |A7 |% |
後半のブルースロックな変化は、アビーロードで活用されるメドレー的なコンセプト、展開感の印象も受けます。
Am→Dの流れが洗練された響きになっていて良いですね。
これがAm→Dmでは、ちょっと失速します。
Ddimの使用や、曲の中間部がFm7でリリースされて終わるのも、その印象をうまく用いていると思います。
レット・イット・ビー - Let It Be
ポップスの王道曲!
I V | VIm IV |
ではじまる代表曲。
ピアノのイントロ、綺麗なメロディ、叙情的なコーラス、口ずさめるギターソロとダミ声のような音色、ポールの歌詞と歌声。
全てがアンバランスなのに、こんなに励まされる曲はありません。
音楽に下手くそとか上手いとか関係ないんだ!!
若い時は、そういうふうにしか感じられず、ただただ励まされました。
ビートルズはヒーロー映画が生まれる前のスクリーンに現れた本物のヒーローでした。
===
この曲の不思議な明るすぎない感じ、なんだと思います?
この曲は完全にCメジャーキーではないんです。一カ所ビートルコードがあります。
もうご存知ですね。
間奏のラインです。
F C Bb F | G F C |
ここにBbという和音が出てきます。
Cのメジャーキーの中にないコードです。
なぜ、ここでBbが来て、自然なのか、考えたことありますか??
この曲のメロディですが、B音がありません。導音がないんです。
Cメジャーペンタトニックスケールに一瞬だけF音が入っている曲なんです。
つまりモードで言うと、
CアイオニアンとCミクソリディアンの共通六音で出来た音階曲なんですね。
導音なし。
だからCミクソリディアンのBbメジャートライアドというコードが出てきてもそこまで違和感がない、という奇跡的な流れになっているんですね。
で、C-G-Am~って進んでいきますよね。この曲の全てのGをGmにして弾いてみても、なんと全部しっくりくるんですね。B音がメロディにない為なんです。結果的に導音bが使用しづらくなり、G7→Cも使いづらくなります。
この辺がスタイルと音楽と、やりたいことの全てが一致した素晴らしいバランスを保っている曲である理由だと思います。
また曲中は、これだけダイアトニックなのに、G-F-Cと終止し(変格終止)、結果的にF-G-C(正格終止)と終止するところがないところも興味深いです。
G-F-Cというのはアーメン終止にもつながる印象を与えます。
これがこの曲を柔らかく清らかな感じにしている、というのもありますが、導音がないために必然的にこうなったのかもしれません。
題名通り。「なすがままに」「あるがままに」「それをそのままに」。
そういう感覚を知覚せず作ってこうなった、、としたらやはりこの人たちのバランス感覚がスバ抜けているのだと思います。
どのような作曲過程があったのか知りませんが、ただただ良い曲。
もうバンドは解散する、というような状況でこの曲ですからね。
思い悩みながら一筋の光を見出して作られたような作品。
鬼気迫っています。
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この曲、一か所だけあるミストーン(機能和声論の解釈上の誤用音)も有名ですね。
見つけてみてください。
The Beatles - Let It Be [HQ] - YouTube
3:00ーmother maryのAmで一瞬Fに流れています。テンションリゾルブみたいになっていて自然に処理されています。(Am(#5)→Am)
これを不定調性論的に一時解釈すると、マザーメアリーの「ためらい」とか「ため息」とか「想いのくぐもり」みたいな印象を与えますよね(このように理論的正誤とは別に一時的自己解釈を与え続けるのが不定調性論であり、音楽理論のセカンドオピニオンです)。
このミストーンに慣れてしまった世代は、このリゾルブ感に違和感はありません。
それを決めるのはあなたです。そしてその意見は明日変わってもいいんです=不定調性論。どう受け止められるかをいつも自分で決められます。
音楽を自分の内面でコントロールできるから、音楽に感動できる人は感動できるのだと思います。
追記!
この曲は私が最初に聴いたビートルズで、しかもそれを聴いたのは『悪霊島』の予告編CM笑。多分映画じゃなくて、予告編だったと思うんです。ちょっとうる覚え。
オリジナル版では原曲がテレビで流れてたんです(現在はカバーバージョン)。CMだったか一瞬テレビで流れ、子供心にすごくビーン、ときて人生が動いてしまいました。寒気のようなゾクゾク!っときて。なんだ、今のおんがく!って。
出してくれた人がいた!YouTube!!
レノンが銃殺されたあの時代と絡めて、とんでもない映画にとんでもない選曲。
同じ世代で、この映画とこの曲でビートルズの楽曲が持つ何とも言えない雰囲気に飲み込まれて流された人がいたなら、きっと友達になれます笑。
映画が幻想的になって、let it beがレクイエムのように響くんです。
人生には、どうしようもない事実が起きて体に刻まれたりします。
でも受け入れ方によって、麗しい過去に変えることだってできるんだ、っていう"大人の感情技術"をこの瞬間体得しました笑。
あの日からすでに私にとってビートルズは、人生の謎の核心、みたいな重い存在であり続けています。
受け入れられないことってあります。
寂寞を抱いて歌いましょう。
Let it be...