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不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

9.参考文献抜粋資料7 (ユーミンレポート公開シリーズ)30

日本人の心の情景を変えたシンガーソングライター(改訂版)―研究レポート;ユーミン楽曲の和声分析と音楽的クオリアが紡ぐ作曲の手法―

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9.参考文献抜粋資料7

 

文献5;《地球音楽ライブラリー 松任谷由実》 後藤亘  TOKYO FM 出版(2003)

P.194

のちにユーミンは詩集のあとがきの取材で『「都会」と書いて「まち」とルビをふるような使い方は極力していない』と語っていた。(中略)すでに存在している、日常ある言葉を別の文脈のなかに置いていく。(中略)かつて、取材の中で「タクシーのなかから見る流れていく風景が好き」とも言っていたことを思い出した。

(文;松山加珠子-角川書店 書籍事業部)

 

 

文献(インターネット)6;シリーズ「顔」荒井呉服店 荒井芳枝さんインタビュー(空間都市 「八王子」編集部)

私は日本人に生まれたことはもちろん誇りに思っています。(中略)ただ、戦後米軍の人たちを相手に商売して、いかに西洋の人は女性を大事にするかって感じました。また女性が活発なんですね。レッドクロスの将校さんは女性だし。私はそれが国の栄え方が根本的に違う原因の一つじゃないかと思うんですね。

そんなこともあって、23年前に私は友人と誘い合って「国際ソロプチミスト」という、管理職・専門職の女性の国際的ボランティア奉仕組織に入りました。世界で女性が仲良くなって人権と女性の地位を向上させようという会ですが、当時は八王子には無かったので武蔵野の会に3年通いました。(中略)

昔は「女が外で勤めるもんじゃない」なんて言われて、それは戦後もかなり残っていましたね。私の母も「女はお茶とお花と裁縫が出来れば教育なんかいらない」という考えでね。私は活発にいろいろやりたかったですから、昔の八王子っていう土地はあんまり好きではなかったです。

(中略)その後、八王子の会を立ち上げたんですが、八王子にも武蔵野を超えるような文化的な女の人たちが増えて欲しい、女性が男の人を追い越すくらいになって欲しい、と思って本当に懸命にソロプチミストに尽くしました。今年で八王子は20周年ですが、当時の八王子創立メンバーで残っているのは私だけですね。

(中略)

「ゆりかごを動かす手は世界を動かす」っていう言葉がありますけれど、ヨーロッパなんかで商店が集まっているところはやっぱり女の人が活躍しているんですね。でも、八王子は土地柄なのか、女の人の力がまだちょっと足りない。市議会でも八王子はあまり女性が表に出てこないですよね。やっぱり土地の色っていうのはなかなか消えないけれど、何とかならないかと思います。

女の人が活躍するためには、男の人以上に努力しないといけないかもしれません。世界の中で日本女性のレベルをもっと上げるためにもね。

 

――松任谷由実さんのお母様でいらっしゃるのは有名ですが、ご自身がこういう教育をなさった、ということがありますか?

 

子供たちには教育だけはちゃんと受けさせたい、という思いがありますから、あとは子供を信頼して、基本的には本人たちがやりたいようにさせていました。私が束縛されるのが大嫌いなものだから(笑)。ただ、何か叱るときには一対一でね、納得するまで膝を突き合わせてやりました。由実とは、もう手にナイフを握って、私の言うことが間違っているか、正しいか、私が間違っていたらこのナイフを自分に刺す、と言って徹底的に討論しました。

でも成人して結婚したらその後はその人たちの「城」のことですから、一切干渉しないんです。ただ、客観的に見ておかしいな、と思うことがあればちょっと呼んで、時間を作って討論しましょう、っていうことはやりましたね。

 

由実がまだ多摩美の学生の頃だと思いますが、夜中に家を抜け出してレコード会社に行ったことがあるんですよ。お手伝いさんがそれを見つけて(笑)、私は後で聞いたんです。問いただしたらちゃんと経緯を説明して、それを聞くと、その間のことは学校で教わらないことを身に着けて、あの子の血となり肉となっているんだ、と感じたんですね。それならいい、と。そういうときには私は怒らないんです。絶対これだけは踏み外してはいけない、というときにはうんと怒りましたけれど、でもどの子にもほとんど小言はいいませんでしたね。

 

由実はある意味で不良だったかもしれないけれど、でもいい方の不良でしたね。親を納得させて、上手いこと自分を成長させた。本当に自分の力でやって来ましたからね。人様に迷惑をかけることだけはしてもらっちゃ困るけど、本人が責任を持ってすることなら親はちゃんと受け止めてあげないとね。

 

でも、私は店で由実の話はこれぽっちもしないし、店のみんなにもあまりさせてないんです。お客さんから松任谷由実さんのお母さんですかって聞かれても「まあそんなもんです」って言ってます(笑)。常務はよく宣伝してくれていますけれど(笑)。

 

(橋本常務談)==

この頃は私が一人で話をしてます(笑)。むかし、日曜日によく米軍の将校さんが車3台くらい店の前に止めて来ていたんです。当時お店に生地を切る台があって、まだ幼稚園の由実ちゃんがその上にポンと乗ってね、「東京ブギウギ」を歌ったら彼らがお金をくれたんですよ。それで覚えて、お店を見ていて外人さんが来ると飛んでくるわけ(笑)。その時からステージに上がる喜びがあったんでしょうね。

 

八王子の町にもずいぶん協力してくれていますよ。例えば八王子教育委員会から、小学生の誘拐事件などが多いから、由実ちゃんの「守ってあげたい」っていう曲のメロディを是非市内に流したいって言われましてね。賛成してレコード会社に頼んであげてくれない?って電話したらすぐOKが出たんです。午後1時半に全市で流れています。本当なら版権で相当のものを払う必要があるでしょうが、全部無料でやってくれました。

 

夢美術館が出来たときにも展示したいからと紹介を頼まれたけれど、由実ちゃんからは、それは前のものを出すことになる、私は過去は振り返らない、まっすぐ前を向いて行くだけだ、って断られたんですよ。そういう性格に育てられたんですよ、お母さんから受けたのがそういう教育だから(笑)。私ら社員もみんなそうですけれど(笑)。

 

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