音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

M-Bankスティービー・ワンダー楽曲(コード進行)研究レポート公開シリーズ19★★★

スティービー・ワンダーの和声構造

~非視覚的クオリアを活用した作曲技法~

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アルバム21;「Hotter than July(1980)

事例91;Rocket Love (CDタイム 0:50-)

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G#m G#m(♭13) G#m6 G#m(♭13) |G#m G#m(♭13) G#m6 G#m(♭13) |~

短三和音5度のクリシェラインがAメロにみられる。クリシェ利用の頻度への理解がとても重要なアーティストであるので、作風メモとして記録しておきたい。

 

事例92;I Ain’t Gonna Stand For It(CDタイム 0:35-)

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サビ

F#m  C#/F |E  B/D# | F#m  C#/F |E  B/D# |~

サビで使用されているこの進行は、スティービーの作品として考えると、やはりベースラインが順次下降するタイプのクリシェ的な扱い、または同一の印象とインスピレーションを彼に与える作品と言えるのではないだろうか。同曲ではしつこいほど繰り返されている。このリピートの多さもスティービーの楽曲の特徴である。というかジャズ的演奏形態を生み出した国であるから、摩天楼のようにどこまでも伸びていく音楽の創造がもたらす自由さ、完成感、といったものがあるのであろう。この点については、ガンサー・シュラーもその著書“初期のジャズ―その根源と音楽的発展”(1996/5・Gunther Schuller著, 湯川 新 訳)の中でジャズとクラシックについての論考で述べている。

   

事例93;As If You Read My Mind (CDタイム 0:17-)

こちらを参照ください。

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事例94;Master Blaster (CDタイム 1:24-)

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サビ

Cm  |G7  |F7  |G5 F5 E♭5 C5 B♭5| Cm  |

Cm  |G7  |F7  |G5 F5 E♭5 C5 B♭5| Cm  |

この曲のサビのキーをCmとして考えると、IV7に該当するF7がクールに響く。Cm-F7であれば、ドリアン進行ともいえるが、この曲ではV7が用いられているのでドリアンM7、すなわちメロディックマイナーの主要三和音が響いていることになる興味深い楽曲のサビであるので、ここで取り上げておく。

そのあとの小節は、和音というより五度和音を連鎖するようなペンタトニック的な進行でCmに戻っている。こういう部分を和音進行で必ずしも連鎖してこないスティービーの柔軟な音楽性が感じられる。

これらの進行は、Superstitionと同様、メロディによる連鎖感が和音進行と同等な意義をスティービーの中で存在しているのではないだろうか。

またこうした発想の切り替えによる楽曲展開の方法は誰でも真似が出来るものではなかったとしても選択肢に入れて活用してみてもよいのではないだろうか。

例)

Dm7  |G7  |CM7  |

という流れの時、もしG7の部分で変化が欲しい、というような個所には、あえてG7系ではなく、

Dm7 |G5 F5 E♭5 D♭5 |CM7 |

というような、テンション感があり、ぎりぎり調性を保っているが、G7ではない、といったアプローチが聴き手をハッとさせることは間違いない。この「5」と入ったコードは根音と五度音のパワーコードと考えて頂いて構わない。これもまた彼の半音アプローチの応用された形式と考えることができよう。

   

アルバム22;「Musiquarium I(1982)

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事例95;That Girl (CDタイム 0:28-)

Aメロ

A♭m7 |A♭m6 | A♭m(♭6) |BM7 D♭m7 E♭m7 |

A♭m7 |A♭m6 | A♭m(♭6) |BM7 D♭m7 E♭m7 |

Bメロ

G♭ |D♭m7 |B♭m7(♭5) E♭7(#9) |A♭m7(9) |

AM7 |DM7 |GM7 F#7(♭5) |F#7(♭5) |

ここではm7が下行するクリシェが用いられている。陰りのある和声感があり、オルガンも和声進行に沿うように怪しい感じが表現されている。

BメロのA♭m7(9)-AM7はIIIm7-IVM7感の応用である。同じくBメロのF#7からA♭m7に戻ってくるのだが、V7などは挟まず緻密な転調の流れを遮断するようにも感じられるが、これがスティービーの転調感でもある。先の曲もそうであるが、当たり前の進行を使う時、使わない時の選択基準がとても面白い。「そうきたのだから、そうあらねばならない」ということがない。こうした選択基準についてより深く彼の歌詞の研究、楽曲構成の研究を進めれば、どういう選択肢で彼がそれぞれの楽曲のアプローチを選択したかも見えてくるのではないだろうか。

そうでない場合は、転調時から元調への回帰(その他の場合なども想定できるが)については、下記の二つの選択肢を常に頭に入れておけばよいだろう。

選択肢1;オーソドックスなII-V等のケーデンスを挟む

選択肢2;ケーデンスを挟まず宙ぶらりんのままいきなり戻す(事例95のように)

選択肢3;半音、又はシークエンスをはさみコード進行ではない戻り方にする(事例94の例)のように)

これはスティービーのような楽曲コードを乗せたければ、という意味程度で捉えて頂きたい。あなたがV7で十分だ、と考えるのであれば、この方法は全く関係がない。

 

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==コーヒーブレイク〜M-Bankロビーの話題== 

通院しなくても自宅で分かった方がいいよね。

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